発見!タンジェリンクォーツ!
「いや、ありがとな、本当に!」
そう言いながらセキヤは足元の近くにあった、タンジェリンクォーツの大きく、4つに分けて拾った。
セキヤは拾った欠片達を手で握りしめ、原石からちゃんと磨かれた状態へと変えた。
「ほら、これターリャの」
セキヤはターリャの左腕を引っ張り手のひらを広げさせて、その上にタンジェリンクォーツの4つの中で1番綺麗に磨かれていた物を乗せた。
「あ、ありがとね なんかずっと 助けて貰ってばっか」
ターリャは照れながらも、洞窟に入ってからずっと助けられていたことを思い出しながら、少しだけ落ち込みそうになった。
その瞬間、ポンとセキヤに肩を叩かれ
「でも、ターリャがいないとここまで来れなかった。本当は入った直前は暗くて、怖かった けどターリャが俺に楽しそうに声をかけてくれたから 楽しかった」
セキヤはターリャに渡してないタンジェリンクォーツを見つめながら本音を呟いた。
2人の頭の中には今日最初会った時のぶつかった時や、この洞穴に来る前の山道や探検が始まってふたりで雑談しながら通った思い出が過ぎった。
「…帰る、か」
とセキヤはどこか寂しそうに呟きながら出口に迎え振り返った。
「トンッ」
とセキヤの背中に何かが当たった。
セキヤは何も言わずその場で立ち尽くした、なぜなら背中に当たったのは今にも泣きそうなほど震えてるターリャの手だと気づいていたからだ。
終わりたくない、まだ続けたい 経った1日にしか会ってないのに気持ちは2人とも同じだった。
「良かったらさ、俺家近いし、また冒険 2人でしない?」
振り向かずにセキヤはターリャにそう問いかけた。
先程まで後ろから聞こえていたすすり泣く声は、セキヤのその発言を聞いて止まった。
「冒険、じゃなくて探検ね!」
と鼻を啜りながら笑いかけるその声はセキヤにとって一番の安心感を与えた。
暗い洞穴の中、2人は光だけを頼りに手を繋ぎながら出口を探した。
戻る道、戻る道がひとつずつ思い出があり、ここでこんな話をしたななんて思いながらセキヤ達は出口へとたどり着いた。
「わぁ、綺麗…」
セキヤの隣でそう呟くターリャは夕焼けに照らされてるからなのか、出会った時よりも綺麗で可愛く見えた。
「あ、そうだ それ」
そう言いながらターリャはセキヤのタンジェリンクォーツをグーにしてずっと持ってる手を指さし
「それだと、ずっと手が開けなくて 大変でしょ?」
とターリャはセキヤの顔を見ながら問いかけてた。
「だーかーらー!」
ターリャはニヤニヤしたと思ったら、深呼吸をして
「【WRAP UP】!」(石を包め!)
とターリャが唱えた瞬間、セキヤの手のひらにあった石の手触りが急に、布を触ってる感覚へと変わった。
「な、なに!?」
セキヤは手触りが変わったことに驚きながら手のひらを開くとそこには、小さい灰色の布巾着があった。
「それ、私のプレゼント…!よかったらもらって!」
ターリャは両手を後ろに回しながら身体をモジモジと揺らし照れながら顔を逸らしそう語った。
セキヤはそんなターリャをみて嬉しさと色んな感情が爆発しそうになりながらも
「あぁ、これからも…大事にする。」
セキヤは小さな布巾着をおでこの高さまで持ち上げて
目をつぶりながら、感謝を述べた。
それは目が涙で潤っており、ふたりが見る夕焼けは特別に思えるほどの運命的な日の出来事だった。
―現在
セキヤは初めて、目をつぶりながら布越しに感じた温かさに咄嗟に目を開けて、温もりを感じた石を巾着袋から取り出した。
「…これは、あの時のタンジェリンクォーツ…!」




