海の産物 ECASA NEO
「…それは?」
セキヤが宝箱に指を指しながら質問するとセパルは指を指されるのが嫌なのか宝箱を少しだけずらして
「この中に私の悪魔道具 【ECASA NEO】が眠ってるの」
とセパルは答えながらゆっくりと小さな宝箱を開けた。
宝箱の小さな隙間から溢れ出た綺麗な青い光は瞬く間にその部屋周辺を明かりつけた。
「これが、セパルの悪魔道具…?」
セキヤは目を輝かせながら 何故か急に宝箱の中に置かれている【ECASA NEO】を持とうと手を伸ばし始めた。
「だめ!」
セパルはセキヤが宝箱に伸ばした手を叩いた。
セキヤはハッと意識を戻し、自分が人の物を盗ろうとしてたことに気づき咄嗟に謝った。
セパルはセキヤの安直な行動にため息ひとつ吐きながら
「この悪魔道具【ECASA NEO】の能力は 【Control Water creatures】という力で この悪魔道具に触れるとこの談夜湖全体の生命が触った人の指示を従うことになるの」
とかなり真剣な顔でセキヤに問い詰めた。
「ここが酸素で覆われてるのもこの悪魔道具がここで生きてる植物プランクトンから酸素を供給してるからなのよ!」
セパルはセキヤの命も関わる出来事であることへの怒りや、セキヤが触ってしまえばこの部屋全体が崩れてしまう可能性があるということに感情をあらわにした。
「…ねぇ、こんな時に話すのもなんだけどさ」
セキヤは怒りを露わにしてるセパルに質問するような声色で【ECASA NEO】を指さし
「これ、もしかしてブルー・ペクトライト?」
と質問した。
ブルー・ペクトライトとは通称ラリマーと呼ばれる宝石で愛と平和の石とも呼ばれている世界三大ヒーリングストーンの1つで希少な天然石でもある。
「なんで、わかったの? そうよ これはラリマーに悪魔力を宿した時にハート型の宝石へと変わり、その時水の生命達とこの石が繋がったことにより出来た悪魔道具よ」
とセパルはセキヤに悪魔道具として生まれたきっかけを不思議そうに語った。
するとセキヤは何かを思いついたように口を手で塞ぎ
「出る準備をしろ」
と小さくセパルに呟いた。
「え、なんて?」
あまりにも小さい声で呟いたからセパルは耳を近づけながら聞き直した。
「ここから出る準備をしろ! 必要な分だけの荷物を持ってここに帰ってこないかもしれないんだから!」
とセパルの肩を揺らしながらセキヤは大声で答えた。
「ちょ、ちょっとまって 出ていくってどういうこと??」
セパルはセキヤの思考が何一つ理解できないまま困惑をした。
「テータがわーをついて行かせた理由はこの悪魔道具をキルフィールとの戦いに使わせるためだったんだよ」
「だったら、私一人で良くない!? 私の悪魔道具だし 私が操れば」
「それじゃダメなんだよ! そうしたらセパルが狙われるだろ? 今回の目的はあくまで談夜山からの脱出 セパルが狙われたら 例え談夜湖にセパルが戻れば キルフィールの仲間にやられてしまうじゃないか」
「だから、私一人がやられたらみんなが脱出でき」
「わーはお前を守らなきゃダメなんだよ!」
そう語るセキヤの顔は真剣かつ正義のヒーローと同じ眼差しをしていた。
「誰一人救えないヒーローなんかは ヒーローじゃない ドリーが誘拐されて 今度は守れたはずのセパルまで失う それは嫌だ!」
「じゃあ、どうすんのよ! この【ECASA NEO】は悪魔道具 人間が簡単に使える代物じゃないのよ!」
そうセパルは【ECASA NEO】を片手にセキヤの顔に見せつけながら怒鳴った。
セキヤは冷静になるよう一呼吸置いて セパルの持っていた方の手を握り
「石は俺の得意分野だ まかせとけ」
とセパルにも安心させるような笑顔で答えた。
「でも、そうなると私はどうすればいいの?」
「君はサタナキアみたいに悪魔道具の中で安全に暮らして欲しい その為なら俺はなんだってする」
「悪魔との契約も…?」
「もちろん!俺に任せとけ」
「私と相乗りするんだよ?」
「その勇気なら俺はもう持っている」
そういいセキヤはセパルから【ECASA NEO】を譲り受けた。
「さっ!出る準備をしたら教えてくれ」
とセキヤはセパルの肩を叩いて準備を始めさせた。
―現在 談夜湖周辺
「つまりは、その【ECASA NEO】を石として獅子騎士の力と融合させて 今のフォームになったと」
「そう、これこそ 海色獅子騎士」
そう言いながらセキヤは手のひらを突き出した新しいポージングを構えた。
「センス0」
「ちょっと!セパル ゼロではないだろ!」
そんな掛け合いを見てペイモンとテータは微笑みながら安心した。
「楽しそうじゃん?私も混ぜてよ」
と崩れた木の奥から立ち上がり歩きながらキルフィールが笑いながら声かけてきた。
「すまんけど、話は終わり」
と言いながら海色獅子騎士はキルフィールに向かって戦う姿勢を見せた。
「ここからは戦闘タイムとなるよ?」
とペイモンはキルフィールに向けて片手を前に差し出し、指先を軽く曲げて相手を招くような仕草をした。
ありくらげ。です
めちゃくちゃ誤字しやすいので、おやと思ったら教えてもらえると嬉しいです!
ちなみに感想くれるとめちゃくちゃ喜びます。
ストーリーに干渉しない程度の質問にはお答えします。
ではまた。




