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人のいた証

残酷表現があります。

苦手な方は閲覧しないことをおすすめします。

ギシギシと悲鳴を上げる床。

カサカサという乾いた音。

「メシア、かくれんぼをしている時間はないんだよ」

トラストと名乗った骨はラギアを探しながら部屋の中を歩き回る。



「…。見間違えだったのか?メシアが待ち遠しくて、仕方なくて、メシアの幻影を見たのか…」

トラストはぶつぶつ呟きながら部屋の外へ出て行った。


ラギアは、ゆっくりと立ち上がった。

破壊された跡のあるドア。先ほどの「バキッ」という音は、このドアが壊された音だったようだ。

改めて部屋を見てみると、物置のようだった。

それを示すかのように積まれた木箱、所々に傷のある棚、埃まみれの時計。

奥には階段が見えた。

…いや、その前に何かが落ちている。

どうやら千切れた紙のようだ。

ラギアはそれを拾うと、またトラストが来るとは限らない、物陰で読もう、と思い、隠れていた場所で読み始めた。


『5月26日

ぼくに、いいなずけがいた。とてもかわいい子だった。

一緒にかくれんぼをした。トラストが、見つかりませんねぇ、って言ってるのがおかしくて笑ったら、見つかっちゃった。

2人で一緒にかくれてたからどっちがおにになるかきめられなかった。

いっぱい遊んでつかれたけど、たのしかった。

ぼくは、この子とけっこんしたいな、と思った。』


どうやら日記の切れ端らしい。

トラスト、あの骨のことを指しているのだろうか。

そうならこれは、ここに住んでいた人の日記のはず。

持ってて損はない。


ラギアはそれを持って、奥の階段――2階へと向かった。

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