表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狼の時代  作者: 閃紅
PR
18/42

二人だけの旅路16

今回は短くて申し訳ありません。

これ以上だとキリが悪くなるのでここで終わりにしました。

「松吟庵様はお若いのですね…母上と同じくらいに見えまする」

玲が白い女性のような松吟庵の顔を見惚れて呟いた。

景狼が何を言ってるんだ、という感じに玲を見る。

志柳が袖で口を隠し、肩を震わせている。

「松吟庵様、このままではお気の毒でございまする」

志柳が横の松吟庵を見る。

「そうじゃな。今更じゃな」

松吟庵が軽く笑うった。

「まずは身共の話を聞いて下され。その上で分からないことにはお答えする」

「よいな」

景狼と玲が頷く。

松吟庵も頷くと話し始めた。


「これはこの柳生の秘め事ゆえ洩らさないでもらいたい」

「身共は松吟庵ではあるが、新左衛門の母ではない」

「新左衛門の兄じゃ。柳生左衛門職厳(もとよし)と言う」

「今は家督を新左衛門に譲ったので、柳寿丸と呼んでくれればいい」

「身共の母は筒井の一族である福住宗職(ふくずみ むねもと)の娘じゃった」

「身共の職厳と新左衛門の宗厳の諱は福住の祖父から貰ったものじゃ」

「福住は筒井の家老で、筒井順昭は福住の力を恐れ、力を削ぐべく、柳生を攻めた」

「母はその戦いで亡くなったのじゃ」

「身共はこのような母に似た女のような顔での」

「幼き頃より嫉妬や羨望、邪な視線に晒され続けてきた」

「奈良の寺にさらわれたこともある」

「身共は表に出るのが嫌であったが、嫡男ゆえ家督を継ぐ必要があった」

「柳生が攻められた時に筒井は破廉恥にも嫡男を人質に要求してきおった」

「祖父にお知恵をお借りし、既に亡き母の死を利用した」

「身共が死んだことにし、人質を出すことを免れたのじゃ」

「それからこうして身共は松吟庵と名乗り、母に成りすましておるのじゃ」

「今はこうしてここに庵を構えて皆相談役となっているのじゃが、この声じゃ、とても母には思えんじゃろう」

「じゃから志柳が身共の代わりをするために御簾越しとしているのじゃ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ