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「異世界は金で強くなるらしいので、現代から稼いで成り上がります」  作者: れいじ


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第31話 闘技場本戦、五連勝の壁

第31話です。


これまでの商売パートから一転、

今回は闘技場での戦いがメインとなります。


レオンの実力、そしてこの世界の戦い方が

しっかり見えてくる回です。

闘技場の入口は、朝から人で溢れていた。


石造りの巨大な建物。外壁には無数の傷跡が刻まれている。


それだけで、この場所がどれだけの戦いを積み重ねてきたのかが分かる。


「……すごい人だね」


リズが周囲を見渡しながら言う。


「思ってたより、ずっと大きい」


悠真も同じように辺りを見回す。


「完全にイベントだな」


観客席へ向かう人々。


賭けの話をしている声。


出場者らしき冒険者たち。


すでに空気が熱い。


レオンはその中でも変わらない。


落ち着いている。


「準備はいいか?」


悠真が声をかける。


レオンは軽く肩を回す。


「問題ねえ」


「いつも通りだ」


リズが少し不安そうに言う。


「ルールって、改めて確認しておこうか」


悠真が頷く。


「五試合連続で勝てば、チャンピオン大会に出場できる」


「で、スキルカードは五枚まで」


「制限ありも無しも含めて五枚」


リズが頷く。


「思ったより少ないね」


「だから構成が重要なんだろうな」


悠真が言う。


レオンが笑う。


「まあ、そこは問題ねえ」


そして、軽く指を折る。


「身体強化五十倍」


「バリア無制限」


「鑑定」


「分身」


「加速」


シンプルだが、無駄がない。


悠真が少し笑う。


「普通に完成されてるな」


リズも頷く。


「強いよ、それ」


そこで悠真が少し声を落とす。


「あと、報酬」


リズが顔を向ける。


「いくらもらえるの?」


悠真は答える。


「一試合勝つごとに十万マニー」


「五連勝で五十万マニー」


リズが目を少し見開く。


「え、結構大きいね」


レオンが軽く笑う。


「それだけじゃねえ」


悠真が続ける。


「チャンピオン大会で勝てば、十倍になる」


一瞬、リズが固まる。


「……え?」


「五百万マニー」


悠真が言う。


「日本円だと……だいたい五千万円くらい」


リズが小さく息を呑む。


「……夢あるね」


レオンは軽く肩をすくめる。


「まあ、その分強いのしか残らねえってことだ」


名前が呼ばれる。


第一試合。


レオンの番だ。


「行ってくる」


短く言って、闘技場へと歩いていく。


悠真とリズは観客席へ。


見下ろす形で戦場が見える。


円形の広場。


砂の上に、すでに無数の足跡が刻まれている。


対戦相手が現れる。


双剣使い。


軽い装備。


明らかにスピードタイプだ。


「……速そう」


リズが言う。


「だな」


悠真も頷く。


開始の合図。


次の瞬間、相手が消える。


いや、速すぎて見えない。


一気に間合いを詰める。


「速い!」


リズが声を上げる。


だが。


レオンは動かない。


ほんの少し体をずらすだけで、全ての攻撃をいなす。


カン、カン、と軽い音が響く。


「……見えてるな」


悠真が呟く。


そして。


一歩。


それだけで距離が詰まる。


次の瞬間、大剣が振り下ろされる。


重い一撃。


相手は吹き飛び、そのまま動かなくなる。


試合終了。


歓声が上がる。


「……一瞬だね」


リズが言う。


「これで十万マニーか」


悠真が言う。


レオンが戻ってくる。


「軽いな」


それだけだった。


第二試合。


第三試合。


第四試合。


すべて圧倒。


相手は変わる。


遠距離攻撃。


魔法。


罠。


だが、対応する。


鑑定で見抜き。


加速で詰め。


分身で囲む。


無駄がない。


「……やばいな」


リズが言う。


「全部勝ち方が違う」


悠真が頷く。


「対応力が高すぎる」


そして。


「これで四十万マニーか」


現実的な数字として積み上がっていく。


レオンは特に気にしていない様子だが、確実に積み重なっている。


そして第五試合。


ここだけ空気が違った。


相手は大柄な男。


立っているだけで圧がある。


「……強いな」


悠真が言う。


リズも真剣な顔になる。


「今までと違う」


試合開始。


互いに動かない。


一瞬の静寂。


そして同時に動く。


ぶつかる。


重い音。


剣と剣がぶつかる。


「……押し返されてる?」


リズが言う。


ほんの一瞬。


だが確かに止められた。


だが次の瞬間。


加速。


一気に距離を変える。


だが相手も対応する。


「速い……!」


リズが息を呑む。


その瞬間。


レオンの体に光。


バリア。


一撃を受ける。


衝撃が弾かれる。


「使った……!」


リズが言う。


悠真が頷く。


「初だな」


だがすぐに解除。


そして攻撃。


加速と身体強化。


一瞬の爆発的な動き。


懐に入り込む。


大剣の一撃。


直撃。


相手は崩れ落ちる。


試合終了。


歓声が爆発する。


「……勝った」


リズが息を吐く。


悠真も頷く。


「五連勝」


「五十万マニーだな」


レオンが戻る。


「どうだった?」


悠真が聞く。


レオンは軽く笑う。


「最後だけ、ちょっとマシだったな」


リズが言う。


「でもバリア使ってたよね?」


「ああ」


「念のためだ」


余裕の表情。


場内アナウンスが響く。


今月の五連勝達成者。


四人。


レオンの名前も呼ばれる。


「四人か」


悠真が言う。


「少ないね」


リズが答える。


「それだけ難しいってことだな」


悠真が続ける。


レオンは前を見ていた。


「まあ、ここからだな」


その目は、次を見ている。


チャンピオン大会。


勝てば――五百万マニー。


舞台は整った。


本当の戦いは、これからだった。

第31話を読んでいただきありがとうございます。


今回は闘技場本戦。


レオンの強さをしっかり描く回となりました。


スキルカードの制限がある中での戦いは、

単純な力だけでなく、構成や使い方が重要になります。


レオンは

・身体強化

・加速

・分身

・バリア

・鑑定

というバランスの取れた構成で挑み、

ほぼ危なげなく五連勝を達成しました。


特に最後の試合で初めてバリアを使ったことで、

「余裕はあるが油断はしていない」という強さも表現しています。


また、今月の五連勝達成者が四人という点からも、

この闘技場のレベルの高さが分かります。


ここからはチャンピオン大会。


さらに強い相手との戦いが待っています。


商売で広げた世界とは別に、

“戦いの世界”も本格的に動き出しました。


よろしければブックマークや評価をいただけると励みになります。


引き続きよろしくお願いします。

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