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「異世界は金で強くなるらしいので、現代から稼いで成り上がります」  作者: れいじ


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第6話 初めての稼ぎと、次の一歩

第6話です。


今回は、初めての売上と、そのお金を使った装備や道具の強化、

そして再び現代へ戻る流れになります。


異世界で稼ぎ、現代で考える。


この往復が、主人公の大きな武器になっていきます。

「……これが、今回の分か」


神代悠真は、手の中の硬貨と紙幣を見つめていた。


露店を始めて二日。


最初はほとんど見向きもされなかった。


だが、少しずつ人が立ち止まり、味を知り、噂が広がる。


気づけば列ができていた。


そして――


「二百食、完売……」


リズが横で言う。


「思ったよりいったね」


悠真はゆっくり頷く。


「……一万二千マニー」


まだ完全には実感がない。


だが。


「……これ、日本円だと十二万くらいか」


思わず息が漏れる。


「普通にバイトより稼げてるな……」


リズが笑う。


「でしょ」


だが、悠真はすぐに首を振った。


「いや、でも」


手の中の金を見る。


「これで調子乗ると終わるな」


リズは少し驚いた顔をする。


「ちゃんとしてるじゃん」


「一回全部使ってるしな」


現代での出費を思い出す。


あの十五万。


「……まだ全然取り返してない」


それが現実だった。


「じゃあ、次どうする?」


リズが聞く。


悠真は少し考えてから言った。


「まずは装備だな」


今の格好。


Tシャツにジャージ。


どう見ても浮いている。


「動きやすくて、守れるやつ」


リズが頷く。


「任せて」


店を回る。


布と革の装備。


金属は高い。


「これなら軽いし、そこそこ守れる」


リズが選ぶ。


悠真も触る。


「……結構しっかりしてるな」


値段を見る。


四千マニー。


「……まあ、このくらいか」


少し痛いが必要だ。


「これにする」


装備を整える。


少しだけ、この世界に馴染んだ気がした。


「次」


リズが言う。


「運ぶやつでしょ」


「さすがに手じゃ無理だからな」


店に入る。


並ぶ鞄。


値札を見る。


「……五百万?」


思わず声が出る。


「無制限タイプ」


リズが言う。


「いくらでも入る」


「いや、無理だろ……」


現実感がない。


視線をずらす。


「……これでいいか」


五千マニー。


「容量拡張」


「ある程度は入る」


「十分だな」


購入する。


中に入れてみる。


明らかに容量がおかしい。


「……すげえな」


「便利でしょ」


「めちゃくちゃな」


残金を確認する。


「……三千マニー」


思ったより減っている。


「まあ、こんなもんでしょ」


リズが言う。


「だな」


だが。


悠真は少し顔をしかめる。


「……そろそろ戻るか」


「どこに?」


「家に帰らないとさすがにバレそう」


リズが頷く。


「確かに」


スキルショップで飛行カードを買う。


廃墟へ向かう。


穴の下に立つ。


「行くぞ」


「了解」


体が浮く。


リズに抱えられる。


少し慣れたが、やっぱり怖い。


そのまま穴へ。


暗転。


次の瞬間。


天井裏。


「……戻った」


部屋に降りる。


カーテンの隙間から光が差している。


「……朝か」


悠真はリビングの方を見る。


「……母さん、いるか?」


気配を探る。


物音はない。


靴もない。


「……もう仕事行ってるな」


少し安心する。


テーブルを見る。


ラップのかかった皿。


簡単な朝食が用意されている。


「……ありがたいな」


リズが覗き込む。


「これ食べていいの?」


「いいよ」


二人で座る。


「いただきます」


自然に手を合わせる。


リズも真似する。


一口食べる。


「……美味しい」


リズが言う。


「普通の朝ごはんだけどな」


悠真は苦笑する。


でも、リズにとっては普通じゃない。


静かな時間が流れる。


食べ終わる。


リズが立ち上がる。


「ねぇ、外行こう」


「無理」


即答。


「その格好で出たら終わる」


「じゃあ服貸して」


「……ああ」


Tシャツとジャージを渡す。


「これでいいだろ」


「ありがと」


そして。


その場で脱ごうとする。


「ちょ、待て!」


慌てて止める。


「ここで着替えるな!」


リズが不思議そうに見る。


「なんで」


「なんででもだ!」


顔をそらす。


数分後。


着替えたリズが戻ってくる。


「どう?」


「……普通だな」


違和感はない。


「これなら外出れる?」


「まあ……ギリ」


悠真は頭をかく。


「……行くか」


「どこに?」


「おじさんのとこ」


「おじさん?」


「ああ」


悠真は少しだけ息を吐く。


「ちょっと見せたいことがある」


二人は家を出る。


向かうのは――


田中 誠の店。


小さな和食屋。


子供の頃から通っている場所。


店の前で立ち止まる。


「……どうなるかな」


小さく呟く。


リズが笑う。


「面白そうじゃん」


悠真は頷いた。


そして、扉に手をかける。


ここから先で。


何かが変わる気がした。

第6話を読んでいただきありがとうございます。


今回は、

・初めてのまとまった売上

・装備と魔道具の購入

・現代パートへの再突入

を描いています。


少しずつですが、「稼ぐ → 強くなる → 次へ」の流れが形になってきました。


そして次回は、

新キャラである料理人のおじさんが登場します。


ここから、物語はさらに広がっていきます。


よろしければブックマークや評価をいただけると励みになります。


引き続きよろしくお願いします。


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