45話
午後5時。
いろいろ反省することはあったけど、もうそろそろ日が暮れそうだ。
これからのことについて、考えておこう。
既に精霊草を集める、という依頼自体は完了している。
他の依頼の分も、問題ない。
だからといって、今から帰るとなると、到着が真夜中になってしまうので却下です。
なので、明日の朝、日が昇ったら帰ろう。
当初の予定では、もう二、三日いるつもりだったが、今日の出来事はちょっとショックだった。
舐めてるつもりはなかったけど、甘く考えていたことは確かだ。
それを舐めてると言われたら、反論の余地はない。
そもそも冒険者ギルドでも、ちょっと興奮し過ぎた。
ラノベだ、ゲームだ、いやこの出来事の違う、とか何考えているんだ?
その前に、常識的なアレコレとか、冒険者の心構えとかいろいろ知ることはあっただろう。
一度戻って、考え直そう。
身体だけではなく、心も鍛えなければ。
うん。反省タイム終了。
あまり長くやると、終わらなくなるからな。
森の中だけに、日が落ち始めると途端に暗くなった。
火を起こす。
薪はたくさんあるからね。
そういえば、魔法で出した火をコントロールすることはできるけど、既に燃えている火──目の前の焚き火の火って、コントロールできるのか? やってみるか。
これができれば、火事なんか怖くないんだけど。
そう思いながら、焚き火をじっと見つめる。
自身の魔力を意識──自然とできるようになった──して、火を動かすようなイメージを……難しいな。
手をかざしたり、いろいろやってみるがうまくいかない。
うーん……。
うん? 何、ディーネ?
ちょんちょんと、肩をディーネにつつかれて、そちらを向く。
ディーネは泉に手を入れて、かき混ぜるような動きをしていた。
その手を泉から出すと、水も渦を巻きながら一緒に上がってくる。
はい?
さらにディーネはその水を撫でるように動かすと、水は球状になっていった。
よくよく見ると、ディーネの魔力が水を包むようにコントロールしている。
いや、魔力というか……そうか、これがマナか!
魔力→水ではなく、魔力→マナ→水と、魔力で水を動かすのではなく、魔力でマナをコントロールし、そのマナで水を動かしているのか。
そうやってマナを意識して気付いたが、考えてみれば【地魔法】で地面にある石を使った『ストーンバレット』は、魔力→マナ→石としていた。
自動的というかシステム的にやっていたので、全く気付かなかった。
よし!
まずはディーネと同じように、水をコントロールする。
ふはは!
できる、できるぞ!
ここをこうして、こう!
見よ! 『ありがとう、ディーネ』と水で書いてみたぞ!
暗くて見えにくかったので発光させたら、ディーネは拍手して喜んでくれた。
ええ娘や。
これからもよろしゅおます。
ではでは、本命の火だ。
ふむ。
……なんかコントロールしにくい。
なんでだ?
あぁ、なるほど。
ディーネ先生によると、水や土、風はコントロールしやすいらしい。
理由はわからないと言っているが、オレにはわかる。
土は地面にあるし、水と風は空気があるからだろう。
水と風、地のマナは普段から周囲に満ちている。
それに較べれば、火のマナは必ずしもあるわけではない。
その違いが、コントロールのしやすさに繋がるのだと思う。
火はもっと集中して……できました。
なんとなく、ビリヤードを思い出させる。
オレは魔力というキューで、マナという手球を打ち、火という的球に当ててポケットに落とすのだ。
直接キューで的球を打ったら、それはルール違反だ。
そういうことなのだろう。
コツは掴んだ。
ちょうどモンスターを見付けたので、試してみよう。
まずは狙ったモンスターだけを燃やす。
これは、今朝の時点でできるようになっていた。
次に、もう一歩進めて、その燃やしている火をコントロールする。
火勢が増し、オレは敢えて地面も含めた周辺を燃やした。
モンスターを中心に、直径一mの範囲内のみ影響下におく。
さらにコントロールして、渦を巻きながら火を強くすると、火炎旋風と化した。
うん。やりすぎだな、これ。
火を消すと、モンスターだった炭化したものと、一部だけ焦げた地面が残った。
ナニコレコワイ。
スキル:不死 状態異常無効 超回復
杖の才能 魔法の才能 高速思考
杖LV.4 剣LV.3 投擲LV.3
錬金術LV.3 耐久走LV.1 解体LV.3
必中LV.4 召喚魔法LV.4
火魔法LV.2 水魔法LV.3
風魔法LV.3 地魔法LV.4
光魔法LV.4 無魔法LV.3
氷魔法LV.3 夜目
危険察知LV.2 盾LV.1
雷魔法LV.2 空間魔法LV.2
魔力制御(new)




