47話
2016.06.30 ランクについて変更
宿の部屋で休憩を終え、オレはギルドに向かうことにした。
冒険者ギルド、職人ギルド、魔法使いギルドの順番になる。
理由は近い順です。
冒険者ギルドに到着すると、まずは受付に行く。
まだ昼過ぎなので、閑散としていた。
アンナさんがいたので、そこに向かう。
「こんにちは。依頼の報告に来ました」
「はい。ギルドプレートをお願いします」
プレートを渡すと、なにやら手元でゴソゴソやりだした。
訊くと、ギルドプレートには倒した魔物が記録される機能があり、それを確認することで、依頼を完了したかどうか判断するのだそうだ。
スゴい機能だけど、どうやっているのかさらに訊くと、アンナさんもよくわからないらしい。
まぁ、日本でも、電子機器とかよくわからないなりに、使っていたよな。
それと同じだね。
便利ならそれで良し、というわけだ。
「確認しました……けど、何です、この数?」
「おかしいですか?」
「おかしい、というか……いえ、精霊様のことを考えれば……」
なにやらブツブツ言い出したアンナさん。
ちょっとコワイですよ。
「メルガルド大森林に行ったのですよね?」
「はい。二日間くらいですね」
「はぁ……ちゃんと話しておけば良かったです。
あの森に行く依頼を受けたのは、先日聞きました。
ただ、戦闘はなるべく避けると思っていましたので、ちょっと驚いてしまいました」
詳しく訊くと、なんとあのメルガルド大森林は魔物が多く、中堅の冒険者が周到な準備をした上で、数人で向かうような場所だったらしい。
そんなところを、精霊がいるとはいえ、たった二人で行き、あまつさえ魔物を避けずに倒している、というのはあり得ないとは言わないが、尋常なことではないようだ。
オレが森に行くのに何も言わなかったのは、自己責任というのもあるが、戦闘をしないで魔物から避けると思い込んでいたそうだ。
ちなみに、冒険者ギルドでは、新人のGランクは、周辺の魔物──ゴブリン、大ウサギ、ワイルドドッグをそれぞれ決められた分だけ倒せば、Fランクになれるようだ。
それを聞くと、確かにオレはおかしいな。
あまり目立ちたくなかったけど、ディーネがいる時点で手遅れだろう。
「ですので、ラムダさんはFランクに昇格します。
Eランクからは、魔物を倒すだけではなく、受けた依頼数や内容、試験など、様々な条件がありますので、昇格の際には、こちらからお知らせします」
「わかりました。そういえば、取った素材などはどうしたら?」
「あちらの専用のカウンターにお願いします」
そちらを見ると、暇なのかなんなのか、オレ達に手を振っている女性がいる。
綺麗な人だね。ボンキュボンですよ。
アンナさんもそうだけど、この世界は美形しかいないのか? フツメンのオレには生存権はないのでしょうか。
「はぁい。こちらへどうぞ……」
なんとなく色気のある人です。
テンプレだと、こういう人に声をかけられて、周囲の荒くれ冒険者に睨まれる、というパターンなのだが。
幸いなことに、今は人がいない。
「あらあら、スゴいたくさん……。
まぁ、これなんて、とっても大きいわ……。
やだぁ……黒光りして、太いの、もしかして……?」
……エロいっす。
オレが『アイテム』から素材を取り出す度に、声を出すこのお姉さん(オレより年下だが)、なんとかしてくれませんか?
いや、お姉さんが手にしているのは、森で採ったものや、魔物を倒して得た素材なんだけど……黒光りして太いのは、蟻の脚ですけど。
全部は出さずに、ほどほどの量にした。
二割五分くらいです。
それでも、周囲の受付担当の方々が驚いているので、抑えましたよ。
「うぅん……これだと……このくらい、かしら?」
お姉さんが提示した金額は、なかなかだった。
二日間の労働と考えれば、高額な収入といえるだろう。
これなら、週一で働いても、充分食べていけると思う。
「それから……素材提出によって、Eランク昇格に必要な依頼数を達成したわ……。おめでとう……」
おおぅ? あっという間に、Eランクになってしまった。
二階級特進? 死ぬの? オレ、死んじゃうの?
「Eランクまでは、まだまだ新人の見習いよ……。ここからが長いの……。精進してね……フフ」
だから、エロいって。
まぁ、あんまりランクを上げるのに、躍起にならなくても良い。
ほどほどに行こう。
アンナさんに挨拶して、ギルドから出た。
次の目的地は、職人ギルドだ。作ったポーションを売りたい。
これがどれだけ売れるかで、今後の生活が変わる。
高く売れると良いなぁ。




