201話
戦闘終了です。
ふむ。
想像以上に、あっさりと済んだな。
スピアーホースの攻撃はアヤノさんが牽制。
離れた場所からイザベラ嬢の魔法攻撃。
そして、動きの止まったスピアーホースを王子様が止めを刺す。
悪くない連携でした。
まぁ、所詮は馬なんだし、足を止めてしまえば、出来ることは少ない。
名前の由来となった額の槍も、突撃させなければどうということはないのだ。
むしろ、攻撃の度に大きく頭を動かす必要があるので、隙をつきやすいわけで。
それに相手が1頭に対して、我々は4人いる(ディーネも加えれば5人だけど)。
こちらの方が数も多いし、負けるはずがない。
尤も、最初にスピアーホースの足が止められなかったら、また話は違うけどね。
ちょっと苦戦したと思います。
さて。
スピアーホースを〈アイテム〉に回収したところで。
「もう依頼も済みましたし、そろそろ戻りましょうか」
「そうだな。
今の戦闘は楽勝だったから、出来ればもう1頭くらい狩りたいが……出てくるかわからないからな。
諦めて戻るとしよう」
「そうですわね。わたくし、ちょっと疲れましたわ……」
王子様が若干寝惚けたことを言っているが、無視しよう。
どうやらお二人とも疲れているみたいだからな。
ところで……。
「先生」
「なんだ?」
「スピアーホースの様子がおかしいような気がしたのですが……あれが普通なのでしょうか?
凄い勢いで走っていましたが」
アヤノさんの問いに、軍曹先生は視線を彼方に向けた。
オレも見たけど、何かあるようには思えな……はぁ?
なんだ、あれ?
慌てて簡易マップを確認すると、反応が一つあった。
いや……あれで一つなのか?
もう一度、目を凝らして軍曹先生の視線の先を見てみた。
どうやら見間違いということはなさそうだ。
かなり離れてはいるけど、土煙が上がっているのがわかる。
何かがあそこで暴れているか、走り回っているかのような。
ここからでも目で見えるということは、かなり多数でないとああはならないと思うのだけど……。
オレの簡易マップでは、反応が一つしかない。
そうなんだよ、一つなんだ。
つまり、数が多いのではなければ、考えられるのは──。
あんなに離れた場所からでも、
はっきりとわかるほど、
身体の大きな何かが、
暴れている、と。
そういうことですか?
ヤバくない?
多分だけど、スピアーホースはあれから離れようと爆走していたんだな。
あるいは、別のスピアーホースは群れを作って、仔をたくさん産ませて、種を残そうとしたんだ。
どちらも生存しようとしてたんだね。
ただ、スピアーホースがこの近辺にいた、ということは、この辺りはまだ安全なのだろう。
スピアーホースは行動範囲が広いから、あの巨大生物の縄張りに引っ掛かったのかな?
他の魔物の行動は変わってないように思えるし。
あの巨大だと思われる生物は、ここから離れたあの場所付近が縄張りなんだろうか?
それで巨体故にあまり動かないでいる……んだったら、気が楽なんだけど……。
「先生。どうしましょう?」
「戻るぞ。ギルドに報告だ」
「了解です」
踵を返して、街に向かう。
……けど、王子様は動こうとしない。
おい、まさか……?
「あれを放置しておいて大丈夫なのか?
危険はないのか?
あれが移動して、街に向かうことはないのか?」
「それを確認するためにも、戻ってギルドに報告する必要があります、殿下」
「そうか、わかった」
ほっ、良かった。
あれに突撃するんじゃないかと思ったよ。
さすがにそこまで無謀ではなかったみたい。
オレが転移魔法を使っても良かったけど、戻る際に他にも異変がないか見てみる必要があるから、歩いて行く。
オレは振り返り、もう一度あの場所を見る。
目を凝らしても、はっきりとはわからない。
なので、【光魔法】と【水魔法】を併用してレンズみたいなものを作りそれで確認すると、うっすらと見えたものがあった。
はっきりとはわからないけど、オレにはそれが──ぬらぬらした皮膚を持つ四足の生物に見えた。
街に戻ると、すぐにギルドに向かい報告することにした。
学生であるオレたちより、教師である軍曹先生が話した方が良いだろうと決めてあったので、先生を先頭にギルドのカウンターに向かった。
どことなく雰囲気がざわざわしているけど……何かあったのかな?
その雰囲気は、軍曹先生の報告によってピークに達する。
どうやら既に誰かによって、あの巨大生物が報告されてたみたいだ。
ただ、それを見たのが一人だけだったから信じられてなかったようだけど……軍曹先生とオレたちが報告したことにより、信憑性がグッと増したようで。
ギルド内に緊張感が出てきたのがわかる。
今は……午後3時か。
慌てて確認のための人員を送り出し、その人たちが戻って来るまでまだ時間がかかるな。
ならば、ここにいても仕方ない。
軍曹先生は学院に戻り、他の先生方と話し合いをするそうで。
王子様はお城へ行って、父である国王陛下に伝えるとのこと。
というわけで、我々は解散をすることにした。
「あなた方はどうしますの?」
「まだ一つ、依頼が残っているので、それをします。
終わる頃には、あれについて情報が揃っているでしょう」
イザベラ嬢の問いに、オレはそう答えた。
ま、オレに何か出来ることがあれば、そのときにわかるだろう。
忘れそうだけど、これでもオレは冒険者だからね。
もしかしたら、何らかの緊急依頼があるかもしれない。
「ならば、わたくしもあなた方に付き合いますわ」
「え? 何で?」
意外な申し出に、オレとアヤノさんは顔を見合わせた。
家に帰らないの?
「こんな中途半端な状態では、家にいても出来ることはありませんし。
それなら、依頼を受けていた方が建設的ですわ」
そうですか。
……まぁ、良いか。
アヤノさんも特に反対はしないようだし。
「えっと……いろいろな場所に配達に行くので、それで良ければ。
なら、道案内もお願い出来ますか?」
「ええ。
それくらいなら、構いませんわ。もちろん、わたくしの知る範囲のことですけども」
「じゃあ、よろしくお願いいたします」
なんか、意外な展開になっちゃったなぁ……。
スキル
不死 状態異常無効 超回復
杖の才能 魔法の才能 高速思考
夜目 魔闘撃 魔法剣
魔力制御 魔力操作 魔法並列起動
バランス 身軽 空間把握 空間機動
空歩 気配遮断 魔力遮断
杖術LV.14 剣術LV.13 体術LV.13 盾術LV.13
投擲LV.12 必中LV.14 回避LV.14
ジャンプLV.12 ダッシュLV.12 耐久走LV.12
身体強化LV.10 精神強化LV.10 防御力強化LV.10
解体LV.11 危険察知LV.14(+1)
隠蔽LV.10(+1) 忍び足LV.10(+1)
錬金術LV.11 結界術LV.13
召喚魔法LV.14 時空魔法LV.13
火魔法LV.12 水魔法LV.13(+1) 風魔法LV.13
地魔法LV.12 氷魔法LV.12 雷魔法LV.13
光魔法LV.13 闇魔法LV.12 無魔法LV.14




