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異世界で自由に生きたい  作者: 鯖の味噌煮
3章
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メイド服と公爵邸



 金に目が眩んだ僕は真っ先にルカからの依頼に飛びついた。

 ルカの言う通りなら良い貴族っていう話しだし、白金貨100枚も出せるって事は男爵とかでは無くてもっと上の公爵とかなのかな。



「それで、その人はいつ紹介してもらえるの? というか君なんじゃないの?」



 食い気味に答えた僕に驚いた様子を見せたルカだが、すぐさま返答を返しくる。



 ついでに僕がヒーラーだろう事もバレている。



「何で?」


 まぁ、さっきの反応を見たら気付く人間の方が多いだろうけど。 



「いや、お金の話しが出たとき凄く喜んでたし。ただの仲介役がする反応じゃ無いでしょ」



 そうだよね、まるで自分の事のように喜んじゃったし。



「それでいつ来てくれるかな? なるべく早い方が助かるんだけど」



「別に今日でも良いけど」



 命が懸かってるんだから向こうはなるべく早く来てほしいだろうし、ルカも僕の返答を聞いて嬉しそうな表情をしていた。



「じゃあ、今から来てもらっても良いかい?」



「あぁ、ダリアがチーズケーキを食べ終わったらね」



 僕の隣では幸せそうに口をもぐもぐさせてケーキを味わっているダリアがいる。



「え? 今すぐ食べます」



 僕に言われて慌てて早く食べようとする彼女にストップをかける。



「別に良いよ、ゆっくり食べて」



 別に急かすつもりで言ったわけじゃないから。

 それに、嬉しそうにケーキを頬張るダリアは可愛いし見ていて飽きないからね。



 ダリアがチーズケーキを食べ終わり、僕たちはルカの案内で依頼主のところへ向かう。

 どうも相手はこの領地を治めている公爵家らしい。

 それは羽振りがいいわけだ。



「そういえば、さっきレンがカシャカシャやってたのって何なの?」



 ルカは僕がさっきの喫茶店で使っていたカメラを不思議そうに見ていたし交渉の席では尋ねる事が出来なかっただけで、見たことの無い道具が気になっていたんだろう。



「これはカメラって言って写真が取れるんだ」



 そんな興味津々と言った表情をするルカにカメラの説明を開始する。



「写真?」



 写真という耳慣れない言葉を聞いたルカが不思議そうに上目遣いで首を傾げる。

 可愛くて不覚にも一瞬ドキッとした。

 それがバレたのかジトーっとした目でダリアに見つめられた。



 僕も相手は男だって心の内では分かっているんだ。



「実物を見せた方が早いかな」



 そんな内心はおくびにも出さずに返答を返す。



「うわ、凄いねこれ! こんなの初めて見たよ!」



 写真を見たルカは興奮した様子で写真を見ていた。

 ちなみに、僕が見せたのはさっき撮影したばかりのスイーツを夢中になって食べているダリアの写真だ。



「このカメラで撮影したものが写真になって一枚の絵みたいに見れるんだ」



「僕も撮ってよー!」



 カメラの説明を聞いたルカは自分も撮ってくれと懇願してくる。


「良いよ」



 作戦通り。

 あの場でダリアの写真を撮ったのは可愛いシーン保存したかったのもあるけど、あわよくばルカにカメラの事を突っ込ませて写真を撮れればと思っていたからだ。



 僕の鑑定スキルはルカに効かなかった。

 ということは、彼は隠蔽のスキルを持っている可能性が高い。

 普通に欲しいスキルの一つだから写真を撮りたいと思ってたんだ。



「じゃあ、撮るよ」



「うん、お願い!」



「はい、これ写真」



 撮った写真をルカに渡す。



「おー、ありがとう!」



 そう言ってルカは満足気に写真を見ている。



 その隙に取得出来るスキルを確認する。

 彼が持っていたスキルは隠蔽、炎魔法、ドレインの3つ。



 お目当ての隠蔽があったのでそれをコピーさせてもらった。



 そんなやり取りをしている間に公爵邸に到着した。



 さすがは公爵邸と言ったところか、かなりの敷地面積を誇る豪邸が出てきた。

 門番も4,5人いて中には騎士たちが居るのも窺える。



「じゃあ、ちょっと待ってて」



 そう言ってルカが公爵家の中に入っていく。



「ダリアは住むならどんな家が良いとかある?」

 


 将来的には彼女もこういう大きい家に住みたいとかあるんだろうか。

 僕はあんまり考えた事が無かったけど。



 でも、この依頼に成功すればお金もたくさん手に入るし、旅をしてても転移魔法でいつでも帰ってこれるから家を買っても良いかも知れない。



「私はレン様と一緒ならどんな家でも大丈夫です」



 ダリアが嬉しい事を言ってくれる。



「そっか」



 何てマイホームの事を考えているとルカが公爵と思わしき銀髪の体格がいいおじさんを連れて戻ってきた。

 後ろには護衛も控えていてレベルも250、280と高い。



「……君たちがルカ君が連れてきた娘を治す事が出来るという者たちか」



「治せると断言は出来ませんが、可能性はあるかと思います」



 公爵はどこか疲れた顔をしている。やっぱり家族の命が危ないという事で精神的にきているのかも知れない。



「そうか、ひとまず娘の元に案内しよう」



 そう言われた僕たちは公爵邸に足を踏み入れた。

 庭も日本で僕が住んでいた家が何個も入るぐらい広く整備も行き届いていた。



 家の中に入ればメイド服を着た女性がたくさんいて少し感動した。

 リアルメイドを生で見れるとは。



「むー、私もメイド服を買おうかな」



 どうやらメイドに視線が釘つげだったのがバレていたようで、ダリアがボソッと小さく呟いた。



 でも、メイド服でのプレイは良いアイデアかも知れない。

 それだけじゃなくて、ダリアにコスプレをしてもらうのもありだ。



 腕のいい仕立て屋を探さないと。



「これが私の娘だ」



 そんな事を考えながら歩いていると、1つの部屋に通された。


 そして、公爵に紹介されたのはミイラのようにやせ細った女性だった。





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