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屋敷へ赴く

ホラー表現があります。

苦手な方は閲覧しないことをおすすめします。

鬱蒼とした森の中、ラギアは迷うことなく歩を進めていく。

ルファイア一族の屋敷を目指して。


太陽が高く昇る午後12時であるにもかかわらず、光の届かないこの場所。

不気味という言葉では説明のつかない何かに支配されているような感覚。

さらに、一人である事実。ラギアは少なからず恐怖を覚えた。

「こんなのじゃ、地図も役に立たないな…」

それはそうだろう。もう何年も人の手が加わってないのだから。


道のように見える所を辿りながら歩き続けると、門のようなものが見えてきた。

「…ここが、ルファイアの屋敷。


………私の、家族が住んでいた場所。」

門の石に刻まれている、ルファイアという名。

間違いない。ここが探していた屋敷だった。

人がいなくなってから長い時間が過ぎたと言うのに屋敷は美しいままだった。

両親に聞いた話と同じ。時の流れを感じさせない。

まるでこの場所だけ時間が止まっているような…そんな気さえする。

「っ、気味が悪い。もう、人がいなくなってから50年近くになっているはずなのに。なんでこんなにも、綺麗なの?」









「それはね、外側だけだよ。」









背後から聞こえてきた、少し幼さの残る少年の声。

身体が言うことを聞かない。振り向いてはいけない、そう伝えるかのように。

「ラギア、だよね。そうじゃなかったらびっくりだよ」

「…確かに私はラギアよ」

少年の方は見ずに答える。

「ふふーん…どうしてここにいるのか知りたいみたいだね。

いいよ、教えてあげる」

間をおいて、少年はこう言った。


「僕は、ファリオン。ルファイア一族の末裔さ。

一族の人間がここにいるのは可笑しな事かい?」

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