↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
82/113

2年目の春

村の特産は異世界です


・2年目の春


 初めまして。敷島藍香と申します。いつもの冷凍マグロの人じゃないのか、ですか。それが誰のことを言っているのかわからないんですけど……立木さんに囲われてる20歳の女の子の敷島藍香です。立木さん、どうかしましたか? 事実と違っている? みなさん、責任の取り方を知っているかと仰っていましたよね。はい、私だったらいつでも大丈夫ですよ。と言うより、待っているんですからね。

 取りあえず冗談……じゃありませんからね。ただ、その話を今しても仕方がありませんよね。だから、私のことをお話しします。私、敷島藍香はIMO研究所にスカウトされました。ただ、まだまだ実力不足なので、光岡さんのところでレッスンとかしています。それだとただ飯ぐらいになってしまうので、研究所でお茶くみなんかもしています。ちなみにお茶くみ仲間には、セレスさん、本田千早さんがいるんです。テレビでは見たことがあったんですけど、本物のセレスさん。もう世界が違うと思いました。


 それで住まいなんですけど、大谷村の一軒家を使っています。なぜ本宅? 本宅で良いんですよね。なぜ本宅じゃないのかと言うと、弟と妹も付いてきてくれたからです。アパートじゃないのは、適当な物件が無かったからだそうです。ぎり新学期に間に合う時期ではあったんですけど、中学校小学校も残り1年だったんです。友達もいるから、卒業まではと鬼頭さん……鬼頭さんと言うのは、強面をしたとても優しいおじさんです。その鬼頭さんの所から通うことを相談をしたんです。相談したんですけど、二人から『絶対について行く!』と言われてしまったんです。

 でもですよ、『不倫をさせるわけにはいかない』ってなんですか? 一人にしたら、立木さんを毎晩連れ込むことになるって……二人とも、この字をちょっと見てくれるかな。うん、『現実』って書いてあるのよ。あとね、『空気』ってのも読めない人が沢山いるみたいなの。

 立木さんのところには、可愛くて美人でスタイルの良いエリシオンさんがいるの。それから、美人巨乳エルフのセフィーロさんもいるのよ。エルフ以外だと、神様……金色の髪をしたもの凄い美人、クロアさんもいるんだから。そう言えば、黒髪をしたフローリアンさんもいたわ。そう、理解してくれたのね。逆立ちしても、私の敵う相手じゃ無いよ。


 ところでラズライティシア様、でしたよね。腹を立てられているみたいですけど、どうかなさいましたか?


 あとですね、お嬢さんの陽佳さんもいるんです。胸は小さめですけど、とても綺麗な人だと思います。血が繋がっていなくても、お嬢さんなんです。だから、私の競争相手じゃありませんよね。御衣黄さん……ええ、はっきり言ってライバルだと思っていますよ。胸の大きさは互角だと思います。だとしたら年の若い私の方が有利だと思いませんか?


 話がずれまくりましたが、弟たちも一緒に来ることになったんです。そうなると、中学校とか小学校の問題が出ますよね。だから大谷村唯一の中学、小学校の近くに家を借りることになりました。はい、借り上げ社宅と言う奴です。だからですね、そこそこ広い庭なんかもあったりするんですよ。使い道……思い浮かばないんですよね。

 それでですね、最初に立木さんに言われたのが『運転免許を取ろうね』なんです。どう言うことかと言うと、弟や妹を送っていけるようにだそうです。買い物にしても、お店が結構離れていたりするんですよね。はい、電車を含めて思いっきり不便なんですよ、ここって。でも自動車学校って……それも随分と遠くにしか無いんだけど。その辺り、都会……川崎って都会と言っていいと思うんです。都会とは全く違っていました。だから、ちょっと失敗したかな、なんて思っています。私一人だったら、立木さんの家に住み込もうと思っていたんですよ。あそこだったら、車を使う必要もないと思うし。


 4月といったら、川崎だったら桜の季節……もう終わる頃かな。桜の季節のはずなんです。でも大谷村では、標高が高いこともあって、梅と桃と桜が4月の終わりぐらいに咲くそうです。それって、2月ぐらいから順番に咲いてくると思うんです。つまり、それだけ寒さが終わらないと言う意味らしいです。

 どう言うことかと言うと、4月になっても寒いと言うことです。IMO研究所の場所なんて、まだまだたくさん雪が積もっているぐらいですからね。


 それで生活をしてみての感想です。交通の不便さとか寒さとかは、もう教えましたよね。それ以外のことだったら、もう天国と言って良いと思います。田舎ですから、空気が鮮烈で美味しいですし。晴れた日には満天の星空なんてものも見ることが出来るんです。

 そこそこ大きな一戸建てなので、個室、そう個室を作ることもできました。これはですね、お父さん、お母さんが生きていたときでも出来無かったことなんです。個室ですから、弟たちの部屋には勉強机が置けました。私の部屋にはドレッサーとか置くことも出来たんです。それでもスペースがあるから、ライティングディスクも置くことにしました。寝るところだって、せんべい布団を分け合っていたのは過去の話です。今は、セミダブルのベッドを置いてあるんですよ。だから立木さん、夜這いを駆けてくれるのを待っています。大丈夫です、弟たちの部屋とは離れていますからね。


 …………電化製品も、大きなテレビに冷蔵庫。それから全自動の洗濯機とかも揃えて貰いました。後ですね、キーボードも買って貰ったんです。はい、これで作曲が捗ると思います。


 それで私の身分なんですけど、IMO研究所の社員と言うことになっています。上司はちょっと怖い光岡課長。同僚には、春夏秋冬と書いてフォーシーズンズと呼ぶ4人のユニットがいます。後ですね、係長待遇で本田千早さんがいるんです。つまり、私を含めて女の子……女の子ですよ。女の子6人の職場と言うことになります。

 女の子同士の仲はどうなのか、ですか。今のところ、良好だと思っていますよ。はい、男性の趣味が被っていませんから揉める理由が無いんです。先輩たちは、光岡さんが趣味なんだそうですよ。特に千早さんなんですけど、好意を隠し切れていませんよね。でも光岡さん、鈍感なのか全く気づいていないようです。

 それでほかの4人なんですけど、仄かな思いぐらいなのかな。ちょっと桐谷さんの事情はわからないけど、それ以外の3人は芸能活動の方が大切みたいです。みんなまだ高校生だから、千早さんほど切実じゃ無いからかな。なんです千早さん、笑顔がちょっと怖いですよ。


 光岡さんの上司は、朽木さんと言う若い人です。見た目で言えば、結構格好良いかなって所だと思います。ちなみにハイエルフと闇エルフ? の恋人がいるそうです。元ゲーム会社の社長さんで、お金を一杯持っているんだって。朽木さんも、私に優しくしてくれます。

 そして朽木さんの上司が、副所長をしている立木さん。IMO研究所のナンバー2なんだそうです。もう一人副所長にはオルティアさんがいるんだけど……忘れてた、オルティアさんもライバルだった。オルティアさん、立場的には立木さんの下になるのだそうです。それからオルティアさんは、沢山受賞歴のある偉い学者さんなんだって。

 立木さんの上が、研究所所長の諸星さん。背が高くて見た目もそこそこ格好いい人。嘘か本当かわからないけど、世界最強の人なんだって。それから諸星さん、なぜか私に優しくしてくれます。諸星さんの家には、まだ空き部屋があるそうです。3部屋あるから、弟たちも一緒にどうかって。立木さんの家が近いから、ちょっと魅力的かななんて思ったりしました。


 でも、諸星さんって距離が近いんですよね


 そう言う人なのかなと思ってみてみたら、他の人には普通の距離で接していました。だとすると、私だけ距離を詰められている? いえ、諸星さんがお金持ちと言うのはわかっています。あと、誰もが認める世界最強の人なんですよね。でも、私は立木さん以外の人は考えられないんです。多くは望みません。時々通ってきてくれればそれで満足なんですよ。




 なぜ涼真がここにいるって、疑問を抱いてもおかしくないよな。今日は、俺と御衣黄さんを慰問してくれる旅行だったと思うんだが。それなのに、なぜ敷島姉弟まで巻き込まれているんだ? それで立木さんは? 逃げた……なんでといっていいと思うんだがな。しかも、どうして混む土日に設定した? 光岡氏たちを連れてくるため。そう言うのは、エンターテインメント部門だけでやってくれないかな。ああっ、マミちゃんとかBLTの2人まで来ているぞ。鴻池さんでいいのか、確か偉い人だったよな。


「これは、まあ、なんだ。魔王様の尻拭いに対するお詫びでもある」


 お詫びと言われてもだな……別に詫びを入れられるようなことじゃないと思っている。考えても見ろ、あの魔道具は必要なものだったんだ。立木さんに指導されて作り上げたとき、身体に震えが来た位なんだぞ。本山名誉教授の研究所なんだが、あれからひっきりなしにテレビカメラが入ってくるぐらいだ。

 治験、治験なんだが、急激に件数が増えているんだ。ああ、今のところ、順調と言って良いと思うぞ。ただまあ、本山名誉教授の人相が日に日に悪くなっているんだがな。ああ、寝る間もないとぼやいていたぞ。


「そっちの受け持ちは、俺じゃ無いと言うことだ」


 そうか、そっちは立木さんが面倒を見てくれるのか。それで今からは? そうか、そろそろ宴会に突入するんだな。場所は、中々良さそうな宴会場じゃ無いか。年末にも使っている。料理も抜群に美味しいと言ってくれるのか。

 ああ、温泉は気持ちよかったぞ。なんかなぁ、ここの所の疲れが取れた気がしたのは確かだな。その後にマッサージとかして貰ったのだが、至福の時を過ごせたのは間違いないな。それで、これから宴会を始めるんだな。


「今日は、エンターテインメント部門が接待役だっ! お客様は、今をときめく研究者。IMO研究所の誇る御衣黄かすみ、武見和志のご両名だ。目の回るほど忙しい中、エンターテインメント部門のために伊豆まで足を運んでくれたんだからなぁ! 良いかぁ、お前たちのすべてを出し尽くして接待してくれっ!」


 おいっ、なんかノリがおかしくないか。それに、どうしてテレビカメラが入っているんだ? 『今日の異世界に行こう!』で絵を使いたい。俺たちが、マスコミの注目を集めていると言うのか? だけど御衣黄さんを酔わせて良いのか? そのだ、中々危ないものがだな……なんだ、立木さんとか教授連がいないから大丈夫と言うのは。


「和志、酔っ払う前に研究のお披露目をしろっ!」


 おい、俺たちは接待される側じゃ無かったのか。なんでいきなり、研究のお披露目になってくれるんだ? つべこべ言わずにサービスをしろ……相変わらず支離滅裂なことを言ってくれるんだな。御衣黄さん、魔道具を持ってきていたっけ?


「念のために2つほど持ってきてあるわよ。一応、魔力は満タンになっていると思うけど。でも、魔法って結構地味だと思うわよ」


 かと言って、何もしないわけにはいかないだろう。わかってる、俺たちが接待される側ってのはな。ただ、今更文句を言っても始まらないと思うんだ。


「それから言っておくが、これはお子様も見ているんだからな。モラルに厳しい真似をするんじゃ無いぞ。当たり前だが、流血は禁止だぞ」


 モラルに厳しい真似って……宴会を映しておいてそれを言ってくれるのか。予め断っておくが、俺はモラルに厳しい真似をしたことは無いぞ。それは良いのだが、これが今回試作した魔道具と言うものだ。すでに京都の本山先生のところで、かなりの治験を実施している。俺たちも忙しいのだが、本山先生が日本一忙しい名誉教授になっているのは確かだ。

 この魔道具を使えば……例えば、『魔法』を使うことが可能となる。魔道具自体に制限を掛けてあるのだが、その制限さえ外せば『こんな』ことも出来たりする。俗に言う炎熱魔法……手のひらの上に炎を出すぐらいなら簡単と言うことだ。ほかにも、こんな風に空を飛ぶことも出来る。女神様、フローリアンさんの恩恵でも同じことができるのは確かなんだがな。フローリアンさんの恩恵との違いは、これは使用者が使い方を作ることができると言うことだ。結果を想像し、魔道具に命令を与える。今は医療に制限をしているが、将来的には無限の用途が生まれると思っている。


 涼真、紹介はこの程度で終わらせて良いか? なんだ、何か問題があったのか?


「わかっていたんだ。ああ、わかっていたんだよ。ただな、思っていたよりお前は非常識な奴だったと言うことだ。お前なぁ、そんな重要なことを宴会で発表して良いと思っているのか?」


 生放送じゃ無いんだったら、放送時にカットしておけば良いだけだろう。そしてここにいる全員は、IMO研究所の関係者なんだぞ。諸星氏の非常識さに比べれば、この程度なら大したことじゃ無いはずだ。

 なんだ、MHKのビデオに残すのが問題って。そんなもの、ちょっと脅しを掛けておけば済むことだろう?


「非常識を絵に描いて額に入れた研究部門と一緒にしてくれるなっ……と言うのは良いのだが。接待宴会を始めるぞっ、最初は春夏秋冬(フォーシーズンズ)のステージだぁっ!」


 おおっ、いよいよプロの登場……って、おい。流石に浴衣でそのダンスはまずくないか? これ、放送で使うつもりなんだよな。浴衣の裾の辺りが、色々とやばくなってる気がするんだ。ほら、ちらりと見えるあの太ももとか……そうか、ちゃんとスパッツを穿いていたのか。そうか、普通はそうだよな、あはははは……



 裏切ったな。このときめいた俺の気持ちを裏切ってくれたんだなっ!



 御衣黄さん。その冷たい視線は止めてくれないか。今のはちょっとだな、心の声が漏れ出てしまっただけなんだ。だって仕方が無いだろう? 俺だって、健全な男なんだからなっ! あんな可愛い娘の太ももが露わになったんだぞっ! すまん、色々と冷静さを欠いていた。


「でかした春夏秋冬(フォーシーズンズ)。よくぞ気取った和志の化けの皮を剥がしてくれたな。よぉし、次はエンターテインメント部門の秘密兵器、歌姫藍香の登場だぁっ!」


 歌姫藍香って……ひょっとして、立木さんが見つけてきた女の子のことかな。でも意外と言って良いかな、ああ、そこそこ綺麗な人だとは思うぞ。ただIMO研究所の基準でいったら、普通と言っていいと思うんだ。

 なんだ御衣黄さん、目がちょっと怖いんだが。


「私の敵……ライバルだからよ」


 なんで、そんな話になるんだ。研究ってことはないから、ライバルって立木さんの話だよな。立木さんが逃げたのって、ひょっとしてこれが理由なのか?


『こぉのぉ~』


 えっ、ちょっと待て。なんだこの空気、この声、この雰囲気。こんなもの、宴会芸でやっていいのか?

 なあ御衣黄さん、どうした、気を確かに持てっ。なんで泣いているんだ? 俺? あれっ、目から水が出ているぞ。やばい、涙が止まらないっ。

 次は恋の歌……いやさぁ、凄すぎないか、これ。背中がゾクゾクするんだが。藍香さんだったか、目が離せなくなっちゃったんだ。まずい、彼女を抱きしめたくなってしまった。喉が渇いて仕方が無い……鼓動が収まってくれないんだが。


「えっと、すまん。和志を茶化すつもりだったんだが、俺まで引き込まれちまった。ところでBLTのお二人さん、この後なんだが時間をおいた方が良いか? そうか、流石に空気を読むと言ってくれるんだな。おうけい、うまい料理と酒を楽しんでくれ!」


 あっ、ああ、そうだよな。ここでお笑いにいくのって、人として間違っていると思うんだ。と言うより、こんなものを初っぱなに持ってくるなよな。だよな御衣黄さん……どうした、何を落ち込んでいるんだ?


「勝てないと思ったから。こんなの聞かされたら、応援しないわけにはいかないじゃない。お父さんに、『責任を取れっ!』って迫りたいぐらいよ。ああっ、なんか無性に腹が立ってきたっ!」


 腹が立ったって……おい、どこに行くつもりだ。あっち、そっちは流石にまずくないか。ええっと、握手。ハグして応援するって……なんで転んじまったんだ?




 はいはぁい、私は謎の大女優Mです。自分で大女優と言うかと突っ込んでくださるんですね。良いじゃ無いですか、今日はお気楽な宴会なんですから。それにですね、後輩って言って良いですよね。番組を引き継いでくれた後輩を激励する必要もあると思うんです。

 それから、お友達のKちゃんは都合が付きませんでした。私? 私はですね、映画出演に向けて準備中なんです。だから、その空いた時間を利用して出席したと言うことです。ただね、そこのBLTのお二人。確か、かなり忙しかったと思うんですよ。今日はステージがあるとか言っていませんでしたか? 優先順位は間違えていない……そうですね、こっちに駆けつけるべきと言うのには賛成しますよ。


 それで今日の主役、武見さんと御衣黄さんなんですけど。もう、オーラが違うと言えば良いのか、とても優秀ですってオーラが半端じゃないと思いました。特に武見さんですけど、諸星さんがいなければ転んでいたと思いますよ。それぐらい、格好が良いと言えば良いのか、セクシーと言えば良いのか。朽木さんは除外しますけど、IMO研究所って素敵な人が揃っていますよね。

 それで私を引き継いでくれた光岡さん、本田さん。はい、番組は見させて頂いていますよ。がらりと雰囲気を変えてくれたんですね。それはそうと、本田さん頑張ってくださいね。いえ、何をとは言いませんけど。


 それから光岡さん。魔王様とタメを張っていますよね。はい、迫力負けをしていないのは凄いと思います。普段は怖い顔をしているんですけど、時々浮かべる照れた表情、はい、可愛らしいと思いますよ。この歳になって可愛らしいは恥ずかしい……ですか。これも個性だと思って受け入れてくださいね。

 それからそれから春夏秋冬のみなさん。ダンス、お見事ですと言わせて貰います。勿論、ハイエルフとか闇エルフのことは知っていますよ。でもですよ、あの人たちと動きを比べるのは無謀と言うのはわかっているんです。ただですね、ダンスに込められた思い。それは、皆さんの方が勝っていると思っています。


 それはそうと、これは小さな声で伺います。特に桐谷さんですけど、諸星さんのことをどう思います?

 そうですか。眼中にないと言ってくださるんですね。今は、芸能活動出来ることが嬉しくて仕方が無い。色恋沙汰は、もっと楽しんでからと言うのですね。まだ若いから……確か私と同い年だと思ったんですけど。まだ若いのも理由だと言うんですね。

 これからステージ……でも武見さんって格好良かったですね。驚いたのは、ごく自然に魔法を使ったこと。ひょっとして、武見さんって天才科学者なのかしら。もっと早く紹介して貰いたかった……それって、魔法のことじゃありませんよ。ええ、意外な伏兵と思わせて貰いました。それは良いんだけど、浴衣でダンスをするのはまずくない? なるほど、ちゃんと対策がしてあるんですか。武見さんも男だったと言うことですね。


 静岡のお酒も美味しいですね。だけど、どうして今日は落ち着いて飲めるんだろう。カンナちゃんがいないのだけが理由に思えないんだけどな……そうか、今日は小谷さんがいないからか。静かだなぁって思ったのは、小谷さんがいないのが理由だったんだ。

 それで、春夏秋冬(フォーシーズンズ)のステージ。うん、決まっていると思うよ。なんです光岡さん……あまり近寄られると怖いんですけど。私の目から見てどう見えるのか、ですか。ええっと、正直に言っても良いんですか。そうですか、正直に言ってもらえると嬉しいんですね。

 でしたら言いますけど……その、なんと言えば良いのか、『普通』だと思います。春陽ちゃんでしたか、もうちょっとはじけてもいいと思うんです。私の目には、どこか遠慮しているように見えてしまうんですよ。それから真冬さん、なんか動きがおかしくありません? はい、それでも一番うまいとは思いますけどね。あの人、手の動きとか顔の表情とか、ずっと完成されていると思うんです。人に見せることを、ちゃんと意識した動きが出来ていますよね。年季って言って良いのかな、他の子たちとは年季が違う気がするんです。私と同い年なのに、色っぽい動きが出来ていると思いますよ。だから、グループとしてバラバラとも言えるんですけどね。


 それで、次は立木さんが見つけてきた人なんですね。なんと言えば良いのか、立木さんの割に普通の人を連れてきたんですね。普通に美人で普通にスタイルが良いのって、私たちの世界では没個性になってしまうと思うんです。

 それで、彼女は歌なんですね。なんです、ちょっと照明を落として……えっ


 ごめんなさい、歌、終わってしまいましたね。でも、なんです、今の。今まで素人だった人なんですよね。ひょっとして、ストリートで歌っていたとか。それもない、本当に偶然立木さんと出会ってしまったと言うんですか。もしかして、これがバグってる出会いと言う奴ですか。

 それで次の歌……ごめんなさい。つい、聞き入ってしまいました。2曲とも、彼女のオリジナルなんですか。ええ、曲自体とても良いと思います。でも、それだけだったらほかにも代わりがいますよね。でも、彼女が歌うと……世界が見えるんです。どんな世界が見えたのか……ですか。彼女、恋をしていますよね。その相手ですけど、もしかして立木さんだったりします? やっぱりそうなんですか。趣味は人それぞれですから、それ以上は言いませんけど。


 それで光岡さん。ちょっと相談があるんです。いえ、ちょっとした思いつきなんですよ。その、彼女なんですけど、これから出る映画の監督さんに紹介しても良いですか? 彼女は、一応光岡さんの責任範囲内なんですよね? なんです、責任範囲ではあるが、話が大きい場合は上に上げる必要があると言うのは。でしたら、私から朽木さんにもお話しすることにします。はい、主題歌を彼女に歌って貰いたいと思ったんです。

 それからですね、今の曲をデータで貰えますか? ほかにもあったらお願いしたいんですけど。それからもう一つ、彼女の歌をIMO研究所の公式トベに上げるのを待って貰えますか。ああっ、今日は宴会を楽しみにしていたのに。なんで真面目な話をしているんだろう。陸奥さんたち、流石にこの後じゃコントが出来ないと思うわよ。




 どうした本山、なんか人相が酷いことになっているんだが。ひょっとして、魔道具の治験が理由なのか。そうか、あれが理由になっているのか。なんと言えば良いのか、色々とスマンと謝らせて貰う。それからご主人、宜しければ後から酒飲みに付き合って貰えますか。そうですか、望むところと言ってくださるんですね。今夜は、こいつを飛ばしてやらないといけないんですよ。

 名水豆腐とすき焼き……取り合わせがおかしい気がするのだが、今日は細かなことを気にするのは止めておきましょう。


「研究所なんだがな……お陰で、寄付熱めに苦労しなくてもすむようになった。後沢氏も金を入れてくれたのだが、それ以外からも寄付の申し出が沢山来てるんだよ。贅沢な話だが、今は金より人が欲しくなっている」


 お前の所、年間の寄付額は20億ぐらいだったか。うちが新しく20億入れたから、普通ならそれ以上は過剰になるんだよな。追加で、後沢氏が30億入れてくれた……ほかからも同じぐらい寄付が集まりそうと言ってくれるのか。

 普通に考えれば、悪い話じゃ無いんだがな。ああ、過ぎたるは及ばざるがごとしと言うのはわかっているぞ。その寄付なんだが、当然紐付きになっているんだよな?


「ああ、寄付をするから治験に参加させてくれと言うものだ。なんかなぁ、裏にあるものが透けて見えてしまうんだよ。欲……それを否定するつもりは無いんだぞ。ただなぁ、もう少しオブラートに包んで貰いたいと言うのは贅沢な悩みなのか?」


 お前を矢面に立たせたのは悪いと思っているんだよ。ただ、うちでは絶対に対応出来ないんだ。IMO研究所は、なんの実績も無い素人同然の集まりなんだからな。だから世界的権威である、お前を利用させて貰うしか無かったと言うことだ。

 人……人が欲しいと言うのは、私にもよくわかるんだよ。ただ、人材と言うのは湧いて出てこないんだ。特に優秀な人材と言うのは、いきなり現れるなんてことは絶対にないからな。武見君、彼は例外中の例外だろう。居てかすみちゃん、かすみちゃんレベルがせいぜいだと思うんだよ。


「だとしたら、お前の薫陶を受けさせれば良いのか? 御衣黄にしても、お陰で花が開いてきているぞ」


 止めてくれと言っておく。お前もわかっていると思うが、私は電気系のエンジニアなんだよ。一応理論的考察のトレーニングを受けているから、異分野でもぼろを出さずに済んでいるだけだからな。


「異分野でもぼろを出さないで済んでいる……か。お前、MS器官の謎にも見当が付いているのだろう?」


 謎、謎と言ってくれるのか。謎しかない気がするんだが、『どの』謎のことを言っているんだ?


「魔力を与えないと現出しない謎の方だ」


 なるほど、そちらの謎のことか。そちらの方だったら、ティアとアスカの力を借りて仮説らしきものが出来ているぞ。今は二人が、どうやったら仮説を証明できるのか頭を悩ませているところだ。


「それで、どんな仮説を立ててくれたんだ?」


 どんな……医学者のお前なら、CT上の人体と言えば理解出来るだろう。


「CTだと。人をを輪切りにして……断面位置を魔力が調整していると言うことだな。それはなんだ、MS器官の多次元的構造を、俺たちは3次元で観察していると言う意味と言うことか?」


 そう言うこと。実際には、かなり高次の現象なのだそうだ。魔力を与えることによって、多次元平面上での位置関係が変わると言うのがティアたちの仮説になっている。それに気づいたことで、ティアたちのインスピレーションが刺激されたそうだ。今まで不可能だと思っていた高次元への干渉が、魔力を利用することで可能になるのがわかったんだ。それを利用して、論理展開できないかを二人で考えているところだな。

 ティアが言うには、MS器官は構造的なものと言うことだ。だから、その構造を理解しない限り、移植は不可能なのだそうだ。そのことを武見君たちの宿題にしようと思ったんだが、今は勘弁してくれと言われてしまったよ。


「そうか、そこまで理論展開が進んでくれたのか。ただな、ちょっと急すぎると言っても良いか? この研究、動いている実働部隊は武見と御衣黄の二人だけなんだぞ。一つ一つに掛かる時間を考えたら、すでにやることがパンクしているんだよ。10年、20年、いや本当ならもっと時間の掛かる研究だと俺は感じているんだ」


 そうか、もうパンクしているのか。だとしたら、優先順位を付ける必要があるな。本山、お前だったらどんな優先順位を考える?


「俺だったらか……魔道具の治験はすでに始まっている。武見の奴は改良を考えているようだが、それはしばらく棚上げにしても良いのかと思っている。勿論、それがIMO研究所の稼ぎになると言うのはわかっているんだぞ。先延ばしにしても良いと言うのが、無責任な物言いと言うのはわかっているつもりだ」


 そうだな。ただ魔道具の改良なら、翼人にさせることも出来るんだよ。最初の壁を武見君が乗り越えてくれたから、そこから先は彼である必要が無いのは確かだな。

 でも、それで稼げる時間は大したことはないんだ。それどころか、改良の時間はさほどかからないだろう。その時は本山、お前に改良品の評価が降ってくることになるんだぞ。そうか、そこまで考えていなかったか。


 お前の考えは、改良程度なら魔道具を棚上げしろと言うことだな。だったら、優先するのはMS器官の解明になるんだがな。それならそれで、ティアとアスカの二人にも参戦して貰うか。どうやって観察するのか、か。シアたちの細胞に与える魔力を変化させる。それでMS器官の形態に変化が出ないのか。それを観察することで、少なくとも3次元形状の変化を調べることが出来るはずだ。それを高次展開することで、MS器官への理解が進むことになる。そして理解が進めば、移植、さも無ければ通常細胞への加工が可能になるはずだ。


「そんなに精密な魔力操作ができるものなのか?」


 普通なら無理と言ってやろう。ただ、うちには大魔法使いラズライティシア様がいるんだよ。彼女だったら、私たちが思う以上に精密操作ができると思うぞ。それに方法さえ理解してくれれば、武見君がプログラム展開してくれるはずだ。

 それと並行して、おかしの国、パンの国から細胞サンプルを取り寄せるつもりでいる。どんな、どんなと聞いてくれるんだな。お前も、エルフと人の混血の話は覚えているだろう? 人間の男性とエルフの女性の場合、生まれる子供はエルフなんだよ。そしてその逆の場合は、女性が魔力を持っているかいないかで種族が変わるんだ。私は、普通の人間として生まれた子供の遺伝子を集めるつもりだ。


「普通の子供として生まれた子供の細胞に、魔力を当ててみると言うのだな」


 まさにその通り。その場合、魔力に耐えられなくて溶けてしまうのか。さも無ければ、俺みたいにしぶとく生き残るのか。あって欲しいのは、MS器官が現出すると言うものだ。


「それは、なんだ。意義は理解出来るんだがな。それはわかっているんだが、また御衣黄たちに仕事を詰め込もうと言うのか。そう、意義はわかるんだよ意義はな。ただ、あいつらを潰す真似はするんじゃ無いと言ってやる」


 それもそうなんだが。それでも、検討の素材は与えておくべきだと思っている。そしてその上で、自分で優先順位を考えて欲しいんだよ。それが出来て、始めて独り立ちが出来たと言えるんだからな。


「随分と難しい要求と言ってやろう。ただ、お前の言いたいことは理解出来るんだぞ。理解は出来るが、俺だって逃げ出したくなる密度になっているのも忘れるな。特に御衣黄だが、そろそろご褒美を考えてやれ」


 おいおい、何を言っているのか理解しているのか? 息子たちからフリーハンドは貰いはしたが、彼女に対しては俺自身に抵抗があるんだぞ。それに、ご褒美じゃかすみちゃんが可哀想だろう。

 なんだ、ちゃんと向き合ってみろと言うのは、向き合ったらだな、逃げ道が無くなってしまうのをわかって言っているのか? だから、自分のことじゃないと言うのは無責任だと思うぞ。




 朽木君は武見君、御衣黄さんの接待に行ってしまった。俺も行きたかったなぁ……だって、藍香ちゃんの浴衣姿が見られるんだろう。ずるいって言っていいと思うんだ。どうしたセレス、浴衣なんか着て。うん、とっても似合っていると思うよ。でもね、シチュエーションと言うのも重要だと思うんだ。後はだな、まだ恋が冷めていないんだよ。

 それから立木さんは、本山名誉教授の慰労に行っている。うん、宜しくお願いとしか言い様がないかな。別に行きたいとか思ってないよ。うん、あそこは年齢層が高すぎるから。しかも色気のいの字も無いからね。


 それはそれとして、菅谷総理は何か言ってきていないか? なんだ、その文句を言われたと言うのは。こんな発表を、予告も無くするんじゃ無い。それはなんだ、後沢と同じような苦情と言うことか? 外務大臣が悲鳴を上げている……各国大使館がパンク状態。通常業務が滞っていると言うのか?

 友池さん、その辺りはどうなっているんですか?


「どうもこうも、小谷さんが仰ったとおりですよ。先月の定例会見で、海外での治験は外務省を窓口にすると立木さんが言いましたよね。厚労省が専門家部会を立ち上げ、外務省は大慌てで対応窓口を作っているところです。なにぶん官僚機構ですからね、急いでいても時間が掛かってしまうのですよ。しかも専門家部会……こんなものの専門家なんていないんですよ。本来なら本山名誉教授に参加して貰う所なんですけど……過労死するから勘弁してくれと泣きが入ったそうです」


 過労死する……そう言えば、国内の交通整理は本山先生のところにお願いしたんだよな。うん、海外がこれなら日本の状況も理解出来るよ。だとしたら、魔道具を増産した方が良いのかな……なんですラズライティシア様。すでに増産に動いている……エリシオンさん、エクシブが素材を取りにいっていると言うのですか。

 なるほど、ちゃんと手を打っているんですね。それはそうと、なぜエリシオンさんとエクシブが組んでいるんです?


「わ、われはだな、キヨヒコから別の宿題を貰っておるのだ。冒険者たちの評判には関係しないんだからなっ!」


 いえ、そんなつもりで聞いた覚えはないんですけど。ただエクシブだったら、相方はラズライティシア様だと思っただけです。もしかして、結構堪えていたりします? ああっ、ラズライティシア様が泣きながら走って行ったよ。立木さん、こっちのフォローもお願いしますよ。

 しかし、しっちゃかめっちゃかになってるな。やっぱり俺も、伊豆に行った方が良かったかな。うん、今からでも遅くはない……セレス、どうして袖を引っ張ってくれるんだ? い、いや、まだ業務中だから。所長室なら誰も来ない……いや、そうかもしれないけどさ、だから、なんでそんなに力が強いんだぁっ!


 はい、小谷静香ですよぉ。もう、IMO研究所もしっちゃかめっちゃかになっていますね。しかし、セレスさんが焼き餅を焼くのって、時代が変わったと思います。でも藍香ちゃん、どうみても諸星さんは眼中に有りませんよね。比較相手が立木さんなんだけど、趣味が変わっていると言っていいと思うんですよ。


 でも、私は知っているんです。何をか、ですか。いえ、別に男女の色恋のもつれとかじゃありませんよ。立木さんが、フローリアンさんにさせていることです。どう言うことかと言うと、フローリアンさんは魔道具を作ることができるんですよ。はい、陽佳ちゃんたちが嵌められたのとか、魔王城公開で使っているチョーカーのことです。その能力を生かして、別タイプの魔道具……目的は同じなんですけどね。魔道具の量産なんかしているんです。階梯が上がったから、出来ることが増えたそうですよ。目をハートにしながら、せっせと魔道具作りを励んでくれています。ちなみに、これは武見さんには内緒なんだそうです。


 それとは別に、ダイナさんたち翼人も仕事をしています。こちらの方は、武見さんの作った魔道具の複製品を作ることです。材料の仕入れはエクシブさんたちなんですけど、そこから先の加工は翼人たちが頑張ってくれています。

 それでですね、私はこちらの事情も知っていたりするんですよね。はい、翼人たちが張り切っている理由です。理由を知りたい……ですか。ようがす、理由をお教えしようではありませんか。それはですね、



 ライバルが登場したからです



 いえ、名前の長い世界なんですけどね。そこの翼人が、とてもストイックな生活をしているんです。おかしの世界の翼人なんだけど、諸星さんが『淫獣』なんて言っているんですよね。もうね、同じ翼人でも落差が大きすぎるんです。

 だからダイナさんたち、その評価に危機感を覚えたと言うことです。自分たちが淫獣では無いことを証明するっ! て、立木さんの指示に張り切っているんです。でもですよ、もう一つ私が知っていることがあるんです。リエッセさん。つまり、名前の長い世界の翼人のリーダをされている女性なんですけどね。彼女、立木さんに気があったりするんです。ただ、『他種族に対して欲情しません!』なんて宣言しちゃったから、例外の理由を探していたりするんですよ。


 それから近況なんてものをお知らせします。しっちゃかめっちゃかになっているIMO研究所ですけど、『今日の異世界に行こう!』は無難な滑り出しを見せてくれました。マミちゃんBLTと比べると、もの凄く落差の大きなMC交代だったんですけどね。光岡さん、初登場の時には魔王様と並んでテレビに出てくれたんです。

 『魔王1号』『魔王2号』って……頑張って考えたんだと思うよ。ただね、思いっきり滑ってくれたみたい。でも滑ってくれたお陰で、『怖い』と言うイメージは払拭できたみたいです。これって、怪我の功名って奴だよね。

 それからですね、千早さん……もとアルバイトの女性なんですけどね。彼女が頑張っている……結構同情されていたりするんですけど。彼女が頑張っているのも大きいと思います。おかしな意味で、奥様方の共感を集めていると言えば良いのか。駄目亭主を支えている奥さん……と言うのが今の立ち位置になっていたりします。

 あとですね、春夏秋冬と書いてフォーシーズンズですけどね。こっちが天真爛漫に見えるのも大きいと思いますよ……それを考えると、番組の方もカオスになっているのか。でも、今のところ視聴者の受けも良いようです。ちなみに海外のご招待は、GW明けに第一陣が到着することになっています。それまでは、国内招待枠を2倍にして頑張っています。


 あっ、重大なことを忘れてた。諸星さんのところなんですけど、王妃様3人が無事ご懐妊となりました。これは、『強制力を使ったら』と御衣黄さんが言ったことが理由になっています。当たり前だけど、精子に問題があるはずが無かったのよね。それどころか、『いつまで経っても死なない』って御衣黄さんがこめかみを押さえていたりしたわ。

 ちなみに王妃様、セリカさん、コロナさん、シルビアさんの3人です。カタリナさんはまだまだだって……ポルテさんも子供が欲しいって言ってたから、こっちも時間の問題なのかな。


 そこで笑えたのは、ルーテシアさんが頭を悩ませたこと。自分も妊娠しようかと言うことじゃなくて、夜が辛くならないかと考えたらしいの。わかるよね、子供が出来た奧さんが夜の生活から脱落することになるのよ。だからセレスさんとルーテシアさんが、顔をつきあわせて『誰を呼び込もう』なんて真剣に話し合っていたの。『闇エルフがまだだった』とか、『10傑衆の女性はどうか』とか……諸星さん、超越しすぎでしょうと言いたくなったわ。うん、私は遠慮するかな。もう、今更だと思うから。

 とにかくですね、上里集落はしっちゃかめっちゃかになりながら、通常運転をしていたりします。




宿は……修善寺温泉のプリンス系をモデルにしています

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。