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僕のキャラが崩壊します!!  作者: さくら
Ⅱ・中間期末考査対策の勉強会+真保の高校受験
40/75

ファミレス『ラクマリア』


 そして約束の日曜日が来た。時刻はまだ11時だったが、遅れるのは嫌なので早めに出ることに。


 「じゃあ行ってくる」

 「うん。気をつけてね、お姉ちゃん」

 「あぁ」


 岬のお古の(現在は柳・真保が使用している)自転車を引っ張り出して、櫻田はラクマリアへと

 向かった。そして30分後に待ち合わせ場所であるファミレス『ラクマリア』へ到着。自転車置き場

 に停め、ロックを掛けたことを確認するとファミレスへと続く階段を上る。


 「ファミレスなんていつ以来だ?なんかずいぶんと昔って感じが…」と独り言を呟きながら上ってい

 ると、ラクマリアのフロア店員と思われる男性がほうきと塵取りを持ってこちらをじっと見ていたこ

 とに気づいた。


 「…」

 櫻田はその場で立ちすくんだ。普通ならばスルーすればいいだけのことだが、それが出来ない理由

 があった。フロア店員の彼は櫻田が自分の存在に気づくと、ズボンのポケットから腕時計を取り出し

 て時間を確認する。


 「まだお昼になってないじゃん。月子はまだ来てないよ」

 「来宮環きのみやたまき。なんでここに…」

 「見て分かんない?僕はここでバイトしてるんだよ」

 「…」


 そんなこと見ればわかる。と言いたかった。だが、櫻田は来宮と仲良しでも何でもないので言葉が

 見つからなかった。多分向こうもそれは分かっているはず。

 

 「でも、もうそろそろ来ると思うから中で待ってれば」

 「…あぁ。そうする」

 

 来宮に言われなくてもそうするつもりだった。櫻田はファミレスの中へと一人入ると、来宮とは

 また別の男性店員に席へと案内された。とりあえずドリンクバーを注文してオレンジジュースを

 飲みながら待っていると、来宮が声を掛けてきた。


 「月子来たよ」

 「ん」

 

 気を遣ってくれたのかは分からないが、来宮はそれだけ伝えるとすぐに離れて行ってしまった。

 だが彼はすぐに戻って来た。可愛い二人のお客様を席にご案内するために。


 「こんにちは。その…お久し振りです、柳さん」

 「お久し振りです、月子さん。えっと…そちらの方は…」

 「どうもぉ~初めまして。わたくし、こういうものでございます」

  どこから出したのかは分からないが、素早く櫻田に長方形の小さな紙を両手で差し出す彼女。

 「名刺っ?」

  あいにく自分は名刺というものを持っていないので、交換は出来ない。しかし受け取らないわけ

  にもいかないので櫻田は彼女の名刺を受け取った。名刺には『高良愛姫たからまき』と書かれ

  ていた。しかも可愛い似顔絵付きで…。


 「二人共、席に座って。他のお客さんが通れないから」

 「あっ、ごめんなさい」

 来宮に言われて三隈は慌てて高良の背中を押して席に着いた。


 「月子、愛姫。いつものでいい?」

 「うん」

 「あぁ~待って環ちゃん」と高良が彼の名を呼ぶ。


 「…なに?」

 環ちゃんと呼ばれたことが不満だったのか少し間があった。だが仕事中なので来宮はぐっと堪え、

 高良に尋ねる。それを聞いた高良は『期間限定』と書かれてあるメニュー表を彼らに見せて、「これ

 を一つお願いします」と言った。


 「えっ、やるの…それ」

 来宮が引いていた。


 「やります」

 「チャレンジャーだね、愛姫ちゃん」

 「大丈夫。もしだめだったら三人で頑張って食べましょう」

 「…一応聞くけど、愛姫お金いくら持ってきてる?」


  来宮が彼女の所持金額を聞く。

 「1000円」

 「月子」

 「えっ、えっと…2000ちょい」

 「…櫻田は、いくら持ってきてる?」

 「3000ちょいだな」  

 「はーいだめぇ~。全員の分合わせて6000円じゃ足りません。チャレンジはお控えください」

  来宮は高良にそう告げる。

 「えぇ~でも、クリアすればタダでしょ?」

 「そりゃそうだけど…「環ちゃん、お願い。やらせてください」

 「ダメです」

 「…しょぼ~ん」

 

 高良は落ち込んでしまった。そんな彼女の姿を三隈は見ていられず…。

 「たっ君、失敗した時は私がお金払うよ。だからやらせてあげて」

 「月子、お前…「お願い」

 

 来宮は幼馴染である彼女にお願いされると弱い。高良はそれを分かっていてわざと落ち込んでいる

 姿を見せたのだ。

 

 「…あぁ~分かったよ。期間限定のスイーツ特大パフェ一つとドリンクバー二つ。以上でよろしい

  でしょうか?」

 「「はーい」」

 「かしこまりました」


 来宮は注文を聞き終えると彼女達から離れて、キッチンの方へと向かったのであった。

 

 

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