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黄昏のガンダルヴァ  作者: 猫弾正
第3章 Z_275年 牛を買い付ける話

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03_60E 虫けらの戦争

 銃声が交差した直後、恐ろしいほどの静寂が浮浪者ホーボーたちの集落に舞い降りた。

 ぷふぅー。ジーナ・(クレイ)は息をいた。唇から真っ赤な血が漏れて、顎へと滴り、其の儘(そのまま)地面へと崩れ落ちた。ガイ少年の唇から絶望の呻きが漏れる。相手の女騎兵は、肩で息をしていた。震える手で額の汗をぬぐい取っていた。


 ジーナ・(クレイ)の銃の腕前は精々が牧者として及第点で、生活で銃を扱う遊牧民には及ばなかった。奇跡は起きなかった。

 相手の女騎兵が歩み寄ってくる。ぎこちない動きで、次弾を装填しながらライフルを構えて、地面に蹲ったジーナを狙う。ジーナ・(クレイ)が苦痛に歪んだ表情で見上げた時、真横から動き回る人の気配がした。


 風を切る音。女騎兵の肩に矢が突き刺さっていた。

「んあああああ!?」女騎兵がライフルを取り落とし、明後日の方角にミニエー弾が飛んだ。

 廃墟の影から、薄汚れた男女が姿を現した。小型の弓にスリングライフル。だが、連続して矢を番え、或いは鉛球を女騎兵へと叩き込む。狙いは正確で、当たる度に激しい音が響き、女騎兵は動かなくなった。

 浮浪者ホーボーの男女は、ライフルを取り上げて、倒れた騎兵たちとジーナ・(クレイ)。それにガイ少年らと牛のグーちゃんを無言で見比べた。薄汚れた相貌の落ち窪んだ鋭い目つきに射貫かれ、ガイ少年が緊張にごくりと喉を鳴らした。


 集落の住人と思しき薄汚れた人々が、恐る恐ると男女の背後の物陰から姿を現した。駆け寄って騎兵たちの持ち物を漁り、或いはグーちゃんを見つめる。

「……どうする?サドラン牛だぜ」指を咥えた若い男が言うが、「で、どこで売るんだ?」と弓を手にした男が言い放った。

「ポレシャにいられなくなるよ、あんた」とスリングライフル女も言う。

 怪訝そうな若い浮浪者ホーボーだが、「他所の都市まで旅するのか?」と男がサドラン牛に伸ばした浮浪者ホーボーたちの手を払った。

「武装した連中が現に目の前で遊牧民に襲われたのに?殺されて奪われるかも知れねえ」男の浮浪者ホーボーが唾を地面に吐き捨てた。

「参事会は気前がいい。助けりゃ覚えもよくなる。

 たんまり礼を貰えるし、怯える必要もねえ。正直に生きるんだよ」

「さっさと狼煙あげな、ジョン」と女が伝法に言い放った。


 浮浪者ホーボーたちが狼煙を上げて五分もしないうち、新手の騎兵たちが現れた。ただし、今度の騎兵は上着に黒字に黄金麦穂の紋章を付けている。ポレシャ市に属する伝令騎兵だ。

 ジーナ・(クレイ)は知る由も無かったが、第一報を受け取ったキャシディ・エヴァンス保安官は、昨日のうちにポレシャ近隣の農村や農場、それに貧民窟スラムから廃墟民に至るまでの一帯の住人に騎馬伝令を出し、牛を購入したポレシャの旅隊が襲撃を受けた事と、彼らを見つけた際に連絡をくれた者らに市が厚く謝礼をすることを触れ回っていた。市民街区から下町に拠点を移したキャシディは、ついでに麾下の騎兵がポレシャ圏に侵入した遊牧騎兵を目撃した時点で撤収を指示。纏まった伝令騎兵をポレシャ近郊のみに限定して散らした。近場の住人には狼煙の道具を配布済みなので、迅速に駆けつける手筈は整っていた。


 馬から降りた二人の騎兵は、一人が浮浪者ホーボーの頭目に書類を渡していた。

「よくやった。これから十年。毎週、保存用パンを配給するぜ」騎兵の労うような約束に「あのでかい奴か。気前がいいねぇ」と浮浪者ホーボーの頭目が口笛を吹いた。

「書類が盗まれた時に備えて、役所で顔と名前を登録しておいた方がいいな。無理には勧めないが」騎兵の勧めに「考えておくよ」堪えきれぬニヤニヤ笑いを浮かべつつ、頭目は盛んに頷いてる。


 もう一人の騎兵は、まずは手近なジーナ・(クレイ)の上に屈みこんだ。掛け鞄から薬箱を取り出し、胸に触れたがすぐに肯いた。

「君は運がいい。弾は胸の布鞄サックを経由して、肋骨に当たってる」

 ジーナは抗議するように苦痛に唸った。だが、弾丸の威力が大幅に軽減したのも事実だろう。首の牧者タグには血液型も記されている。

「肺の末梢まで届いてない。助かるよ」と医療鞄を持った騎兵は立ち上がり、ロニに視線をくれる。地面に血が広がっていた。ガイ少年が傍らで少女の手を握り、縋るような表情で騎兵を見上げた。


 屈みこんだ騎兵が迅速にロニの傷を改める。もう一人の騎兵も足早に駆けよってくる。

「……シリンダースポンジを使おう」鋏でシャツを切り裂き、傷口にスポンジを詰めて、即効の止血を行う。

「助かりますか?」ガイ少年は乾いた声で尋ねた。

「さて……最善は尽くすよ」ポレシャの伝令は、額に汗を浮かべながら、止血作業を手早く行っていた。

「ロニを助けてください」ガイ少年が重ねる言葉に、鞄を持たない方の伝令が頷いた。

「うちの保安官は抜け目ない。病院に緊急手術の準備を待機させてある」

 ロニは弱々しく呻いている。

「ロニ、ポレシャだ。帰ってきたぞ。頑張れ、きっと助かる」呟いてるガイ少年を見上げ、ロニはニヤリと笑みを浮かべた。

「ケーキ屋、行くでしょう?」

「ああ、うん。皆で行こう」ロニの微笑みは弱々しかった。



 南への道の彼方から、さらにポレシャの騎兵が二騎近づいてきた。ロニを診ていた伝令兵の片割れが立ち上がると、大きく手を振った。

「重傷者一名。軽傷一名。タンカはあるか?」

「馬車を呼んだ方が……」

「間に合わん。仕方ない」

 騎兵たちが会話を交わしている。殺し合いを終えて脱力したジーナは、ずっと地面に寝転んだまま動こうとしなかった。

 騎兵はロニを馬の背に載せようと担ぎ上げるが、徒弟の少女は激しく咳き込んだ。血の塊が地面に吐き出される。ロニは虚ろな表情でなにかを呟いている。

「……ゴメン。嘘を吐いた。本当はあの時、他にも生き残ってた子がいたかも。ごめんなさい。みんな。ごめん」歯を食い縛ってるガイ少年の顎から涙が零れ落ちた。


 道の傍らでは、裸に剥かれた遊牧騎兵たちが放り出され、浮浪者ホーボーたちが奪ったズボンや長靴を手に大はしゃぎしている。態々、首を切り落とすのは、屍者として転化するのを防ぐ為だろう。騎兵の一人がジーナにも肩を貸して立たせた。すると、ガイ少年の見えない位置で、騎兵の相方が沈痛な表情で微かに首を横に振ってるのが見えた。


 


 ※※※※




 【ムーテ】タリウスとその兵団は、遂にポレシャ人たちの旅隊を完全に追い詰めていた。曠野の何処にでも見かける低く連なった丘陵に囲まれた盆地の奥。

 灰色の小さな点として薄ぼんやりと浮かんで見えるのが、旅隊の者たちが最後に選んで、逃げ込んだ終着点だった。岩を積んだだけの粗末な小屋が、曠野のどん底に取り残された異物のように佇んでいる。遠目には、ただの石の染みにも見える。


 四方を取り巻く丘陵は、どれも低く、なだらかで、背嚢を背負った人間の兵士や痩せた馬でも稜線を越えて来れるに違いない。丘と丘の狭間の切れめも、緩やかな角度で盆地へと沈み込んでいた。乾いた土肌は草が乏しく、赤と灰色、黄土色がまだらに混じっている。空は高く、雲は薄く引き延ばされ、音という音を吸い取ってしまったかのように静謐さが立ち込めていた。


 死の国、そんな言葉を一瞬だけ連想させられた。騎兵たちは距離を取って遊弋している。相手の銃眼を意識して射角を割り出しながら、現在、馬車の荷車を改造して、丸太を束ねて車輪を付けた急造の戦車もどきを製作させている。

 影の谷のように闇の中、人と馬と装備が溶け合い、動いているはずなのに、風景の一部としてしか認識できない。包囲は完成し、小さな盆地の器の中に、逃げ場のない沈黙だけが立ち込めていた。


 氏族の騎兵二十余に、若干名の自由騎兵や他部族の遊牧騎兵が合流して三十騎。それに貧相な痩せ馬がやっとだが一応、訓練された馬を所持する牧童崩れや放浪傭兵、部族戦士の類が加わって、およそ五十騎弱。

 それが、デンの統治者を自称する【ムーテ】タリウスの用意できた騎兵戦力だった。勿論、氏族には、もっと多数の馬や騎手もいるが子供や老人、争いを好まぬ気質の者もいれば、タリウスに信を置かない者らもいて、中々には一筋縄ではいかない。


 タリウス自身も氏族の貴重な戦力であり、また財産でもある騎兵たちを全て戦場へと投入するつもりはなく、手持ちの戦力を駆使して勝利を掴むつもりであった。

 タリウスの腹違いの妹【女王シーヴ】シーラが統治する西方デン王国の騎兵は、精鋭が二百騎とも三百騎以上とも言われており、武装も練度も牧童崩れやら放浪傭兵とは比べ物にならぬだろう。


 強大な西方デン王国に挑む以前に、五十騎で小さな町ひとつを征服できぬようであれば、遊牧民の伝統を誇るデン王国には到底、太刀打ちできない。そう、タリウス・ヴォルトゥリウスは『東の小麦の町』ポレシャを征服するつもりであった。騎兵の他、歩兵がおよそ八十人ほど。傭兵やら無宿人、外れ牧者らの小徒党が集まった寄せ集めで、戦力的にも、忠誠においてもさして期待できぬが騎兵だけでは戦争は出来ない。土地を占領するには歩兵も必要なのだ。


 表向き、旅隊の追跡と言う名目で、ポレシャ勢力圏ギリギリまで踏み込みながら、ポレシャ市の反応を窺うつもりが、しかし、度重なる足止めと攪乱によって旅隊の行方を見失っていた。本来、旅隊などただの名分に過ぎない。本音で言えば、マルグリット・モイラやケチな復讐などどうでもいいのだ。旅隊など放置し、さっさと本命のポレシャ市攻略に差し掛かるかと考慮していたところに、再び発見したとの報告を受け、(此処まで来て、面倒な)と【ムーテ】タリウスは顔を顰めた。


 元より、行きがけの駄賃と出来れば上等程度の心算であった旅隊の存在ではあるが、部下たちはそれを知らぬ。誰もが未だに旅隊を捕捉して人質ヘレンを奪還し、高価なサドラン牛を奪うことがタリウスの目的だと考えていた。【ムーテ】タリウス自身が氏族にも、傭兵にも信頼できる部下を持てなかったが故、真の目的を明かせなかった。これは迂闊に余人に洩らせば、ポレシャ市への侵略意図が漏洩しかねない事情もあったが、追放と監視下の放浪の歳月が重なったとは言え、腹心を作れなかった【ムーテ】タリウスの限界かも知れない。


 遊牧氏族『大地の子らサンズ・オブ・アトラス』の斥候騎兵が旅隊の行方を報告してきたのは、およそ一時間前。捕捉したのは、東端の哨戒ギリギリ。場所はポレシャ市にほど近い古い石造りの建物。報告では、騎馬斥候に追い掛け回され、牛を連れて右往左往した挙句に、逃げ場のない建物に逃げ込んだそうだ。今までの抜け目ない行動に比べて、なんとも間抜けな挙動だが、なんらかの罠か。或いは仲間を逃がすために涙ぐましい囮を務めているのか。三日を逃げ続けて、緊張の糸が途切れたのかも知れないが。


「追い詰めました!奴らは袋の鼠です!」との部下の報告を信じた訳でもないが、騎兵をすぐに集結させるよう伝令を飛ばすと同時に「……微妙な時間だな」地図と時計を見比べながら、【ムーテ】タリウスは呟いた。現時点で、日没まで残り三時間。真夏の為に夕暮れは遅く、陽が沈んでからも三十分ほど残光に地は照らされるが、それでもさほどの猶予がある訳ではない。

「既にポレシャ圏にかなり近づいている。引き返すべきかも知れんな、ん?」本隊を進発させようとして、あまりにポレシャ市に近すぎる事に危惧を覚える。ポレシャの警備隊ガーズに先手を打たれるのではないか、との危惧がチラリと脳裏を掠める。

 逃げ場がない、ともよく言ったものだ。現地に足を運んでみれば、地形は四方を丘陵に囲まれている小さな盆地だった。伏兵に拠る奇襲を掛けるなら絶好の地形だろう。岩場に背後を固められ、岩と恐らくベトンを積み上げて壁を作った信じられないほど頑丈な建物には、出入り口も一か所しかない。頑丈な扉を閉めれば、略奪者レイダー徒党や盗賊団バンディッツに襲われても守り抜けそうだ。


 勿論、タリウスも無能ではなく、複数名の騎馬斥候を飛ばして、周囲に大規模な敵影が存在していないことは確かめてある。兵団が往来できる進軍経路にも監視地点に騎兵を配した。とは言え、手持ちの騎兵も無尽ではない。どうしても数は限られるし、少人数ではいかに配置を工夫しても発見から報告までにタイムラグが生じる。


 ポレシャに間近。頑強な砦もどきへの攻勢。奇襲する側に有利な地形。本音を言えば、気は進まぬ。が、此処にきて退きにくい理由も生じていた。利益で誘導し、褒章を約束してかき集めた烏合の衆だけに、眼前に獲物が追い詰められて、逸る部下たちに統制が効かなくなっていた。止められない。止める理由がない。怯懦と取られるだろう。烏合の衆を利益で動かしていた強みが、此処に来て逆に足枷となっていた。意図的に見抜いた訳でもなかろうが。


 丘陵部と距離を取って布陣し、陣営を構築しながら、建物を観察する。見ればみるほどに頑丈そうな建物だ。火薬壺や火炎瓶なども通用しそうにない。

 都市軍正規兵でさえ、精々が威力の弱い手榴弾に、ナポレオニックの大砲でさえ貴重品となった黄昏の時代(トワイライトエイジ)。どのみち、サドラン牛を巻き込まない為に爆発物は使えないが、文明の利器に乏しい辺土ほどに陣地構築は戦場に再び大きな意味を占めていた。持ち込んだ資材の乏しさから完全な陣営は築けずとも、地形を鑑みつつ、精々の防衛効果を発揮するように幾らかの逆茂木や盾を配置してから、兵士たちに暖かな粥とスープ、薄いエールを配給する。


 笑顔で暖かな食事を掻きこむ傭兵や遊牧民たち。際限はあるにしても様々な生き方をしている部族や浮浪傭兵、ランツクネヒトに牧童と言った職業の老若男女が勢揃いしていた。歴戦の老兵が若い下っ端の傭兵に戦場での心得や生き残り方などを語っている。

 部下たちを纏めていたヒルダがタリウスを認めて、目礼してくる。

 応えながら、まるで曠野の人種の見本市だな、と鼻を鳴らした。彼ら、彼女らは【ムーテ】タリウスをよい雇い主だと評価し、感謝までしていたが、タリウスは彼らを軽蔑していた。ややマシなヒルダでさえ、その場の空気に流され、欲得に動かされ、一つしかない命を安い俸給で鉄火場に張り付ける。恐らくは敵であるマルグリット・モイラやポレシャ人どもの方が、人間としての中身は遥かに上等なのだろう。信じるべきではないタリウスごときを信じ、良いように使われてしまう愚か者。愚かにしか生きられない哀れで刹那的な連中。人生と言う劇場で端役しか割り当てられない、どうしようもない三文役者たち。タリウスと同じ負け犬どもだ。


 敵の足止めを仕留めると言って寡兵で赴いた傭兵頭のリディア・ソーンと戦士頭のジークは未だ帰還していない。元から頼りにはしていないが、口ほどにもないとはあのような連中だと些かの苛立ちを込めて舌打ちする。まさか、死んではいまいが、仮に返り討ちに合ったとしてもタリウスはなんの痛痒も覚えないだろう。


 叶うのであれば、バシカの拠点で留守を守るコルのような男を腹心に欲しいと思うが、硬骨の男ほどに、己の戦う理由は己で決めるものだ。コルの忠誠の対象はルキウス・カッシウスであり、同時に二人の主君に仕えるような男ではないだろう。その【族長ニウヴ】ルキウス・カッシウスは天幕の傍らで佇んでいた。不安を感じているだろうに、目を閉じて耐えている。不安とは己の身ではなく、女の身に違いない。

 小さな生業や仕事を積み上げることで部族を養っていたルキウスの辛抱強さと生き方に、タリウスは内心、幾ばくかの敬意を覚えている。恋人ヘレンを奪還する為でなかったら、ルキウスはけっして危うい賭けなどには乗らなかっただろう。その意味では、誘い出したとはいえ、ヘレンと共に無事に返してやりたいものだと思わないでもない。

 とは言え、タリウスもルキウスも運命の流れに乗っただけだ。たった一人の脚本家が事態を誘導した訳でもない。しかし、誰も無垢ではない。大勢の人間による各々の思惑が交差し、今日、此処に帰結した。


 夕食を終えた兵士たちが丘陵の影から、横列を組んでいく。両翼には騎兵部隊。

 岩の砦に動きが見える。慌てたように小さな窓の向こう側で動き回っている。

 少人数でも守れるよう扉と入り口の階段は狭く、細い覗き窓が開いている。其処まで頑丈ではないにしろ、殆んどトーチカのようだ。

 攻撃を命じる為、【ムーテ】タリウスは片手を大きく上げた。いじましく戦術工作を積み重ね、西方の商業都市連盟リーグや北の軍閥連合と言った列強の戦争と比べれば、巨人と蟻ほどにも差のある、なんともささやかな戦争が始まろうとしていた。虫のように生きて、虫のように死ぬ。虫けらの戦争だ。口元に嘲笑を浮かべた【ムーテ】タリウスが腕を振り下ろし、ポレシャ人どもの旅隊に対する最後の攻撃が始まった。


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