第29.5話:はいいろのおんなのこ
べんてんねーちゃん、もうねてるかな。
さっきね、ふしぎなことがあったんだよ。
べんてんねーちゃんのにおいがしたから、かえってきたのかとおもって、おうちのほうにいったの。
そしたら、はいいろのしらないおんなのこがおうちからでてきて、おいらびっくりしておもわずかくれたよ。
でもね、べんてんねーちゃんのにおいは、そのはいいろのおんなのこからだったの。
もしかして、べんてんねーちゃんのしりあいなのかな?
おいら、うれしくなって、はいいろのおんなのこのあとをおいかけたんだ。
おんなのこは、なにかさがしてるみたいだった。
なにさがしてるんだろ?
こえをかけようとすると、ぱっとうごいてさ。
こえかけそびれちゃった。
だから、おいら、すこしたかいびるのてっぺんにのぼってみてたんだ。
はいいろのおんなのこが、ぴょんぴょんはねるのは、まるでなにかおどりをおどってるみたいだったよ。
きれいだった。
ほんとだよ。
おかーさんやべんてんねーちゃんともちがう、きれいがあったんだ。
そうやって、はいいろのおんなのこをみていたら、したのほうからなきごえがきこえたの。
にんげんのこども。
なまえはしらないけど、おいらのことみたら、ねこちゃんっていってわらうおんなのこ。
おいらきになって、びるをぴょんぴょんはねておりたよ。
かーてんのすきまからのぞくと、にんげんのおんなのこはやっぱりないてた。
おかーさん、さがしてるのかな?
おいらも、なんだかかなしくなってないたんだ。
そしたら、にんげんのおんなのこがおいらにきづいて、ちかよってきてね。
ねこちゃん、ねこちゃんって、ひっしにわらってくれるの。
なんでだろ?
にんげんのおんなのこはわらってくれるのに、おいらもっともっとかなしくなって。
おおごえでないたんだ。
ないてないてきもちがおさえきれなくなったとき、けはいをかんじたの。
ふりかえったら、てすりのふちには、さっきのはいいろのおんなのこがいたんだ。
はいいろのおんなのこってね、ふかみどりのめをして、おひげもくろいの。
それからね、べんてんねーちゃん。
はいいろのおんなのこは、すとんとてすりのふちからおりて、おいらのよこにきたんだ。
すごくいいにおいがしたよ。
おいら、ないているのがはずかしくなって、かおをふいてあいさつしたんだ。
おいら、びしゃもん。
ともだちはおいらのこと、びしゃってよんでるよ。
きみはなんていうの?って。
でもね、べんてんねーちゃん。
はいいろのおんなのこはなにかいったんだけど、おいらなにをいってるのかわかんなかった。
はいいろのおんなのこも、おなじだったのかな?
それから、はいいろのおんなのこはにんげんのおんなのこをみて、なんだかかなしそうなかおをすると、ぱっときえちゃったんだ。 どこいったんだろ?
おいらも、にんげんのおんなのこにまたくるねといって、そこからたちさったんだ。
にんげんのおんなのこも、しあわせになれたらいいのにね。
べんてんねーちゃん、なんだかねむくなってきたよ・・・。
はやくあいたいなぁ・・・。




