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異世界で自由に生きたい  作者: 鯖の味噌煮
3章
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対決と強敵

 


 とりあえずドラゴンと戦うことにした僕はダリアとリンを離れた場所に避難させてから、彼女たちの周りに結界を張る。

 


 その間にドラゴンはゴブリンキングの死骸を食らっていた。

 もしかしたら、この場所には食事を取りにに来ただけなのかも知れない。



 そんな無防備で隙だらけのドラゴンに向かって転移で背後に移動して聖剣を振り下ろすがバリアのような硬いものに弾かれた。



「グアアアアアア!」



 不意打ちを防いだドラゴンは雄叫びを上げながら、ドヤ顔をみたいな表情をしてこちらを見下ろしている。



 自慢げにこちらを見た後は口を思いきり開けて赤色のブレスをこちらに向けて放ってきた。



 僕は結界を張ることでドラゴンからのブレスを防ぐ。

 どうせならこちらも挑発してやろうと相手を馬鹿にするように表情をしながら指を動かして挑発する。



「ガアアアアアア!!」



 意味が通じたのかは分からないが、怒こりだしたドラゴンはブレスを連続で発射してくる。

 そうしてブレスによって出来た土煙の中に僕がいない事を確認してからゴブリンキングの死体がある場所に向かいノソノソと歩き出す。



 邪魔者も消したし食事の続きをしようとしたのだろう。



「ガアアアア!?」



 が、そうして振り向いた方向に先ほど倒したはずの相手がいて驚いたような声を出すドラゴン。



 そして僕は見せつけるように炎魔法でゴブリンキングの死体を燃やしてさらに挑発をする。



「グアアアアアアアア!!!!」



 そうすると、その光景を見て怒り狂ったドラゴンは今日一番の雄叫びを上げた。

 というか、どんだけゴブリンキングを食べたかったんだよ。

 そもそもアレを倒したのは僕なんだけどね。



 そんな我を忘れて怒っているドラゴンの後ろにもう一度転移をして聖剣で尻尾に攻撃をする。

 今回は先ほどと違ってすんなりと斬ることが出来た。尻尾の守りには関してはそんなに力を入れてないようだ。



 ただ、尻尾もトカゲみたいに直ぐ新しいものが生えてきた。

 超再生の効果で復活したんだろうけど、想像よりも早く回復したし、思っていた以上に厄介なスキルだ。

 


 今のを見る限り、致命傷を与える事が出来たとしても直ぐに回復される可能性が高そうだ。

 そうなると一撃で倒すか、回復されるよりも前に連続で攻撃して仕留めるかの2択になる。



 守りの硬いドラゴンを相手にそう何回もチャンスは無いだろうし、時間制限のある僕にとってはなかなかに骨が折れる戦いになりそうだ。



「ハァー」



 ため息を吐きながらも、心の内ではこの戦いを楽しんでいる自分もいる。



 もしかしたら、僕は戦うのが好きなのかも知れない。


 

 そんな事を考えていると、怒りで興奮状態のドラゴンはこちらに向かって雄叫びを上げながら走りだし突進をしてくる。

 その攻撃を交わし、避けられた事で少し前のめりになっている所を転移で近づいて聖剣で攻撃をする。



 ドラゴンは慌ててバリアを張ったが気にせず斬り続ける。

 こうやって攻撃し続けていればバリアを砕ける気がするし、防ぎ続けている間は魔力を消耗させる事もできる。



 僕の攻撃を嫌がったドラゴンがすかさずブレスを撃って反撃してくるが、結界を張って防ぎすぐさま攻撃を再開する。

 


「くっ!」



 しかし、気が付いたら体が吹き飛ぶされてドラゴンとの距離がどんどん離れていく。



 どうやら聖剣がドラゴンに届く前に尻尾で薙ぎ払われたらしい。

 当たり前だけど攻撃を食らった箇所が痛い。今まで大したダメージを負った事が無かったけど、同じレベルの敵からの攻撃はやっぱりきく。



 まだ尻尾での薙ぎ払い程度だから良いけど、ブレスとかのもっと強力な攻撃をノーガードで受けたら不味いかも知れない。



 さらにドラゴンは追撃と言わんばかりに上空からブレスを連発してくるが、とりあえず転移で攻撃範囲から外れた場所に避難する。



 ここまではお互いが決め手にかけて攻めきれずにいる。

 しかし、持久戦になったら不利なのはこちらだ。

 不利という絶対に勝てないので撤退するしかない。



 僕の感覚で言うとあと30分程度でダリアのバフスキルの効果が切れる。

 彼女の力が無ければ、本来は僕にあのグリーンドラゴンとまともに戦うだけの力は無い。



 それに自分の感覚で30分だと思っているだけで本当はもっと時間が経過しているかも知れない。

 そう考えると安全マージンを取って戦うのはあと10分ぐらいにしたい。



 というよりも、もう時間を気にしながら戦うのがめんどくさいから時間云々では無くて、あと数回の攻撃でこの対決に決着をつけたい。



 ここまで来たら時間切れで撤退するんじゃ無くて、しっかりと最強種ドラゴン相手に勝ちを拾って終わりたいしね。




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