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終わりを始めないために

村の特産は異世界です


・終わりを始めないために


 毎度おなじみ小谷静香です。おなじみなのは良いんですけどねぇ、なんか宴会の時にしか出番がない気がするんですよ。それなので、今日の目標は冷凍マグロにならないことですっ!

 誰だ、絶対に無理と言ってくれたのは。これでも私は、東京の一人暮らしを乗り越えてきたんですよ。しかもですね、回りのオオカミたちを寄せ付けないと言う鉄壁さも誇ったんです。だから御衣黄さん、可哀想な子を見る目で見ないでくださいよ。それから陽佳ちゃん、あなたはまだそう言うことは早いからね。その意味で言えば、御衣黄さんもまだ早いのかなぁ……


 一升瓶……しかも中身のあるのは勘弁してっ!


 と言うのは良いんだけど、結局大人数になっちゃったわね。ええっと、立木さん夫妻にラズライティシア様にインテグラさん、オルティアさん、なぜかフローリアンさんに陽佳ちゃん。これで、立木さん関係は7人なんだよね。それから私とエクシブさん、武見さんとカプチーノさん、それから本山先生、大芝先生、宇梶先生で7人だから、締めて14人と言う大所帯になっちゃった……だから御衣黄さん、一升瓶は止めてくれるかな。数え忘れたことは謝るからさぁ……

 ところでそこの金髪美人さんは誰? クロアさんじゃ無いよね?


「初めまして小谷様。私は、フィオレンティーナと申します」


 そう、フィオレンティーナさんなのね。ところで、立木さんとどんな関係が? 娘……娘って言ってくれますか。だそうですよケイコさん、そんなことを言わせて良いんですか?


「神様関係には関わらないことにしているんです」


 割り切っていいんですか……と言うのはおいておきますけど、神様関係なんですか? そうですか、クロアさんのお嬢さんなんですね。なるほど、だから立木さんのお嬢さんになるんですか。ええ、時間的矛盾は忘れることにします。

 それはそうとして、どうしてクロアさんじゃ無くてフィオレンティーナさんが現れたんです。


「婚活と言ったら信じて貰えますか?」


 ええ、普通は信じられませんよね。よりにもよって、神様が婚活なんかしてくれますか? 結構切実、おばあさまが好き勝手したのが影響しているのだと。ちなみにおばあさまって、どなたのことを言っているんですか?

 なんですか、その禁則事項と言うのは。


「まだ言えないと言うことですね。格付けとして祖母の方が上なので、色々と強制力が働いているんです」


 なるほど、神様の間でも格付けがあるんですね。ところでフローリアンさん、フィオレンティーナさんとどっちの格が上なんですか? なんです、その比べものにならないと言うのは。フィオレンティーナさんと比べたら、自分は地べたを這いずる芋虫のようなもの……いくら何でも、それって卑下しすぎの気がしますよ。

 ところでフィオレンティーナさん、婚活って言いましたよね。砕けた言い方をすると、男を見つけに来たと思っていいんですよね。それだけじゃ無い、忠告も目的にしているんですか。婚活よりも、そっちの方が重要ですよね。それでフィオレンティーナさん、どんな忠告……と言うのか、誰に忠告なんですか?


「インテグラさんに忠告ですね。ただ宴会を邪魔したくないので、終わってからお教えすることにします」


 忠告って、そんな優先度なの? それって、わざわざ忠告に来るようなことなの? そっか、婚活のついでと言ってくれるんだ。つまり、緊急度としてはその程度と言うことなのね。


「ええ、この世界にはお爺さまがいますからね」


 ちなみに立木さんがお父さんなんだよね。だとしたら、お爺さまって誰のことなの。なるほど、それも禁則事項なんですか。禁則事項のくせに、色々と臭わせてくれるんですね。

 詳しいことは宴会の後と言うことで。ところでフィオレンティーナさんに伺いますが、お酒は飲まれますよね。そうですか、美味しいと思って飲んでいるのですね。でしたらですね……


 追加で一升瓶の王祿純米大吟醸を。あと、湯飲みを1つお願いします! 大きいのでお願い!


 さあフィオレンティーナさん、男の趣味についてとことん話し合いましょうか。大丈夫ですよ、酒は飲んでも飲まれるなって言うでしょう。これでもセーブが出来る女なんですからね。それに失敗しても、ここなら冷凍マグロになる程度です。

 それに二日酔いになっても、朝には美味しいしじみ汁が待っていますからね。ですので、遠慮無くささ飲んでくださいな。



 ねえかすみ姉さん、静香さんっていつもああなの? そっかぁ、知ってるかぎりはいつものことなんだ。なんか、普段の『出来る女です』と言うのとはがらりと変わるんだね。それで、どっちが本当の静香さんなの?

 どっちも本当の静香さん……女には幾つも顔があると言うのね。でもさぁ、酒癖が悪いって言うの、女性としては嬉しくない顔だよね。


 それはそれとして、蟹さん……松葉ガニって言うんだ。こんな立派な蟹って、初めて食べるんだ。かにしゃぶって言うの? もの凄く美味しいと思うわよ。出汁で暖めると、蟹さんの甘みが引き立ってくれるし。

 後は紙に包んだお魚さん……奉書焼きって言うの。これも、しっとりして美味しいと思う。って言うか、お料理全部美味しいと思うよ。


「陽佳ちゃんに一つお仕事。お父さんにお酌をしてきてくれるかな?」


 お父さんにお酌……そうだね、娘になったんだからお酌の一つぐらいしないとね。ありがとうかすみ姉さん、お酌……一升瓶を持っていけば良いのかな?


「それは、小谷さんだけよ。ついでで良いから、武見さんにもお酌をしてあげてくれる?」


 一緒に飲んでるから、別についででなくても良いと思うよ。それに、武見さんって格好良いしぃ。色気づくのは早いって、年齢だけなら22になってるんだけどな。うん、色々とお年頃なんだよ。頭の中は18なんだけどね。


 と言うことで、どう言うことだろう。とにかくおとーさん、お酌に来たよぉ。でもお父さん、そんな小さなグラスで良いの? そっかぁ、どんぶりで飲むのは小谷さんぐらいなんだね。と言うことで、まま、飲んで飲んでと。それは良いんだけど、どうして涙ぐんでくれるの? 娘にお酌して貰うのが夢だった……確かお父さんってお嬢……言い方が違うわね。お姉さんがいたと思うんだけど? 高校の頃は単身赴任で一緒に居なかった。大学に入ってからは、下宿して出て行ってしまった。だから、可愛い娘にお酌されるのは……多分初めて。お~いっフィオレンティーナさん、お父さんにお酌してあげてっ!

 ところで、どうして多分なの? その辺りはどうなのお母さん?


「陽佳ちゃん、反面教師と言う言葉を知ってるかしら? 後は、人の振り見て我が振り直せとか」


 言葉自体は知ってるけど、それがどう関係してくるの? ええっと、お父さん昔は今と違って酒癖が悪かったとか。年頃の女の子は、潔癖症のところがある。だから、酔っぱらいの父親に近付いてこなかったと言うのね。そっかぁ、お父さんも苦労しているんだね。

 それから、かすみ姉さんは近付いて来ちゃダメ。姉さんの場合、目的が違ってくるからね。


 それから武見さん、お酌させて貰っていいですか? 喜んで、ですか。お世辞でも喜んでくれると嬉しいですね。

 お世辞じゃ無い、本当に喜んでいる。だったら、聞きたいんだけど、私なんてどう思います? そこでカプチーノさんを指差さないでくれる? それが答えと言ってくれるんだぁ。ハイエルフとか竜人とかは別枠だと思うよ、あと翼人も。なんです、そこまで上里集落に染まっていないと言うのは。そんなもの、時間の問題だと思うんだけどなぁ。


 それからそれから、本山先生もお酌させて貰っていいですか。喜んで、ですか。皆さん似たような反応をしてくれるんですね。なんです、若い綺麗な子はウエルカムって。お世辞を言っても何も出ませんからね。

 それから奈良の大学のこと、本山先生にもお世話になったんですよね。高卒認定試験ですか、しっかりと苦労させて貰いました。もうね、今まで使ったことの無い頭を使った気になりました。手応えですか、手応えですよね。う~ん、なんと言えば良いのか。でも、合格したら春から大学に通えるんです。気持ちはもう、奈良の女子大生なんです。本当にお世話になりました。ぺこり。

 ええっと、大芝先生と宇梶先生ですよね。はい、お父さんからお話は伺っています。今更ですけど、お酌させていただいても良いですか? いえ、同時に二人は無理ですから。もう一つ、どちらが多いのかも比較しないでください。奈良に飽きたら東京においでって……私にファンがいるって本当ですか?


 ところでお母さん、お母さんは飲まないんだよね。だったら、向こうでお話ししない? ほら、フローリアンさんもお話……って、どうして湯飲みを持って近付いてくるのかな? お酒が美味しい、差しつ差されつ飲んでみたい。

 反対はしないけど、お父さんたちの邪魔しちゃいけないんだからね。だったらフィオレンティーナさんは……うん、一緒に行ってくれるんだ。でも、お父さんと一緒じゃ無くても良かったの? お酌ならしっかりと済ませている。だから、今度はお母さんと話をする番と言ってくれるのね。

 そう、お母さんとお話がしたいんだ……


 じゃあお母さん、私たち3人でデザートを食べてましょう!




 しかしなんだ、相変わらず混沌とした宴会だな。そうか、まだ日間賀島と比べたらたいしたことはないと言ってくれるのか。その日間賀島なんだが、残念ながら俺は行っていないんだ。そうか、カプチーノも行っていないんだな。だから今の話も、ポルテから教えて貰ったと言うのだな。それはなんだ、相手を捕まえないと連れてきて貰えないと言うのか。なるほどハイエルフが多すぎて、一人一人の扱いが雑になっていると言うのだな?

 こんなに綺麗で可愛いのにか?


「一人一人はそうでも、団体になると埋没してしまうんです」


 一人一人はって……確かに、ハイエルフはみんな綺麗だな。涼真の所の……パッソさんだったか、彼女もかなり綺麗と言うのは確かだと思う。あっちは、可愛い系の美人だな。カプチーノか、カプチーノはクールビューティーと言う奴だと思うぞ。ああ、勿論大好物と言わせて貰おう。


「外の旅行……ですか、旅行に連れてきて貰ったのは私で二人目なんです。はい、今まではリーダーをしているポルテさんだけだったんですよ。それなので、私はみんなから羨ましがられているんです……なんですか、立木さん」


 あっ、立木さんが参戦してきたな。内輪の飲み会だからと言って、聞き耳を立てるのは良くないと思うんだがな。


「そうですか、でしたら耳寄りな情報をお教えするのは止めておくことにしましょう」


 耳寄りな情報ですか。取りあえず、ごめんなさいと謝らせていただきます。それで、耳寄りな情報と言うのは何なのだ?


「年末に、自衛隊員主催の東京ツアーを計画しているんですよ。昨年も同様のことをしているんですが、翼人の皆さんが参加されたそうです」


 つまり、今年も同じことをする。そしてハイエルフたちも参加できると言うことか?


「そう言うことです。ちなみに、昨年は正体を隠してコミケに参加したそうです。ですが今年は、正体を隠さなくても参加できますからね。実はですね、実行委員会とのコンタクトを始めているんです。どうです、耳寄りな情報だと思いませんか?」


 あいにく俺は、その方面には明るくないのだが……なんだカプチーノ、目がキラキラと輝いているぞ。コスプレって……ハイエルフの格好はコスプレじゃないと思うんだ。そうでもない、アニメでは格好良い衣装が色々と出ていると言うのか。


「でも、もの凄く良い情報だと思います。ところで立木さん、みんなに広めても良いですか?」

「構いませんよ。ホテルも確保しますから、集落以外でお泊まりすることも出来ます」


 あっ、カプチーノが踊り始めた。こらこら、狭いところで踊るんじゃ無い。ところで、その踊りは何なんだ?


「私たちの集落に伝わる、歓喜の踊りなんです」


 そうか、それだけ嬉しかったと言うことか。なるほど、色々と考えてくれているんだな。


「こんなもの、集落のガス抜きだと思ってください。皆さん、テレビで色々な世界を見ていますからね。ずっと集落に閉じこもっていると、色々と不満が溜まってくると思っているんです」


 だがな、それだと外の世界に飛び出す奴が出てくるんじゃ無いのか? なんだ、それも考えていると言うのは。鴻池氏のところに、ハイエルフのプロモーションを頼んでいるのか。それってなんだ、芸能界デビューと言うことか?

 そうか、それに類することを考えているのだな。だがいいのか、集落から出ずっぱりになってしまうよな。それから芸能界ってのは、結構モラルが壊れていると効いてるぞ。遠慮の無い言葉も、沢山浴びせられることもあるだろう。最初は、かなり選んだ仕事にすると言うのだな。それでも、色々と問題を起こすと思うのだがな。


「最悪の場合……でなくても良いのですけど、色々と無かったことに出来る人が集落にはいるんです。まあ、可能な限り頼らないようにしようとは思っていますよ。出来るのなら、朽木氏に頑張って貰いたいのですけどね。また踊られると困るので、サポート要員を考えてみますよ」


 あいつが踊り出す……まあ、俺も驚かされたのだがな。ただあいつも、勝手がわからなかったのが大きいと思うぞ。俺から言わせれば、あいつはこんなものじゃ無いはずだ。

 そうか、それぐらいのことはわかってくれているんだな。ただ、圧倒的に経験が足りていない。もっと世間に揉まれないといけないと言ってくれるのか。立木さんが言うと、結構説得力があるんだよな。


 ところでだな、ここに10人が集まったことに意味があるのか? 意味は後から付いてくる……酒のつまみで終わるかもしれないと言うんだ。それで、どんな意味づけをしようと思っているんだ?


「あまり構えないで貰いますか。こんなものは酒の上での与太話の方が良いんですよ」


 そこでフローリアンさんを見たのは、何か意味があると考えて良いのか?


「だから、あまり期待しないでください。こんなものは、酔っ払いの与太話ですからね」


 それでと言っても良いよな。ほら、他の6人も興味津々と言う顔をしてるだろう。


「それなんですけどね、女神様の奇跡……恩恵に興味を持ったんですよ。不思議なことを起こす力として、他に魔法と言うものがありますよね。だとしたら、魔法と恩恵は何が違うのかと考えたわけです。フローリアンさん、何か意見はありますか?」

「そこはフローリアン、もしくはアンと呼び捨てにして頂ければ……と言うのは良いのですけど、奇跡と恩恵は女神が意識せずに使えるものですね。ちなみに恩恵は、女神から与えられたものと思っていただければ結構です」


 そうですねと言ったフローリアンさんは、俺の顔を見てから『例えば』と黒のチョーカーを取り出してくれた。ちょっと待て、一体どこから取り出してくれたんだ?


「武見様。細かなことに拘るのは良くないと思いますよ。とにかく、これを首に巻いていただけば、空を飛ぶことが出来ますよ」


 そう言う問題かと言っていいと思うんだが。それはそうと、これを首に巻けば良いのか。そう言えば、魔王城のアトラクションでも同じことをしていたな。ああ、それと同じだと思えば首に巻いても問題は無いわけだ。それで巻いたのだけど、これで良いのか?


「巻きましたね。首に巻いてしまいましたね。これで武見様は、私の僕になったわけです……勿論冗談ですよ、冗談に決まっていますから。ですので立木様、そんな冷たい視線を向けないでください。そんな目で見られたら、濡れてしまうではありませんか」


 おい、大丈夫かこの女神様。多分って、随分と頼りの無い保証だな。

 それはそうとして、ちゃんと恩恵は使えるのだろうな。そうか、飛ぶことを考えれば浮かび上がることは出来るのだな。だったら試してみて……おおっ、本当に浮かび上がったぞ。恩恵と言うのは、なかなか凄いものなのだな。魔力の無い俺でも、魔法に似たことが出来るんだ。


「そうでなければ、勇者召喚をしても意味がありませんよね? 召喚された方は、殆ど魔力など持っていませんからね」


 そう言われればそうなのだが。だが、これってどうやって浮かんでいるんだ? このチョーカーに、恩恵が付与されているんだよな?


「武見さん、その恩恵を読み解くことが出来ませんか?」


 恩恵を読み解くって言われてもだな。触っただけじゃ、何か記されているのかなんかわからないぞ。


「そうですか、あなたなら恩恵を読み解いてくれると思ったのですが。少しだけ、期待を外してくれましたね」


 まあ、読む前の段階だからな。ところで、何を期待していたんだ?


「シア、チョーカーから魔力を感じますか?」

「うむ、それなら感じないと言うのが答えだな。もしも魔力を感じるようなら、カズシが無事で済まないであろう」

「そう言えば、武見さんは魔力耐性が有りませんでしたね。だとしたら、魔力が感じられなくても仕方が無いわけですか……」


 自慢じゃ無いが、少しの魔力でも魔力酔いを起こしてしまうからな。それで、恩恵を読み解いて何をしようと思ったんだ? 同じことなら、魔法だって出来ると思うんだが。


「魔法との違いを明確にしようと思ったんです。ところでシア、魔法を無詠唱で使うことが出来ますか?」

「出来るのかと言われたら出来ると言うのが答えになるな。たとえばだ、武見を浮かせようと思えばこの通り体が浮いてくれるぞ」


 だから、どうして俺を実験台にしてくれるんだ。確かに、体が勝手に浮かび上がってくれたんだが。


「武見さん、自分に掛けられた魔法を読み解くことが出来ますか?」


 読めるのかと聞かれたら、こっちは読めると言うのが答えになるな。前にも読んだことがあるから、比較的簡単と言って良いと思う。

 それがどうしたと言いかけたところで、俺は立木さんの言いたいことが理解出来た。魔法自体は無詠唱なのに、なぜか術式が刻まれているんだ。つまり、詠唱しなくても術式展開が出来ると言うことだ。詠唱自体は術式展開に必須では無い……違うな、必要な術式を呼び出す方法が別にあると言うことか。


「フローリアンさん……失礼、アンの与える恩恵も同じでは無いかと考えたんです。そして両者が同じものだとした場合、私たちにとって恩恵を解析するのは大きな意味を持つことになると言うことです」


 フローリアンさんが色っぽい……呼び捨てにして貰ったからかな。

 それはそうとして、魔法でも同じでは……と思えるのだが。必要なのは術式、つまりプログラムであり、それがチョーカーに記録されていると言うことだろう?


「私が、シアに確認したことを思い出して貰えますか?」


 チョーカーから、魔力を感じるのかと聞いたんだよな。そしてラズライティシア様は、魔力を感じないと言ってくれた……

 ちょっと待て、だとしたら魔力に類するものはどこにあったんだ? 圧縮されてチョーカーに記録されている。さも無ければ、別の所から持ってきている……まてまて、どちらにしても大きな意味があることになるぞ。


「ワタシトシテハ、ドコカカラモッテキテホシイ」


 それはなんだ、持ってくることに意味があると言うことか?


「ソノジュツシキガワカレバ、コウジエネルギークウカントノカンケイヘノリカイガススム」


 術式がわかればと言われてもだな。魔法の術式がわかったとしても、何が起きているのか理解が出来ないのだぞ。わかるのは、ただ起きている現象だけなんだ。


「ソレハチガウ。コウジエネルギークウカンニアクセスデキルコトガカクニンデキル。ゲンリガワカラナクテモ、コウジエネルギーヲカツヨウデキル。ソレガデキレバ、アナタモマホウツカイニナレル」


 俺が魔法使いに……意味があるとも思えない……訳でもないか。俺が使えるようになれば、他の人にも伝えることが出来るのだな。


「そのほかにも、色々と私たちに恩恵があると思いますよ。何しろ魔法を使えれば、空間転移も出来るのですからね。つまり、移動の革命が起きることになります。それに加えて、医学の世界も変わることになります。何しろ外科的なことをしなくても、怪我とかの治療が可能となりますからね」


 自分に魔力が無くても、空間転移が出来るようになると言うのか。それに治癒魔法……確かに、医学の常識も変わってくれるな。現代の医療知識と魔法による治療が合わされば、難病治療への道も開けてくれるのは確かだと思う。

 まずい、酔いが醒めてしまったぞ。いやいや、まだ他にも出来ることがあるよな。細胞の分析だって、別の方法を考えることもできるぞ。時間を停止しなくても、細胞の機能維持が可能になるんじゃ無いか?


「気をつけないと、結果を書き換えることにならない?」


 確かに、その可能性は否定できないな。だが裏を返せば、魔法で細胞を変化させられると言うことだよな。だったら本山先生……


「ああ、細胞の初期化も魔法で可能になるだろう。それどころか、細胞の分化も魔法で制御できる可能性が出てくるな。もっと言えば、悪性細胞を変異させることも考えられる」

「力業だけど、細胞の寿命延長も出来るよね?」

「現代の知識があれば可能と言うことか」


 まずい、いや、まずくは無いのだが。色々な可能性が開けてくれるわけだ。


「だとしたら、どうやって実現するかだけど……フローリアンさん、協力して貰えるかな?」

「私は、魔王城公開のお仕事があるのですけど……」

「別に毎日とは言ってないから。時々で良いから、手を貸してくれると嬉しいな」


 ああっ、御衣黄さんがプレッシャーを発してるぞ。この辺り、俺には真似のできない迫力だな。


「時々で良ければ……朽木様にお話ししていただけますか?」

「だったらお父さんに……あれっ、お父さんは?」

「キヨヒコなら、庭に行ってくると言っていたぞ。恐らく、ケイコの所にいくのではないか?」

「お母さんのところに?」

「ヨーカの様子を見に行ったのだろう。と言うことなので、われとインテグラも庭を見に行ってくる。ぬしらは、まだまだ話すことがあるのだろう?」


 ああ、まだまだ話し足りないと思っているぞ。


「われとインテグラに手伝えることがあるのなら、遠慮無く言ってくれれば良い」


 ああ、感謝すると言っておく。多分だが、今までとは違うことをすると思うからな。


「そうですね。シア母さん、インテグラ母さんの力を借りることが沢山あるからっ!」

「だったら、期待して待ってるわ」

「と言うことなので、われらは庭に行くことにする」


 ああ、引き留めて悪かった。ちょっと面白いことになってるから、まだまだ7人で話したいと思っているんだ……どうしたんだオルティアさん。


「ワタシモ、ニワグミニナリマス。サイボウハハタケチガイ」


 そうか、そう言われればそうなのだな。そうなるとだな、大芝先生と宇梶先生も畑違いになるのだが……そうですか、こちらの話が面白そうと言ってくださるのですね。


「あっちの邪魔をするのは無粋でもあるんだ」


 なるほど、了解です。それからフローリアンさん、フローリアンさんはここにいてくれよ。


「私も庭に行きたいのですけど……そうですか、私もここに居た方が良いんですね。かすみさん、お願いですからプレッシャーを掛けないでください。わかりました、とことんお付き合いさせていただきます」


 どうして投げやりに……と言うのは良いのだけど、協力に感謝いたします。




 3人でデザートを食べてから、宿自慢のお庭に出ることにしました。季節柄肌寒くなったので、綿入りの半纏を羽織ることにしました。そう言えば、湖面に月が映って綺麗に見えるね。

 でも、このお庭って結構狭いよね。これで、日本有数の庭園なの。そりゃあ綺麗だけど、お昼に見たところと大違いだよね。


「陽佳ちゃん、お月様が湖面に映って綺麗と言いましたね。このお庭は、宍道湖と言うのですけど、湖もお庭の景色として取り入れているんです。借景と言うのですけどね」


 へえぇ、後ろの湖もお庭の一部になっているんだね。そう思って見ると、とっても綺麗で雄大なお庭に思えてきた。そう言えば、夕日が沈んでいくのも綺麗だったと思う。人って、色々なことを考えてきたのね。なんか、本当に凄いって思えてきたわ。


「そう思えるのなら、連れてきた甲斐がありましたね。お父さんと私は、陽佳ちゃんに色々と綺麗なものを見て貰いたいと思っているの。まだ一人で見に行くのは難しいから、こうして色々なところに連れ出そうと思っているのよ。ところで陽佳ちゃん、迷惑じゃ無かった?」


 ううん、ちっとも。迷惑どころか、もの凄く嬉しく思えているんだ。以前と比較しちゃいけないのはわかってるけど、あまり遊びに連れて行って貰えなかったんだ。

 だからこの前の京都奈良……ごめん、奈良と京都ね。うん、順番は大切だと思うよ。奈良と京都に行ったのも、本当に色々なものを見ることができたと思ってる。


「上村さん……大谷村役場の人ですけどね。上村さんに陽佳ちゃんをスキーに連れて行って貰うのも考えているのよ」


 スキーって……雪山を滑る奴? うん、今まで経験したことなんて無いよ。それどころか、たくさんの雪も見たことがないんだ。と言うことは無かったわね、あっちの世界で雪は見たんだ。ただ、外に出られないから、お城の中で訓練していたんだけどね。

 あっ、なんか、少し辛くなってきた。寒気が……あれっ、ぽかぽかとしてきたわ。


「もう、大丈夫ですか?」


 ひょっとして、これはフィオレンティーナさんがしてくれたの? ちょっとした恩恵……フィオレンティーナさんって本当に女神様なのね。あれっ、私何かいけないことを言った?


「女性形態の神様と言う意味での女神なら間違っていないんですけどね。ただ、女神と呼称する場合、もっと低位の神のことを示しているんです。私の場合、上から3番目ですから女神と言う言い方は本来しないんですよ」


 ええっと、フィオレンティーナさんって上から3番目に偉い神様なの? それって、どれぐらい凄いのかわからないんだけど。


「まだ陽佳さんには早いと思います。そうですね、私の立場がわかるのは……お父様ぐらいでしょうか」


 お父さんが、ぽちぽち。お父さんだったらわかるの……なんで?


「SFで良いんですよね。お父様はSFオタクですからね。それぐらいの概念が理解出来ないと、私の立場はわからないと言うことです」


 それって褒めてる? 別に褒めては居ない、ただ事実を口にしただけって言うのね。それから回りが暖かくなってきたのも、フィオレーティーナさんがしてくれたこと?


「ちょっと冷え込んできましたからね」


 へえ、やっぱり女神様……神様って凄いのね。


「それはそうとして、フィオレンティーナさんに聞きたいことがあるんです」

「私にですか? それからケイコ様、私のことは呼び捨てで構いませんよ。勝手な言い分ですけど、ケイコ様の娘だと思っているんですから」

「私の娘、ですか。集落に来て、いきなり娘が増えてくれましたね。みんな綺麗だから、優美が嫉妬するんじゃ無いかしら」


 みんなって、私も入っているの。そっかぁ、私も仲間に入れてくれたんだ。うんうん、ちょっと自信が付いたかな。

 それでお母さん、フィオレンティーナさんに質問って何?


「フィオレンティーナとクロアさんでしたか、私と夫を守ってくれているんですよね?」


 えっ、守ってるって、どう言うこと? お父さんには敵が多い……目立った分だけ、狙われやすくなってるって言うの?


「お気づきでしたか?」


 ってことは、本当にお父さんたちが守られているんだ。つまりそれって、お父さんたちの敵が居るってこと? そうか、そう言う人たちがいるんだね。だったら私も、お父さんとお母さんを守らないと。

 まだ張り切る所じゃ無い。もう少し成長してからと言ってくれるの? まだまだ子供で居てって……でも、お父さんとお母さんの為だよね。


「ネッ友から、おかしいよねって言われているんです。あまりニュースに出ていませんが、危ない人たちが次々と自首していますよね。あの人たちって、夫を狙っていた人たちだと思うんです。私の勘違いでしょうか?」

「勘違いではありませんよ。母の立場であれば、暗殺されても困らない……ちょっと語弊のある言い方ですね。暗殺されたとしても、魂を手元に置くことが出来るんです。ただケイコ母さんもそうだと思いますけど、お父様にはもっと活躍して貰いたいとも思っているんです。だから悩みつつも、お守りしていると言うことです。私は、私はお父様が大好きですからね。変な人の手になんか掛かって欲しくないんです。それはそれとして、お父様にはまだ大切な役目が残っているんです。だから、今死なれると色々と問題があるんです」


 今の話でわかったの? どうして、二人して宴会場を見てくれるのかな。ひょっとしてお父さんがこっちに来るのかな。

 それは間違っていないけど、宴会場を見たのは別の理由なんだ。う~ん、私にはやっぱりわからないな。


「武見さんとかすみちゃんのことですね?」

「何をと言うのはお答えできませんが、ケイコ母さんが考えたとおりです」


 あの二人がくっつくってこと? 研究のパートナーと言う意味ならそう。でも、恋人と言う意味なら違うと言うんだ。やっぱり私にはよくわからないなぁ……あっ、お父さんみっけ。シア母さんとインテグラ母さんも一緒だ。オルティアさんも出てきたんだ。


「ワタシモ、オルティアカアサントヨンデホシイ」


 でも、お父さんとの関係は違うよね。だから、今から親密な関係を結ぶと言わないように。ここには、お母さんが居るんだからね。


「話は弾みましたか?」


 うん、私にはよくわからないことがあったけど。楽しくお話しできたと思うよ。それからクロアさんとフィオレンティーナさんなんだけど、お父さんとお母さんを……あれっ、私何を言おうとしたんだっけ? なにか、大切なことを教えて貰った気がしたんだけど。


「たぶん、大したことじゃ無いのでしょう」


 そうなのかなぁ、ところでお父さんたちは出てきて良かったの?


「議論が白熱してきましたからね。余計な雑音を入れないように出てきたんです」


 それで、あの4人なの? オルティアさんならわかるけど、フローリアンさんと言うのがわからないんだけど。


「サイボウガクハワタシノセンモンガイ。ソレニ、キヨヒコトイッショニイタカッタ」


 お父さんと一緒に居たいって……お母さんを前にそれを言ってくれるんだ。どうしたのシア母さん、ちょっと意味が違うと言われてもわからないんだけど。


「まだキヨヒコはお役御免にはならないと言うことだ」


 やっぱり、よくわからないな。


「もっと、自分を大切にしろと言う意味だ」


 やっぱり意味がわからないけど。お父さんには長生きして貰わないとと思ってるよ。勿論、お母さんにも長生きして貰いたいと思ってるんだから。そこで、どうして二人揃ってフィオレンティーナさんを見てくれるのかな?


「神様が迎えに来ると言うのは、普通は死ぬ間際のことを言うのですけどね」

「母が悩んでいましたとお答えしておきます。なので、私が余計なことをしておきました」


 余計なことって、なに? なに、その禁則事項と言うのは。お父さんとお母さんにわかって貰えればそれでいいと言うのね。

 ちょっと釈然としないところがあるけど、お父さんたちが良いんだったら我慢するわ。




 いやぁ、飲んだ飲んだ。もうね、冷凍マグロ恐れるに足らずって感じね。そう言えばエクシブさんは……そっか、一緒に酔い潰れてくれたんだ。蟹も肉も魚も絶品だった。そしてそれ以上にお酒が絶品。エクシブさんも、随分とこっちの世界に染まってきたのね。

 それは良いんだけど、何か御衣黄さんと武見さんの距離が近くなってない。ひょっとして、昨晩間違い……と言うのはおかしいか。一線を越えちゃったのかな?


 なんで、揃って生ゴミを見る目をしてくれるのかな?


 なにその、冷凍マグロも解凍すれば生ゴミになるって……冷凍マグロを解凍したら、普通は美味しいお刺身になるんだけどな。ほら、美味しそうな美女がここに現れたでしょ……ごめんなさい、自分でも無理があるとは思っていたわよ。

 でもね、私の目には二人の距離が近付いたように見えるのよ。近付いたのは否定しない、ただ共同研究の仲間として近付いた……色気の無い話をしてくれるのね。色気なんかより、もっと凄い話をしたって言うんだ。確か本山先生たちもいたよね?


「本山先生たちも興奮していたぞ」


 御衣黄さんを囲んで興奮していた……字面だけだと、もの凄く危なく聞こえるんだけど。それから言っておくけど、フローリアンさんを加えても同じだからね。むしろ、もっと危なく聞こえるんだからね。

 そんなおバカな話は忘れるとして、なにか凄いことがあったの? 凄いことがあったわけじゃ無い、ただ色々とすることが見つかったと言うのね。でも、立木さんは別のところで笑ってるよ。つまり、二人とも独り立ちできたと思って良いのかな?


「いや、あれを独り立ちと言っちゃあいけないだろう。結局、手取り足取り導いて貰った気がするんだからな」


 そう、手取り足取りなんだ。でも、そこから先は5人……フローリアンさんを巻き込んで6人で盛り上がったんでしょ。まあ、人数比的には4対2だけど、女性が強いからちょうど良いんだけどね。

 それから御衣黄さん、ここには一升瓶は無いからね。無いんだけど、なぜパイプ椅子が出てくるの? 私はね、プロレスラーじゃ無いんだからね。

 それは忘れるとして、体が浮いている気がするのは気のせい? 気のせいじゃ無いんだ、これってフローリアンさんの仕業なの? 違う、だったらラズライティシア様? それも違う……ええっと、どうして武見さんが偉そうにしているのかしら。これが、昨夜盛り上がった結果なの?


「まだ第一歩の手前……だがな。女神様の恩恵で、魔力だけを貰うことが出来るようになったんだ。そして魔力さえあれば、俺でも魔法が使えると言うことだ」


 ごめん、もう一度言ってくれるかな? 私の耳には、武見さんが魔法を使ったって聞こえてきたのよ。大丈夫、空耳じゃ無いって言うのね。ええっと、良いかな?


 それって、凄すぎると思うんだけどっ!


 だから昨夜は盛り上がった。魔力さえあれば、こちらの人間でも魔法を使うことが出来る。そして恩恵と魔法が、親戚と居うのもわかったと言うのね。


「実際には、恩恵が付与されたハンカチを持っているんだ。そのハンカチを持っていると、どこからか魔力を引っ張ってこられると言うことだ。その魔力を引っ張ってこられる方法がわかれば、次は恩恵無しで魔法を使えることになる……と思っている」


 ええっと、繰り返すけど凄すぎない。そうか、凄すぎるのは否定しないのね。


「繰り返すのだが、これは第一歩の手前でしか無いんだ。何しろ女神様のチョーカーを使えば、芸能人だって空を飛ぶことが出来るんだからな。ただ俺たちは、魔法と今の技術を組み合わせることを考えている。その第一歩が、医療技術だと思っているんだ。だから、米子の後は京都に直行することにした」


 つまり、新しい試みをしてみようと言うのね。ところでさぁ、そろそろIMOの研究所が稼働を始められるのを理解してる? そっか、理解しているけど、今はまだ京都の方が設備が整っていると言うのね。そこで考察を進めて、研究所の設備更新するつもり。

 その話、立木さんにはもうしてあるの? そう、朝一番に伝えたわけだ。それで、立木さんはなんて?


「好きに突っ走れと言ってくれた。スポンサーには、立木さんが話をしてくれるのだそうだ」


 スポンサー……後沢さんへの説明のことね。でも良いの、立木さんに任せっきりにして。


「それは自分の仕事だと言われたんだ。説明に手間を掛けるより、今は研究に時間を使えともな。技術の無い副所長なんて、説明役以上のことは出来ないと言われたんだがなぁ~」


 苦笑をしたね。まあ、苦笑を浮かべるしか無いと言うのはわかるわ。立木さんのことだから、色々とヒントをくれたんでしょ。そっかぁ、やっぱりヒントをくれたんだぁ。いつも不思議に思うんだけど、あの人って本当にITエンジニアだったの?


「それは、俺も同じことを思っている。ただなぁ、細胞学の素人と言うのは嘘じゃ無いんだ。医学的素養にしても、一般人よりは少しある程度と言うのも間違っていない。そこそこ広くて浅すぎる知識って言ってるんだが、いくら何でも広すぎると思うんだ。それに浅いって言うけど、なんか変なとこが尖っている気もしている」

「でも、お父さんのお陰で色々と理解が進んだのは本当なの。だから、そこそこ広くて浅すぎる知識と言うのは聞き流すことにしているわ。困ったときのお父さん……と言うのか、さっさと頭の中のことを吐き出して欲しいんだけどなぁ」

「だな、まだまだ何か隠している気がするんだ」


 そこまで立木さんを評価しますか。確かに、立木さんが来てから私たちも楽になった気がしますね。特に諸星さんなんですけど、肩から力が抜けた気がしますよ。

 でも二人とも、立木さんが65と言うのを忘れないように。女神様がついてるから、かなり長持ちはすると思うんだけど……思うんだけど、あまり無理をさせないように……なぜ、そこで私を指差してくれるの?


「冷凍マグロ……って言えばわかるか?」

「最近、小谷さんの尖ったところが見えなくなったんだけど?」


 尖ったところは……大人になったと思ってくれる。それから、冷凍マグロのことは言わないように。仕方が無いでしょ、お酒も料理も美味しかったんだから。

 それから、私に立木さんの役割を求めないように。あの人と私では、全く得意分野が違うのですからね。それ以上にあのバグってる人脈なんだけど、真似できる人なんて絶対に居ないから。人生経験を積んだオタクなんて、探すのが難しいのをわかってくれるかな。

 だから、立木さんを大切にするように。それから御衣黄さん、あなたの大切はすり減らす方向なんだからね。大切の方向を間違えないように。



宍道湖脇にある料亭旅館。とっても良いところですよ(宣伝)。

鯛茶漬けが美味しかったと言っておきます。

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