悪魔セパルと悪魔サタナキア
「で、どこじゃ! おいそこの…人魚!今天使を見んかったか?」
サタナキアはフラフラと宙を浮きながらキルフィールを必死に探したが、見つからず 仕方なさそうな声色でセキヤの隣にいるセパルに話しかけた。
「私!人魚じゃないでしょ ほら!足あるし」
とセパルは両足をバタつかせながらサタナキアに答えた。
「じゃあ、なんじゃ?海の悪魔レヴィアタンとでも言うのか?」
サタナキアがそう呆れてるのか、はたまためんどくさいのかやれやれと言わんばかりにゆったり降りながらそうつぶやいた。
「…レヴィがおるんか?」
「うわっ!びっくりしたぁ…」
セパルが居るセキヤとは別方向の隣から急にフォルが耳を傾け、それもどこか必死そうにサタナキアに問いかけた。
「すまんが、我は知らん 今のは半分ジョークで呟いただけじゃ」
サタナキアがそう答えると、どこか寂しそうに再び定位置に戻って行った。
「なんじゃ、あいつ」
サタナキアは急に声をかけて去っていくフォルを見つめそう吐き捨てた。
「で、お前の名前は?」
上から目線でそう聞いてくるサタナキアにムスッとしながら
「…セパルよ。」
とセパルは端的に答えた、がその表情は明らかに不服そうに頬をふくらませており、隣に居たセキヤはつい その表情を見て口元をニヤニヤとしてしまった。
「何笑ってんのよ!この色男!」
「いや、ごめんごめん 悪魔でも可愛い顔するんだなって」
とセキヤは煽ろうとした訳では無いよという意味でジェスチャーで手を振りながら、セパルに答えその言葉はセパルの顔を赤くさせた。
「…ばか、」
と照れくさそうにセパルは湖に片手を突っ込んだ後に軽くパシャとセキヤに水をかけた。
「わ!濡れた!」
セキヤは水をなんでかけられた?と自分の言葉を振り返ってみたが、余計に困惑し頭を悩ませるように首をかしげた。
「で、貴様キルフィールからなにか吹き込まれているんじゃろ?」
サタナキアはじーっとセパルを睨みつけるような仕草で近づいた。
「…わ、私はただ―」
―数ヶ月前
夜談湖より、先の海辺ら辺で私が深夜誰もが寝て寝った頃、一人で月を見つめながら散歩してた時だったはず、その時空中から羽を広げながらゆっくりと降りてくる白く長い髪色と美しいほど真っ白なワンピースを着た女の子が私の前に現れた。
その子は突然私に両方の裾を軽く持ち上げながらまるでお姫様挨拶をするように会釈をし
「夜遅くにこんばんは、私 キルフィールという者です。」
と私に語りかけてきた、私は天使と悪魔は因縁の相手であり戦うことにあまりいい気持ちを感じなかった為、その場から離れるように走った。
けど、どうにも走ろうと足を必死に走らせても走らせても周りの風景は変わらなかった。
ふと、息を切らしたついでに、足元を見てみたらそこには謎の水色に輝く矢印が足に着いており、その矢印は自分が向いている方と逆の方向だと気づいたが、その時にはもう遅い 矢印はグググッと強引に私を後ろに引っ張り出し、気づけば背中をもうキルフィールと名乗る天使の胸に預けさせられていた。




