表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
毒・毒・毒!!  作者: マネージャー
13/65

彼女は去ってしまった。

「【ガナガナ蛇】にやられる冒険者が多いみたいなんだ。毒消し草を買わずに行ったせいで、街に戻ってくるのが多いんだ。その後に買って行くってわけよ」



 俺対策じゃなかったみたいだ。【ガナガナ蛇】というのは毒MAPに載ってた影の一つだな。よく見ると、俺が戻ってきた裏門とは反対側、正門から戻ってくるプレイヤー達がチラホラいる。まぁ……初見で毒持ちの魔物がいるとは思わないだろうし……



「ほら!! 報酬だ。また無くなった時には声を掛けさせてもらうよ」



『【キノコ採取】のクエストをクリアしました』と表示された。道具屋の台詞から時間の経過と共に再度引き受ける事が出来るクエストなんだろう。道具屋は商売に戻ろうとするんだけど……女の子の事を聞かないとな。



「あの……スミマセン!! この子の事なんですけど、街の子供だったりしません……か?」



「ん? 誰の事を言ってるんだ?」



 手を繋いでたはずなのに、女の子の姿が忽然と消えている。実は幽霊だった……って、事はないだろ。



「あっ!! あんな所に……親NPCでも見つかったのか?」



 紫の髪に毛皮の服だから間違いないはず。誰かを追いかけるように、女の子は走り去ってしまった。親でも見つけたのかもしれないな。道具屋と会話みたいに、NPCも自由に行動出来るのかも。あの子も単に迷子になっただけとか……



「女の子の件は一件落着として、夢キノコの探索を続けるか……休憩に行ってもいいのか」



 仕事じゃないんだから、休憩に行く事に文句を言ってるくる奴はいないんだった。まぁ……【求】の中でも休めるし、現実に戻るのはご飯を食べる時と、寝る時ぐらいでいいか。そういえば、【求】の宿屋で寝た際、時間の経過はどうなるんだ? 何もなしでHPや状態回復するんだろうか?



「薬草も食用と貼用が手に入った事だし、宿屋で確かめるのは今度にしよう。それよりもガナガナ蛇だな。毒になって帰ってくるプレイヤーが多いなら、そこに紛れるのもありか」



 木を隠すなら森の中。ここはまだ【毒】の職業が目立つところじゃないと思うから、毒を受けたプレイヤーと思わせないと。【ガナガナ蛇】を倒すのが目的じゃなくて、受けないと駄目。しかも、その毒を取り込むまでは【毒消し草】を使うのはNGだし、宿屋に泊まれば状態回復するんだから、それも無理。



「夢キノコは後回しにして、ガナガナ蛇に行くか」



【原初の森】と【イチバン】を行き来しただけだし、【ガナガナ蛇】がどんな毒かを先に手に入れた方が、【毒(幻覚)LV1】みたいに必要な素材があるのかも分かるからな。



 そういう事で、俺は【イチバン】の正門の方へ……と、その前に



「なので、薬草【食用】をちょっと買います」



「まいどあり!!」


 道具屋前で独り言を呟いて営業妨害してたかもしれないし(プレイヤー達には見えてないかもだけど)、【毒消し草】が無理なら、【薬草】で回復するしかないからな。



【薬草(食用)】1→5 【所持金】200G→176G



 200Gなのは【キノコ採取】でそれ以上にキノコを取った結果で、100Gも+になった。【薬草(食用)】を大量購入も手だけど、そこは【イチバン】の近くで戦うつもりだから、余計な出費は抑えよう。



 ブラック会社の働いてた時は余計な物を買って、家に帰れずに腐らせたり、何処に置いたのかも分からなくなる。そんな苦い経験を生かした作戦だ。



「おおっ!! 【原初の森】でも分かってた事だけど、フィールドが凄いな。現実と遜色ないし、ちゃんと地形も考えてるわ」



【イチバン】の正門から外へ。何となく予想はしてたけど、【イチバン】は山中の平らの場所にある。【原初の森】で幻覚によって落下したのも、本当に崖があったからだ。



 プレイヤー達は山道を下山していく形になる。【原初の森】とは違い、道が開けてるんだけど、周囲の木々に隠れた魔物から不意討ちは受けやすいかも。



「今回は流石に不意討ちされる事はないだろ」



【空気のような存在】があるのもそうだし、俺以外にもプレイヤー達がいるわけで、そっちの方へ先に攻撃を仕掛けてくださいと……ガナガナ蛇以外の魔物に今は興味がないから。



「プレイヤーが戦闘に敗北した直後に仕掛けたら、相手のHPは減った状態なのかな?」



 毒を受ける以上、敵は早くに倒したい。蛇というからには噛みつくのが攻撃だと思うし、逆に相手を毒状態に出来たとしてもだ。



「はぁ~……無事に逃げれた。アイツに遭遇するのは本当に嫌なんだけど。弱いくせに、毒にならない事がないんだよな」



 っと!! 俺が道から外れようとした場所から、プレイヤーが飛び出してきた。独り言を呟きながら、【イチバン】の方へ戻っていく。LV上げか素材集めをしてたんだろうな。ぶつかる事もなかったから、相手が俺に気付く事は無かった。



「あのプレイヤーの言う事が本当なら、この先にガナガナ蛇がいるわけだな。毒持ちの魔物と言ってたし」



LV1 【ガナガナ蛇】 HP??? スキル???



 木々の中を通り抜けると、すぐに【ガナガナ蛇】の名前と一緒にLVが表示された。倒してないからHPやスキルは???状態で、MPがあるのかも分からないのもそう。木の枝に巻き付いてる状態で、大きさは現実の蛇と同じくらい? 【モリンコ】と同じLVだと考えると、それほど強くない? 



「当てにくそうではあるけど、木掘りナイフでも一撃で倒せそうなんだけど……」



 距離はもう少し先。一撃で倒せそうな分、見つけてもらうためには【ガナガナ蛇】に攻撃する必要があるよな……吸収缶を外しての、異臭で気付いてもらうか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ