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3話

本日、2話目です。


「異世界に行こうと思います」


 オレは神様の目を見て言った。……だって他に選択肢ないし。

 死にたくないし、かといって、一か八かに賭けて元の身体に戻るというのも危険だし。


「うん、本当にごめん。それと、ありがとう」


 その代わり、条件というか、お願いがあるんですけど……。


「なんだい?」


 そんなに頻繁でなくても良いので、両親の状況を定期的に教えてもらえないでしょうか?


「え、あ、うーん……」


 ムリですか?


「ちょっと難しい。いくつか関門がある上に、君に関してのことだと……妹が嫌がるだろうね」


 あぁ、女神様のお願いは断ったのに、オレのお願いを聞け、というのはおかしいですね。


「まぁ、神だとよくあることだけど。ははは」


 じゃあ、オレが今さら異世界に行く、というのは良いのでしょうか?


「今の君は魂だけだから、こっそり行けばバレないよ。魂の往来は常にあるんだ。いわゆる輪廻転生ということだけど」


 そこから10分ほどかけて、異世界間移動について聴かされたけど、後半からぶっちゃけよくわからなかった。

 神様、よく喋るなぁ……。


 魂に関してはよくあること……らしい、ラノベでいうところの異世界転生だ。肉体ごとの異世界転移や異世界召喚は、神様が移動させているわけで、滅多にやらないそうだ。どうしてもやる場合なら、通常は関係する神様に声をかける必要がある。しかし……、


「今回はねー、勝手にヤられたよ。兄のモノは妹のモノ、と思ったのかな。ははは、尻拭いが大変です」


 笑い事じゃないよなぁ……ははは、笑うしかないけど。


「まぁ、そういうわけで他の異世界に行ってもらうのも問題があって、妹の世界に行くしかないんだ……」


 ……ははは。なんかごめんなさい。


「君が謝ることじゃないよ。

 ……この話はもうほとんど忘れて良いかな。肝心なのは、君の場合は妹の世界に行くしかないし、その際も魂だけなら問題なし、ということ。肉体に関しては……なんとかするよ。

 あと、君のご両親については、僕が贔屓するわけにはいかないから……どうしようか。……そうだね」


 神様は眼鏡を中指でクイっと持ち上げた。


「君に僕から加護をあげよう。そうすると、地球の『君』にも影響が僅かだけどあるから。ちょっと健康になるとか、ちょっと運が良くなる程度だけど、あとは『君』がなんとかしてくれるかな。君を贔屓するのは、良いんだよね」


 十分です。ありがとうございます!


「どうなったか君に報告はできないけど、信じて欲しい」


 はい。


「では、これから行く妹の世界だけど、いわゆる剣と魔法のファンタジーな世界だ。

 君みたいな地球の一般人には大変だろうけど、チート能力をあげるから、頑張ってね」


 テンプレ……。


「テンプレだけど、能力ないとすぐに詰むんだよね、あの世界。

 僕には詳しいことはわからないけど、現地ではゴタゴタしているみたいだから今回の勇者召喚がされたわけで、トラブルも多いだろうし」


 ハードモード? ベリーハードモード? ヘルモード?

 オレは最近のゲームは、イージーモードでやるんですけど。

 神様、目を逸らさないで。


「大丈夫です、君が頑張ればイージーモードになる……はず」


 不安しかない……。

 せ、せめて、所持金Maxとか、最強武具とか、ないでしょうか?

 神様、目を逸らさないで。

 オレ、インドア派なんですけど! 虚弱体質なんですけど!


「では、いってらっしゃい。無事を祈っている」


 神様が祈らないで! 祈られるほうでしょ!

 って、うわあぁぁぁあぁぁぁっ!?


「テンプレでは、地面に穴が空いて落ちていく、紐なしバンジーだろうけど、ここでは逆バンジーだ!」


 いやあぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁ……………………


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