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僕のキャラが崩壊します!!  作者: さくら
I・夏休み+勉強合宿
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真剣な目

「しまった…食料を買うの忘れてた」

「「「なにっ!???」」」


夕食時ということで、勉強会を一時中断。宮間が台所にある冷蔵庫を開けてみると、中身は空っぽだった。

宮間の声を聞きつけて三人はすぐさま自分の目で冷蔵庫の中を確認して現実を見る。


「結斗、てめぇー!!?」

木崎は宮間に突っかかる。

ただでさえ勉強会で集中力を使い、長時間同じ姿勢を保っていたのだから怒るのも無理はなかった。


「本当にきれいに空っぽだね?」

「うん。宮間君、この近くにスーパーとかないの?」

 

櫻田と東間は木崎とは違って冷静だった。そして東間が宮間に尋ねる。

するとそれを聞いた宮間は、「あぁ。ここから歩いて30分ぐらいに小さなスーパーがある」と答える。


「よし。じゃあ、櫻田任せたよ」

「えっ?なんで僕がっ?」

「ばかっ。お前が一番適任だろっ?普段から家事とかやってるんだしさ」

「そうだけど…」


櫻田は東間と話しているために木崎の前で「僕」と呼んでしまっていることに気が付いていなかった。

だが、木崎はそれに突っ込みも入れずに「じゃあ結斗、お前地味子と一緒に買い出し行って来い。俺と東間で留守番してっからさ」と宮間の背中を押してリビングへと向かって行く。


「よろしくね~櫻田」

「あぁ…はいはい。行けばいいんでしょ?」


櫻田は宮間と共に、スーパーへと買い出しに出かけた。

中はクーラーが効いていて涼しかったが、外に出た途端まるでサウナのような状態で身体が暑くなる。


「暑いなぁ~」

歩きながら独り言をつぶやく櫻田。すると、櫻田はふと宮間の方へと顔を向けると…


「っ!?宮間君止まって」

「ん?…なんだ?」

「じっとしてて」

「えっ?」


宮間は櫻田が何をしようとしているのか全く理解できないまま、じっと彼女の真剣な目を見つめる。

これはまさか…とあることを想像した彼だったが、突然の彼女のビンタで完全に正気を取り戻した。


バシッ!

「いたっ!…いっ、いきなり何をする!?」

宮間は当然櫻田に怒った。だが、そんな櫻田は宮間の頬を見た瞬間に「よしゃあーやったぁ!!」と

意味の分からない叫び声を挙げて喜ぶと、宮間の頬に手を伸ばして親指と人差し指であるものを摘まむ。


「ごめん、ごめん。宮間君のほっぺにが止まってて…つい」

櫻田はそういうと、先程仕留めた蚊を彼に見せる。


「まったく、驚かせるなっ」

「ごっ、ごめんなさい」

 

櫻田はそういうと、すぐに歩き始めた。

先程のことが嘘かのようにスーパーまで、口を開くことはなかった。


スーパーに着くと、カートにカゴを乗せて売り場を回って行く。

「えっと…何が食べたいですか?」と櫻田は宮間に恐る恐る尋ねる。先程のこともあったためにまた敬語

 に戻ってしまう。


「俺は好き嫌いないから、なんでも食べる。木崎もあんなんだが、基本何でも食べる。甘い物は別だが」

「そう、ですか。…どうしようかな。すぐに作れるものがいいかな」


櫻田はぶつぶつと独り言を呟きながら、次々と野菜などをカゴに入れて精算しすぐに木崎と東間が待つ

別荘へと帰る。


「買いすぎたかな?でも、明日もあるしこれぐらい買っても損はないかな?」

もはや櫻田は一人きりの世界に入っている。宮間がいることも忘れて、自分でお金を払い自分の両腕に

荷物を持ってすたすたと歩いていたのだ。宮間が持とうと声をかけようとしたが、スーパーにいた若い

女性達に声をかけられてしまい、対応するのに精一杯だったのである。


「あぁ…手が痛いなぁ。しかもかゆい…蚊に刺されたな、こりゃあ」

すると櫻田は歩くのをやめて、右足をかき始める。


「あぁ…かゆいし、手は痛いし。暑い…」

「櫻田」

「ん?…あっ!?ごっ、ごめんなさい。早く帰らないとですねっ!」と宮間の存在を再び把握してすぐに

荷物を持とうとしたが、それは宮間によって阻止される。


「俺が一つ持つから、そっち頼むぞ」

「あっ…はい」


宮間は、一つの買い物袋を持ってすたすたと歩きだした。

それを見て櫻田もすぐにもう一つの方を持って宮間の後を追うのであった。


別荘から帰ってくると、木崎と東間はのんびりとリビングでテレビを見ており二人が帰ってくると

すぐに玄関へと迎えに来た。


「おかえり~櫻田、宮間君」

「おせぇぞ、お前ら。俺らお腹ぺこぺこだぞ」

「すぐ作りますから、それまでテレビでも見てて待っててください」

「何か手伝うことあるか?櫻田」

「あぁ。じゃあ頼むよ東間」


櫻田と東間はすぐに台所へと向かい、玄関には木崎と宮間が取り残された。


「ん?お前それどうした?ここ、なんか赤いのが付いてるぞ?」

 表現がおかしいが間違ってもいない。木崎が自分の頬を指差していることから、宮間は彼が何を

 言いたいのかを理解した。


「…あぁ。俺の頬に蚊が止まって、それを櫻田が思いきり叩いたからその痕だろう」

「蚊っ!?」

「思い切り叩かれた…」

「なんだそりゃ。やっぱりあいつおかしいな?」

「…そうだな」


それから約20分ぐらいで櫻田と東間により野菜炒めが作られて全員で美味しく頂いたのであった。





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