悪魔セパルVSヒーロー
「私は水を操る能力があるの!どんな形にも出来るわ! 」
セパルの高らかに自慢する第一声はそれだった。
もちろん、そんなことは飛んでくる水のトライデントにタイミングよく、乗ってはすぐその場で飛び上がり、また新しい水のトライデントに足をつける
そんな行為を繰り返してるシーサーナイトには物理的に知られてることではある。
「でも、それには弱点があるの!」
セパルは人差し指を立てながら、そう高らかに発言し、それに続いて
「まずは、その水は自然のものであること 人工的なもの ほらジュースとか? あとは人の血液とか 水以外の要素を含んでるのは基本ダメ! だから自然界の水 雨とかそれこそ、この湖とか海とかが最適なのよね」
と、意気揚々と敵であるシーサーナイトに語り始めた。
「ほう、それはすごいじゃないか」
シーサーナイトは心にも思って無さそうな声色でセパルを褒めた。
「そうでしょ!そうでしょ!? 私ってすごいのよ!」
と自慢そうに、胸に手を押し当てながらセパルは気分良さそうに鼻高々として語った。
「話わかるじゃない! ちょっと座りなさいよ!」
と嬉しそうにセパルはシーサーナイトに向けて投げていたトライデントを固めて、持続的に空に浮く椅子の形へと変化させた。
「では遠慮なく」
シーサーナイトは、さすがにこんな物に罠はしかけないだろうと思い、腰を下ろしたが 案の定何も仕掛けてこないセパルを逆に不信そうに見つめた。
セパルは見つめられてることに、首を傾げる仕草をした。
(あぁ、こいつ根っこからの馬鹿だ…。)
シーサーナイトは心の底からセパルを馬鹿だと理解して、その場に居座った。
(…え?なにあの状況)
ハンテは今、敵であるはずのセパルが、シーサーナイトに椅子を作り、それをセパルの敵であるはずのシーサーナイトが座るという異様な光景に目を点にせざるを得なかった。
「しかし、自然で出来てる水であれば、なんでも操れるなんてさすが悪魔様という感じだな。」
「なんか、嫌味ったらしく聞こえたのは気のせいだろうけど、私も自然の水なら全部操れるとか言うチート能力ではないのよ?」
とシーサーナイトの発言に耳を疑いながら、両手を組みながらセパルはそう答えた。
「全部では無い?」
シーサーナイトは、その発言に耳を傾けながら質問をした。
「なにぃ?私をレヴィアタンやフォカロルか何かと見間違えたのぉ??」
と子供が人を馬鹿にするような表情をシーサーナイトに向けながらセパルはクスクスと笑った。
「まぁ、私はね 触れないと効果が発揮しないのよね だから雨を操れると言ったけど それは雨雲に触れれたらの話であって 悪魔で降ってくる雨自体を操ることは出来ないのよ だから、こうやって湖に身体を触れさせているんですけどねぇ」
と自分の能力が触れるまたは触れている事が上限であることを少しだけ悔しそうにセパルは湖の水を一掬し、両手の平の隙間から水を流すようにこぼした。
「つまり触れてなければ こっちの勝ちってことだな?ハンテ!!」
そう言い、水でできた椅子の座面に足を付け勢いよくジャンプしながらシーサーナイトはそう叫んだ。
「…はい?何を言って…あ!!!」
セパルは今になって自慢そうに語っていた相手は自分の敵であり、その敵に自分の必勝法を暴露してしまったことに気づいたのだ。
「湖全体は難しいけど、言いたいことはわかった!要はあの子の半径2mの範囲に狙い定めればいいのね!」
ハンテはシーサーナイトの声掛けに、そう答え 手のひらをセパルのいる方向へと構えた。
(頼むから、ちゃんと発動してよね…!)
そう焦る心を研ぎ澄ますようにハンテは息を深く吸い込み
「【INVERT】!」(逆転にして!)
と唱えた。




