基癒山探検隊!
「さぁ!着いたよ!ここが例の洞穴」
ターリャはセキヤに対して両手をフリフリしながら、目の前にある洞穴を見てと言わんばかりにアピールをした。
この洞穴に着くまでの道のりの中、ターリャはタンジェリンクォーツを見たことは無いが、確かにタンジェリンクォーツがこの洞穴にあるとターリャは確信してると話していたことをセキヤは思い出していた。
そこまで、本気で取りに行こうと思っていた訳でなく、夏の間の思い出にでもなればなと言う気軽な気持ちでここまで来てしまったことを洞穴を見ながらセキヤは少しだけ後悔をした。
「…セキヤン? タンジェリンクォーツ欲しいんでしょ?行こ!」
ターリャはセキヤに声をかけ手のひらを差し出した。
「ん、あぁ…行こうか」
セキヤは目の前に出されたターリャの手のひらを何も気にせず掴んだ。
「ターリャ?行くんじゃないのか?」
赤面を真っ赤にして立ち止まってるターリャの気もしれずにセキヤは声をかけた。
「そ、そうだねっ!行こ!!」
ターリャはセキヤの急な声掛けに少しだけドキッとしながら答えた。
―約15分後 洞穴内
「全然見つかんないな、」
セキヤ達はタンジェリンクォーツの捜索を洞穴内部で探検しながら続けていた2人だが、いくらあちこち見渡しても一向に見つかる気配がなく、お互い黙り込んでしまっていた。
「あ、あのさ」
と沈黙になってる状況にモヤモヤしてたターリャから口火を切り出した。
「なんで、コワニアイランドに引っ越してきたの?」
ターリャは後ろからずっと手を掴んでいたセキヤの方へと振り返りながらそう問いかけた。
セキヤは、足元がプルプルと震えてるターリャを見て、長時間の探索からの家に帰ってきてセキヤの見守り、から再び洞穴へと向かい探索をしていたターリャにも足の限界が来てるんだなと感じ取った。
「ひ、ひゃぁ!! セ、セキヤン!?何してるの!?」
とターリャは赤面しながら、不意に両手を使い足を持ち上げ始めたセキヤに困惑した。
「足、疲れたんだろ? だから持ち上げて休憩できる場所まで持っていってやろうて」
と何食わぬ顔でターリャを横抱きしながらセキヤはターリャの顔に微笑みかけた。
「休憩とか…そ、そういうのは…まだ早いんじゃ、」
ターリャは何か別の意味の休憩と勘違いしながら赤面してる顔を両手のひらで覆いながらそう小声で呟いた。
(探検家のプライドってモノか…?)
とセキヤは思いながら、まだ休憩を早いと言ってるターリャのプライドを汚す訳には行かないだろうと思う反面、身体が足が疲れたと震わせていた以上これからの事もあるし休ませるべきだとふたつの意見が葛藤していた。
「でも、休憩しないと…ターリャ 身体が悪いから」
と心配そうな表情でセキヤはターリャに声かけたが、むしろターリャはセキヤのその表情は心配そうというより我慢してる熱い視線のように見え、よりそっち路線に思考を働かせてしまった。
(え!え!!あたしと休憩をセキヤンって、それに私の身体が美貌だから悪いって言いたいの!?…ま、まぁ 休憩ぐらいなら…ってダメダメ!私たちは中学生!)
と動揺しながら余計にターリャは思考をぐるぐると働かせた。
「それで、どうす」
「だめ!!そういうのは付き合って大人になってから!!」
「…は?」
ターリャはセキヤの話を遮るように真っ赤な顔して答えた。
―洞穴内 岩場
「っははは!! 俺そんな変態じゃねーっての!」
セキヤはターリャの誤解を笑い飛ばすように手を叩きながら吹き出すように笑った。
「だって、セキヤン…そーゆー顔してたし」
とモジモジしながら小声でターリャは呟いた。
「してねーっての、もう あー笑った。」
セキヤはまだターリャがそんなことを考えるほど元気そうなことに安心した。
「それで、ここに引っ越してきた理由が知りたいんだっけ?」
とセキヤは照れていたターリャに声色を変え問いかけた。




