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「ハーモーニーサウンド」 中盤脱落のクソボンボンだけど ロボットには乗りたいので知識チートします。  作者: sirosugi
アフタースペース297コーダ リンガット14歳 アビス訪問編

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80 アフタースペース297コーダ  原作とは歴史がまた変わりそうです。

 久しぶりに原作知識が役に立つ?

 一般的にエンジン開発には5つの段階が存在する。


 1つ目は企画や構想だ。どんな船や機械に搭載するのか、どのような性能を求めるかなどだ。この段階では夢と希望を満載にし、ともかく理想の形を追求する。例えば、小型船に載せるために、現状の10倍の出力を目指すとか、新素材を活用するなどだ。

 今回の場合は「アビスが発見した新元素を活用した、従来のエンジンと同じサイズでありながら出力は倍以上で消費エネルギーも少ない新エンジン」というコンセプトがあげられる。


 2つ目は開発計画だ。理想と現実を擦り合わせて、より具体的なエンジンの形状や性能、コストなどを試算する。同時に開発に必要な期間や人員など様々なリソースを計算する。この段階で、現実的でないと判断されたり、利益がないと判断された計画はその時点で凍結、あるいは破棄される。いかに優れた技術であっても、採算の取れないものに大金やリソースを注ぎこむのは愚かだ。設計図を見る限り、アビスやアンボル博士は、エンジンのポテンシャルと実現性を疑っていないのだろう。


 3つ目は設計と試作だ。シミュレーターや小型の実験機などから収集したデーターをもとに具体的な設計を行い、試作機を作って性能や耐久性などをテストする。この先には、性能評価や量産化などの段階が待っているが、何よりもまず安定して運用ができるようにしなければならない。博士の言葉を信じるならば、エンジンの基幹システムは完成し、素材などのマテリアルもほぼめぼしがついているのだとか。

 だが、ここからが大変だった。 


『第69回シミュレーションを開始します。』

「頼むぞ。69号。」

「期待は薄いですけどね。」


 研究室のテーブルに投影された立体映像の中で行われるシミュレーション。最初は安定して回転数を上げていくエンジンだったが、3分ほど回した時点で急に挙動が停止し、徐々に回転数が落ち停止する。


「・・・失敗ですね。」

「今回は爆発しないかっただけでも御の字だよ、リンガット。」


 その結果に対して、博士も俺も落ち込むことはなく、次の変数を打ち込んで70回目の準備を始めた。こんなのもはもう慣れっこだ。

 新型エンジンの核となる新元素。僅かな刺激で膨大なエネルギーを生み出す夢のような元素ではあるが非常に扱いが難しく、刺激を与えすぎると暴発する危険がありながら、刺激が少なすぎると今のように停止してしまう。


「これ、無理がないですか。」

「だが、奇跡的な前例がすでに存在するんだよ。リンガット。」

 

 博士の話では僅かだが成功例もあるらしい。初期起動に成功し、一度挙動が安定したエンジンはアイドリング状態を維持すれば設計図にあるようなスペックを発揮するとかしないとか。

 ただ、安定化させる変数を見つけるまえに、暴発事件が起きた。その被害規模の大きさからわずかな成功例を残して、実機による実験は禁止となったそうだ。


「管理が難しすぎて爆弾としても使えない。未だにこだわっているのは私だけだ。」


 と、博士はぶっちゃけたていたが、その通りだろう。

 適切な運用変数、これを見つけるのは宝くじの当選番号を推理するようなものだ。あるいは何百桁もある金庫の暗証番号を見つけるようなもの。いや、砂漠の中から一粒の砂金を見つけるぐらいの難事だ。

 恐らくだが原作の歴史では、この変数を見つけるまでには至らなかったのだろう。製造方法が確立されていないから、量産できなかった。


「まるでアーティファクトですね。」

「奇跡の産物と言いたいのか、だがこれは理論の問題だ。理想の変数を見つけられれば量産もできる。君だってそう思ってるんだろ、リンガット。」

 

 博士からの期待が妙に重い気がするが、これは俺が同類だからだろう。果てしない道のりではあるが、解析さんの分析から、運用変数を見つけるのは不可能でないと確信が持てる。

 実際、問題は成果はでている。

 実験室にこもって数日、俺は博士とともにこの果てしないトライアンドエラーに挑んできた。そして、解析持ち2人による徹底した分析は、その成果として、暴発する変数の上限をみつけることはできた。安定化はまだ無理だが、暴発のタイミングがコントロールできるので、兵器として利用することは可能になった。あとは、


「使い捨てのブースターとしてなら充分な出力だと思いますけどね。」

「でも、それじゃあ満足できないだろ、リンガット。」


 その通りである。暴発の可能性を限りなく低くできるのなら次は、実機による実験だ。


開発、実験が長くなりそうだったので分割してます。

エンジンというより、ジェネレータとかリアクターじゃないかと思い始めてます。

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>「使い捨てのブースターとしてなら充分な出力だと思いますけどね。」 >「でも、それじゃあ満足できないだろ、リンガット。」 使い捨てブースターもなかなかロマンだと思いますけどねw(VOB発進シーンを見…
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