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キルフィールとセパル

「逃げないでくださいよぉ…あれ?前はぶりっ子キャラで離れられたから清楚系ならいいかなって思ったのになぁ」

キルフィールはセパルを後ろから抱き寄せながらブツブツと呟き続けた。


「な、何の話??何言ってるかわかんないんだけど…」

セパルはずっとひとりで呟いてるキルフィールに謎の嫌悪感と恐怖感でこの場から逃げ出したい気持ちでいっぱいなってた。


「むかーし、むかし 悪魔と天使は対立し続けてました神に従う忠誠心を近い善を問う天使と それに逆らい天使という立ち位置を捨てられるように天から追放される悪魔」

キルフィールはセパルにそう説明しながらゆっくりゆっくりと矢印の形に光る水色の物体を首元に近づけてきた。


「悪魔の大半は、傲慢や悪 偽りと言われてきた」

キルフィールが発するそのセリフにセパルの心は少しだけ痛く感じた。

なぜならセパルは生まれた時から悪魔とされており天使にもなるチャンスも作れず天から見放された存在であることを自分で認識してるからだ。


「覚えているか? 悪魔と天使の大戦争… 悪魔軍率いるルシファーが、天使軍率いるゼウスと長い間戦闘を続けた末 天使軍は天に帰り 悪魔軍は地に落とされ眠らされた」

「覚えてるに決まってるじゃない。天使軍が我々悪魔が二度と目覚めないようにと1度だけこの星のホモサピエンスや生命を氷漬けにして地形や人類の創設に関して全てをリセットし、作り直したのもね」

セパルは背中を預けてるキルフィールに神達の自由な正義に心にも表せないほどの怒りと屈辱で拳を握りながら震えさせていた。


「神は理不尽だよな… 勝手に生命体を作り出したと思えば、都合の悪い奴らは作り替える、もしくは永遠の眠りへと誘う…。」

セパルはキルフィールは明らかに天使側のはずなのに、今神を侮辱した その行為に一瞬違和感がよぎった。


「しかしおかしいな 眠っていたはずの悪魔達がなぜ今更 蘇ったのか」

キルフィールは続けるように語り首を傾げながら不思議そうにセパルに問いかけた。


「…知らないわよ。」

「知らないわけないじゃないか! だって君はその全球凍結時 眠(・)ら(・)な(・)か(・)っ(・)た(・)悪(・)魔(・)なんだから」

キルフィールは何もかもがお見通しのようだった。

全球凍結はこれまで少なくともこの星では2回起こっていたという歴史があるらしく、一回目の時はセパルは生誕しておらず、2回目の全球凍結時は大半の悪魔達が凍結され、長い期間をかけて眠りについていた。

しかし、生き残っていた悪魔も居なかった訳ではなかった。

生きてた理由、生き残った理由 それを知りたくわざわざキルフィールは天から降りてきたとも言える。


「…。」

「そりゃ、沈黙だよな 敵にペラペラと喋る必要も無いんだし」

キルフィールはそう言い、セパルから手を離した。

セパルは咄嗟に離された手からこぼれ落ちるように勢いよく前に出たが、足踏みを揃えて 姿勢を倒すことなくその場に立った。


「だが、天使と悪魔は今や共存するべきだと思わないかい?」

そう語るキルフィールの方にセパルは振り向こうとした瞬間、謎の悪寒を感じ取った。


(悪魔だ…、この天使悪魔だ。)

セパルは後ろを振り向かずとも明らかに感じ取れるほど禍々しいオーラをキルフィールが放っている事に気がついた。


「あなた…何者…?」

セパルは恐れ怯え震えながら精一杯声を振り絞ってキルフィールに問いかけた。


「私は父ゼウスの娘であり、母ルシファーの愛娘、ルーシー 禍々しく恐ろしい闇の契約能力である悪魔力(あくまりょく)と光り輝く正義の印である天使創成力(てんしそうせいりき)の両方を持つ 天と地の上に立つ存在」

そう発した発言にセパルは喉に唾も通らなかった。

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