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異世界で自由に生きたい  作者: 鯖の味噌煮
3章
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方針と依頼



 随分と真剣にお願いしてくるな。

 もしかしたら、そのお嬢様と知り合いなのかも知れない。

 隣国まで行くぐらいだし。



「そんなに必死なのは友達だからとか?」



「友達というのは烏滸がましいかも知れないけど、それなりに仲は良かったつもりだよ」



「なるほど。治せるかは分からないけど、可能性がある人なら知ってる」



 まぁ、僕のことなんだけど。

 聖女のスキルで治せるんじゃ無いかなと思ってる。



「本当に!!」



 ルカは勢いよく立ち上がって聞いてきた。それほどヒーラーの捜索が難航していたんだろう。



「絶対治せるわけじゃ無いけど」



「分かってる! それで良い!」



「とはいえ、僕だって知人を迂闊に知りもしない貴族に紹介したいとは思わない」



「どういうことかな?」



「そのまんまの意味だよ。今回の事で貴重なヒーラーだからって目をつけられたらたまらないしね」



 シンプルに自分の手駒になれとか強要されたら厄介だし、貴族と揉め事になるのは面倒くさい。

 僕の想像ではまともじゃ無い貴族の方が多いイメージだし。



 日本にいた時の弱い僕ならそんな事はデメリットしか無いから絶対しないけど、今の力を手に入れた僕は雑魚の癖にこちらを見下ろすような奴ならつい殺してしまうかも知れない。



 と言っても僕が知ってるのはフィクションの世界の話しでここは地球でも無く、現実に存在する異世界だから実際にどうなのか分からないけど。



「まぁ、僕が聞きたいのは2つ。その貴族の人柄と報酬がどれぐらい貰えるのか」



 まともな貴族と繋がれたらメリットも多きそうだし報酬も期待出来そうだ。

 そういう旨味が無ければルカにヒーラーを知っているなんて言わない。

 


「誠実でこの国の為に頑張っているお方だ。だから恩人を困らせるような事はしない筈だ」



 聞いたは良いけどルカの話しが本当かも分からないし、よく考えたら判断のしようが無いんだよな。



 試しにさっきから一言も喋らないダリアの顔を見てるとパクパクとパフェを口にしている。

 夢中で食べる彼女の幸せそうな表情が可愛くてつい写真を撮ってしまう。



 このやり取りを見たルカは微妙そうな顔していたけど。

 まぁ、自分が真面目な話しをしている時に興味なさそうにスイーツを頬張っている人が目の前に居たらそういう表情になるよね。



 そうしてパフェを食べ終わったダリアは、まだ満足出来ないのか店員のお姉さんに追加の注文をしていた。



「レン様も何か注文しますか?」



 そして、こちらの視線に気付いたダリアは恥ずかしそうにそう言ってきた。



「僕はいいから好きな物を頼んで」



「ありがとうございます」



 ふと、彼女の幸せそうな表情を見て思ったけど。

 この先ダリアとの間に子どもが出来たら守るものが増えるわけだ。

 そうなると信頼できる場所と人は増やしておいた方がいい。



 ということは色んな人間に恩を打っておいた方が良いのかも知れない。

 日本で暮らしていた時のように。



 最近の僕は憧れていた力を手に入れて少し傲慢になっていたのかも。

 ここの所は何かあっても暴力で全て解決出来んじゃねとか内心では思っていたし。

 









 あれ?



 でも何かあったら基本的には一番の長所である武力で解決しようとするのは間違って無いのでは?




 まぁ、自分が嫌なことは絶対にやらないし、メリットがあると思えばやれば良い。

 考えるの面倒くさいし、もうそれでこの話しは終わりにしよう。



 ただ、この話しは報酬が良ければ貴族に恩を売ることも出来るし受けても良いかも。



 だんだんと乗り気になってきた。

 何かあっても武力と魔法で隠蔽すれば無かった事に出来るでしょ。



 国だろうが何だろうが相手よりも最終的に僕が強ければ問題ない。



 まぁ,そこも損得で考えれば良いのか。

 武力で解決するメリットが多いならそうして、違うなら別の道を考える。



 とりあえずの方針はそれでいいや。

 



「ちなみに報酬は?」



 まぁ、白金貨が数十枚もらえれば受けてもいいかな。



「依頼主からは白金貨100枚は出すと」



「受けるよその依頼!!」

 


 

 

 




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