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僕のキャラが崩壊します!!  作者: さくら
Ⅳ・二年生進級
60/75

茅野瀬力の報告



   HRが終わり、櫻田は帰り支度をしていると東間がA組へとやって来た。

  「よぉ、櫻田。迎えに来たぞ」

  「ありがとう、東間。…あれ?道久君は?」

  「あぁ、なんか担任の先生に呼ばれたからちょっと行ってくるってさ」

  「そうなのか」

  何で呼ばれたのか気になる櫻田。しかし、あまり深く入り込まない方がいいかとも思う。

  「遅くなるかもしれないから先に帰ってもいいよってさ」

  「そうか。そんじゃあ、帰るとするか」

  「櫻田、この後なんか用事ある?」

  「あぁ~買い物行って夕飯の支度ぐらいだな」

  「じゃあ、お前んち行っていい?力も連れてくっから」

  「なんだ?飯食うついでに遊ぼうってことか?」

  「それもある~」

  「なんだそれは。まぁ、いいだろ」

  

  その後、櫻田と東間は一旦自分達の家に帰宅して着替えた後、スーパーに集合することになった。

  

  「こんにちは。櫻田先輩」

  「こんにちは、力君。ごめんね、買い物に付き合わせちゃって」

  「いえ、大丈夫ですよ」

  「おい、櫻田。私には何にもなしか?」

  「お前は別にいい」

  「なんだって…「まぁまぁ、東間先輩」

  茅野瀬力は、櫻田と東間の中学時代の後輩。東間とは家が隣近所で小学校からの付き合いである。

  

  「そう言えば、真保ちゃんは?家にいんの?」

  「いいや。友達と出かけてるよ」

  柳の妹・真保は永愛を受験してこの春から高校一年生。第一志望に合格したということもあり、

 少しだけ浮かれている。だが真保よりも一番浮かれていたのは長男・岬で合格したことを電話で報告

 すると涙を流してものすごく喜んでいた。

  

  「さてと。買い物はこれで全部っと…会計してくる」

  「いってらっしゃーい」「いってらっしゃい」

  櫻田の買い物が済んだところで、三人は櫻田家へと向かったのであった。


  

  櫻田家に到着して櫻田は早速昼食作りに取り掛かった。

  「何作んの?」

  「目玉焼き」

  「えっ、それだけっ!?」

  「すぐ作れるものってなるとそうなるだろ?文句あるならコンビニ行って弁当でも買うか?」

  「…めっ、目玉焼きでお願いします」

  「よろしい」

  「ははぁっ」

  櫻田と東間の会話を聞いて茅野瀬は「何これ…」と思ったが、決してそれを声には出さなかった。

 昼食は目玉焼き、ウインナーとコーンスープとトーストだった。

  

  「あのCMの真似だろ、これ?」

  「あのCMってなんだよ」

  東間があのCMと言うが櫻田はそれが何のCMなのかさっぱり分からなかった。

  「ほらっ、あのCMだよ。朝はやっぱりこれってやつだよ」

  「食パンのCMなら分かるが、朝のCMじゃあ分からないぞ」

  「だからあれだってばあれっ!力~助けて」

  東間は茅野瀬に助けを求めた。

  「あぁ、はい。東間先輩が言いたいのは、コーンスープの会社のCMのことです。冬に入ったぐ

 らいから朝に何回か見ますよ?」

  「…あっ、あれか。朝寒いから温かいスープ飲んで学校へ~みたいな感じのあのCMか」

  「はい、そのCMです」

  「なんだ。それならそうと言ってくれたらすぐ分かったのに」

  「悪かったな。力より説明下手で」

  「まぁまぁ。冷めないうちに食べましょう、東間先輩」

  「…そうだな。いただきま~す」

  CMの話が解決し、三人は仲良く昼食を取った。食べ終えた後、櫻田が食器を洗おうとしたら、

 茅野瀬が「手伝います」と言ってくれたので、櫻田は茅野瀬に洗った食器を拭いてもらうことに。

 その間、東間は何をしていたかと言うと買ってもらったばかりのスマホで二人の作業を隠し撮りし

 て遊んでいたのだった。


  「さて、お昼も食べたところで…」

  「ん?」

  「茅野瀬力君からご報告があります!」

  東間が突然そう叫んだ。一体何の報告なのか、櫻田はだいたい予想がついていた。

  「えっ、えっと…俺、先輩達のいる双見に入学することになりました。よっ、よろしくお願いし

 ますっ」

  「…えっ!?」

  櫻田は茅野瀬の言葉に驚いた。それはなぜかというと、櫻田は東間からは『高校合格した』と

 言うことだけしか聞かされておらず、どこの高校を受験して合格したのか全く知らなかったのであ

 る。

  「はははっ、驚いただろ?驚いただろ?」

  「おっ、驚いたよ。まさか力君が双見に行くなんて…」

  成績までは知らないが、他の高校でも良かったのでは?と思う櫻田。しかし、茅野瀬が櫻田・東間

 のいる双見を受験して合格したのだから、ここは先輩として心から祝福するべきである。

  

  「俺…最初は迷ってたんです。俺もあまり成績良い方じゃないから、永愛や聖南は難しいって担任

 に言われて」

  「現実だな」

  「あぁ。現実だ」

  櫻田、東間は同意見。真保とは違い、茅野瀬は行きたい学校というものがなかった。なので、成績

 が悪いからこの学校とこの学校は難しいと言われても落ち込んだりはしない。茅野瀬の親も本人の成

 積次第ということで公立・私立にはこだわっていなかった。

  「でも、俺…先輩達のいる双見に行きたいなって思ったんです。成績が良くないから仕方なくとか

 じゃなくて、また東間先輩と櫻田先輩の二人がいる学校へ行って…また一緒に過ごしたいなって」

  「「…」」

  「あっ…すっ、すみませんっ!男がこんなこと言ってキモいですよねっ。すみませんっ!」

  「…いや、キモいとかそんなんじゃなくて。なぁ?櫻田」

  「あぁ…全然キモいとかじゃないよ。むしろ…」

  「「すごく嬉しい」」

  櫻田と東間は顔を真っ赤にしていた。それはまるで愛の告白をされたかのように…。


  「これで三人一緒だな、櫻田」

  「あぁ。また一緒だな」

  「先輩方、高校でもよろしくお願いします」

 

  新一年生となる茅野瀬力が加わり、学校へ行くのが楽しみになった櫻田と東間であった。

  

 

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