2学期
長かった夏休みが終わり2学期が始まった。中間考査はまだまだ先の話だが、最初の壁はそれではな
く学力テストである。始業式の次の日に行われた学力テストを乗り越えてほっとするクラスメイト達。
だが、櫻田はこのテストの結果をある人物に見せなければならず放課後いつもの少人数教室へと向か
いその人物に見せることに…。
「まぁまぁだな。だが、これで安心するなよ?気を緩めれば他の奴等に抜かれてしまう。現状維持を保
ちつつ、上位を目指すことを心掛けろ」
「…はい」
その人物とはS組特進に在籍する宮間結斗のことであり、彼は学力テスト全教科で満点を取っている。
櫻田を見終わった後、今度は木崎の方に目を通していく宮間。
「…木崎、お前手を抜いたな?」
「本気出したぞ、ちゃんと」
「いいや。お前ならこの問題解けてたはずだ。さては途中で読むのがめんどくさくなったんだろ?」
「っ!?いや…そんなことねぇよ」
「図星だな。木崎」
長い付き合いということもあって嘘も見破られてしまった木崎。
読むのがめんどくさくなったという気持ちは分からなくもない。漫画や小説を読んでいると途中で目が
疲れてしまうし、それが制限されているとなれば読む気も薄れるだろう。特にテストは。
「木崎のテスト結果もまぁまぁ良しとしよう。ただし…次こんなことしたら…分かっているよな?」
「すみませんでした…」
外見だけ見て入ればただの金髪不良。だが、宮間の次に頭が良いB組の木崎文哉。
「きー君、ゆーと君、りゅーちゃん、こんにちは」
「やっほー!」とタイミングよくやって来たD組二人、畑本道久と東間美雪。
「きー君、言うなって何度も言ってるだろうがぁー!??」
「いったーい、いたいよきー君!!!」
木崎は畑本に「きー君」と呼ばれるのを嫌っているのだが、畑本は呼び方を変えようとはしない。
そのためいつもこうやってぶつかってしまう。
「二人共、遅かったな?」と宮間が二人に遅れた理由を尋ねると畑本がすぐに答える。
「ちょっと購買で買い物してたんだよ」
「で、私はその付き添い」
「何を買ったの?」と櫻田が尋ねると「ノートだよ。もうなくなりかけてたから」と畑本は笑顔で
答える。それを聞いて櫻田は疑問に思ったけれど、「そうなんだ」と返すしかなかった。
「そういえば櫻田、テストどうだった?」
「あぁ~まぁまぁだったよ。東間は?」
「私はぼろぼろだよ~分かるだろ?」
「あぁ…うん」
「こらこら。お喋りはそこまでにして勉強会を始めるぞ」
「あっ、はい」
「頑張れよ、櫻田」
「ありがとう」
2学期も、こうして彼らと共に放課後に少人数教室で勉強会をする日々が始まるのである。




