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五十五話 オーブとは

「助かった!」

「200G払うのを忘れるんじゃあないぞ!」

「わかってますって・・・。あ、それよりも!」


騎士隊長の方はどうなっているんだろう?

多分あの爪使いは流石に死んだと思うんだが・・・。


「いてっ!」

「小僧、腹を怪我しておるのう・・・」

「あ、そういえば腹二回も攻撃されたな・・・」


よし、なんだこれくしょん使うか。

怪しまれないように懐の中で亜空に手を突っ込んで・・・あった!


「てれれてっててーん。草生えるwwwな薬」

「わらわらわら・・・なんじゃそれは」


一日一本補充される回復薬だぜ!「聖の特効薬」ってアイテムと効果が同じらしい。

「よいしょっと」

口に含むと身体がポカポカしてきた。

芯からあったまる~って感じだぜ!


ジュワ・・・ジュワ・・・

「おっ、なんか傷が塞がり始めたぞ」


なんか目に見えて傷が治っていくのはある意味ホラーだな。

早すぎず遅すぎずのスピードだ、幸い傷は内臓に届いてすらいなかったので、3分で完治した。


「小僧・・・なかなかいいモノを持っておるのう」

「HAHAHAHA☆そうでしょうそうでしょ~ッ!!」

「400Gに釣り上げてもいいかの?」

「調子乗りましたサーセン」


じゃあ、そろそろ騎士隊長の所に戻るか。


「『エンチャント:フライ』ん、小僧にも使うか?追加で200Gじゃが」

その必要はない!

新型魔力ッ!


・・・。そうだ、切れてたんだった。

しょうがない、なんとかまけてもらって飛ぶか。


「エンチャし「まあお主浮いとるから使う必要ないかの」てください」


は?


被せられて、ちょっと足元を見てみる。

・・・浮いてるな。















そう、俺が地面から何故か浮いていたのは「空中生活」というスキルによるものだった。

なんと魔力消費なしで浮かんでいられる強スキルだ。

まあその分体力を消費しちゃうけどな。


スピードは障壁より遅いけど、それはスキルがLv.1だからしょうがないぜ。

でも勘では後々こっちの方が速くなりそうな気がする。



てな訳で崖下から上昇した後、騎士隊長さんを発見した。

身体が半透明で青白い。


騎士隊長さんが現れたのは俺の懐の何かが破壊された時だったよな。


えーっと、何をしまってたんだっけ?


・・・オーブだ。

なるほど!オーブの能力か!


「おーい界人くーん!」

あ、騎士隊長さんに呼ばれてる。

「今降りますねー!よっと。あいつはどうなりましたか?」

「ああ、君のトリプルスラッシュで死にかけていた所を僕が昏倒させたよ」


そうか、敵とはいえ人殺しをする覚悟はなかったから、ちょっとホッとしたぜ。

「多分奴が凶暴化していたから死ななかったようだね」

「へ~」


「おっとっと」

あれ、騎士隊長さんがたたらを踏んだ。

「うーん、どうやら魔力がもうないようだ」

「え?」

「多分界人くんもわかったと思うけど、僕は君のオーブによって生み出された分身体」


なるほど、それを構成する魔力がなくなると消えてしまうのか。


「とりあえずこの後本体に会いに来てちょうだい」

「わかりましたー」

「じゃあ後で」


そう言い残すと、騎士隊長さんは空気中に溶けて消えてしまった。


オーブの能力は、魔力を込めた人を分身体として呼び出す力っぽいぜ。

その分身体は魔力を込めた分だけ身体を維持していられる・・・って感じだ。


ピコッ!


お?手になんかの破片が集まって・・・。

くっついてオーブになった。


どうやらこの破片、さっき騎士隊長さんが空気中に溶けたときに蒸散した魔力の塊のようだぜ。


変化と言えば、宝石部分が真っ黒に変色している。

だがその中心にホンのちょっとだけ光があった。


・・・よく見たら、光はすごくすこ~しずつだが大きくなってっている。

この光が最大になったら再召喚できるってことだと思う。多分。


まあいいや、うだうだ言っててもしょうがないな、とりあえずじいさんに200G渡しに行くか。










じいさんは冒険者達と護衛達の所に居た。

なにやら話し合っている。


「そういう訳じゃ、お主らは――」「いや助かったけど、やっぱり――」


(なあ、じいさん達何を揉めてんだ?)

(おっ、お前はあの少年か。・・・じいさんが『エレメントショット』を防いだから働いた分の金よこせって言ってるんだよ)

(えー?命の恩人なんだし上げればいいだろ)

(・・・要求額が大きすぎるんだよ)

(大体どんくらい?)

(合計100000Gだぜ。頭オカシイよな)


えーと、1Gで100円だから・・・。


10000000円ッ!?

わかりやすく言うとセンマンエンッ!


(はああああ!?!?そんなの無理に決まってんだろォ!?)

(ああ、無理だ。俺の護衛団はそれなりに金はあるが、貧乏な冒険者達にはどうしようもねえな)

(えーと、お前らの総数何人くらいいんの?)

(聞いて驚け、約50人だ)

(一人辺り・・・二千G・・・)

(計算早いな、そのとおりだ。俺の団は20人と小規模だが、それで四万Gとなると、暫く飯が不味くなるどころの騒ぎじゃあなくなる)


うひゃー、400万円の出費はかなり大打撃なんだな。


(そんな訳で皆ふざけるなと抗議してるんだぜ)

(なるほどな・・・)


もはや目が血走ってじいさんを殺そうとか考えてそうな奴までいる。

俺からも頼んでみるか。


「じいさん、流石にボリすぎじゃあないか?」

「ほっほっほっほっ」


笑うだけ笑って返事してくれない。

なんだコイツ、すげぇウザったいぞ・・・。


と、そこでキッとじいさんが俺らの背後を睨みつけた。


「これこれ、逃げちゃあいかんぞ『バキューム』」


「ぅぅゎぁぁあああああああ゛あ゛あ゛ あ゛!!!!!」

「うわっなんか来た!?」

後ろからボロい人が『バキューム』という技でこっち側に吹っ飛んできた。


「くそ、そこまでしてお金が欲しいのか!」

誰かが自棄糞で叫ぶ。



「ほっほっほ、嘘じゃわい」


「は?」

え?



「ちょっとした嘘じゃ、安心するのじゃ」





「「「ふざけんんなああああああああ!!!!」」」








その後じいさんをいつかタコ殴りにしよう同盟が出来て

結局ちょっとした茶目っ気だったらしい。誰得だよ。

中には本気で魔法やアーツの準備をしていた奴も居たそうで、まあネタばらしが少し遅れていたらマジで色々やばかったんだと思うぜ。


だがまあ、その後はちょっと俺も報酬を貰って、いい感じに終わることになった。


ちなみに俺は矢の攻撃を二回くらい防いだから、ちょっと多めに貰えた。


「あれ?変な爪使い倒したんだけどその分はないの?」

「爪使い?なんだそりゃ」


あ、どうやら最後まで知らなかったようだ。

説明しようとして、何故かじいさんに止められた。


なんで?

小説データが消えましたッ!

・・・といった具合に投稿が遅らされました。


おかしい、三連休のうちに二話投稿するハズだったのに・・・。

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