再び王宮へ行く少女
再び魔王討伐の王命が下る日。
勇者パーティの面々とミーナは王宮を訪れたが、なぜか謁見の間に呼ばれたのは勇者パーティだけだった。今日の召集はミーナも含めてだったはずである。
「ミーナが呼ばれない理由はよくわからないが、すまないがここで待っていてくれ」
「はい」
うなずくミーナ。
前回はこの控え室でミーナが倒れたことを考えると残していくことに不安が残るのだが、こればかりはしかたがない。
謁見の間で玉座の前に勇者パーティの面々がひざまずく。
「再びそなたらに魔王討伐を命ずる。ただし、その前に真実を明らかにせよ。その上で魔王が真に悪であるという事であれば討つこととする。また、こちらでも調査を進めておるので、随時連絡を取って情報を共有せよ」
「「「 はっ! 」」」
こまかいことは我々と国王陛下との間では互いにわかっているので口にはしない。
「では健闘を祈る。下がってよいぞ」
思っていたよりあっさりとした王命を受けて謁見の間から控え室に戻ると、そこにミーナの姿はなかった。
「これはいったいどういうことなんだ?!」
「もしかして、またミーナの身に何か起きてしまったの…?」
勇者と聖女が声を上げるも、私はミーナが座っていた椅子に置かれたメモを2人に見せる。
『諸事情によりミーナちゃんを借りていきます。
すぐに返すからそこでおとなしく待っててね』
見慣れたあの馬鹿の文字だ。
王太子殿下でも逆らえない人物など限られている。そして拘束の術具からミーナの所在を探ると、その考えに誤りがないことがわかる。
「どうやら我々とは別に国王陛下に呼ばれたようだな。陛下の執務室にいるようだ」
「なんでわざわざそんなことを?」
聖女は苛立ちを隠しもせずに言う。
「わからん。だが、前回も会いたがっていたからな」
いろいろ考えるも答えが出てこない。
「魔界で育った少女が珍しいから気になったんじゃねぇの?…でも、それだったら別に俺達と引き離す必要はないよなぁ」
勇者の意見ももっともだ。
「確かにそうだな。だが今は待つしかあるまい」
しばらくして王太子殿下がミーナを抱きかかえて帰ってきた。
意識はしっかりしていて、別に具合が悪いわけでもなさそうだったが、明らかに不機嫌そうな表情のミーナ。
「いやぁ、まいったね。ミーナちゃんと親父殿、一触即発だったわ」




