テータの悪魔
「この子が主の悪魔ペイモンじゃ」
「えーっとチェンジとかって可能?」
テータの中では割と本気で交代することを望んでいたが、サタナキアは明らかに無理と言わんばかりの表情を見せ テータは諦めるようにため息を吐きながらあるいは顔全体を片手で覆う仕草をした。
ジェスチャーでサタナキアにこいつと話すのは無理でしょと訴えかけたが、サタナキアは初めて、主と尊敬してるテータの訴えを見て見ぬふりをした。
その様子にやるしかないよなとテータは腹を括りゆっくりと近づき歩き始めた。
「怒りというものを僕も知る価値があるのかも知れない、誰かに憤怒することにより快楽を得られることもあるという知識もあるはず、」
「あのー、今大丈夫かな?」
「大丈夫じゃなぁい!!!」
ペイモンの怒号は白い空間全体に響き渡り、その怒号一言で様子が変わったように空間全体が静まり返った。
「どう?僕怒れてた?」
純粋な笑顔でペイモンはそうテータに語りかけながら近くの地面に座るように手を差し出した。
「あぁ、俺のお母さんでは感じたことないほど立派な怒りだったよ」
とテータはペイモンが指定した場所に座り込んだ。
「見栄を張らなくていい 少なくとも僕の前では 俺 なんてカッコつけるのも無意味だし 親の事をお母さんじゃなくて昔みたいにママと呼んでもいいんだぞ? 知ってるかママの語源はイギリスや英語ではなく」
「赤ちゃんが最初発せる喃語の中で発せれるのがマ行とパ行だから」でしょ?」
とテータはペイモンの発言を被せるように同時に知識を語った。
「なんと…同種か? 人体に詳しいのか?それとも自然か?はたまた秘密の知識を握る悪魔か?」
「残念だけど、悪魔じゃない 僕はただ興味心だけで動く人間の テータだよ よろしく」
テータはそう言いながらペイモンと自分との間に右手の平を横にして差し出した。
「あぁ、これか知ってるぞ 握手だな 出会いや別れ等の挨拶に使うこともあれば 和解や敵意のないことを示す行為だな。」
そう言いペイモンは左手の平を差し出し 握手出来ないように示しその行動にテータはペイモンの何とも思ってなさそうな表情に対し睨みながら右手を引っ込めた。
「あぁ、勘違いしないで欲しいんだが、インド的な意味ではなく ほら、僕は悪魔でしょ?だから欧米で古くから伝えられてる悪魔が宿る手という意味と ボーイスカウトとかで使われている右の握手は右は武器を持つ手であり握手をすることにより武器を貴方に使わないと言う意味と同じで 身を守る盾を持つ左手を差し出すことで、盾を使わずにあなたを信頼してるよというの示す意味のダブルミーニング だったが嫌いかい?」
とペイモンは弁明しながら、ゆっくりを左手の平を自分の手元に戻そうとした瞬間
「そういうジョーク 僕も好きだ」
と笑いながらテータは自分の左手でペイモンの左手の平を掴み 握手を交わした。
「ははっ、話せばわかる坊やで何よりだ。」
「見た目は明らかに君の方が小さいけどね」
「そりゃそうだろ 今の僕は君の心に住み着き初めて数ヶ月の赤子なんだから」
「お、じゃあ 僕のこと パパと呼んでもいいんだぞ? あー、君の言葉を借りるなら 見栄を張らなくていいんだぞ?」
「あぁ、僕 君のジョーク大好きだ」
そう言いお互いに握手を離さないまま笑い続けた。




