五十四話 vs爪使い
長らく更新が遅れました、無事テストが終わったので再開していきます。
またせた分4000字半書いたので許されたいの巻。
「「「「『エレメントショット』」」」」
くそ、塊魔力の壁を壊されてしまった上に、もう一度撃って来やがった。
「新型魔力展開!!」
急いで壁を張り直す。
パリン!
やはり割られてしまうが、壊れた壁の残骸を全て点火。
ドゴン!!
爆発でエレメントショットは掻き消えた。
残り魔力は四割・・・このままだとマズイな・・・。
「第八策!総員・・・構え!」
ん!?さっきは第五策だったが、パターンを変えて来たのか!?
「『拡散20界』ッ!『ツラヌキの加護』!!!掃射ッ!」
奥で敵のトップの声が聞こえたと思ったら、敵の足元が全部青の光りに包まれた。
どうやら敵のトップを中心にバフのフィールドが展開されているっぽいぜ。
そして、そのまま射ってくる敵。
「新型魔・・・早いッ!?」
青い弾はエレメントショットより細く鋭く、そして素早い。
多分壁は突破されるだろうし、そのままスピードを落とさずに飛んでくる。
壊された直後の爆破もギリギリ間に合わなそうだぜ。
いや、考えてもしょうがない、とりあえず障壁張って後で考え
「『オールマインド』『フライ・アウェイ』じゃあッ!!」
おっ!?
おお!?あれはさっき崖から落ちた男を助けた老人じゃないか!!
その老人が杖を振った瞬間、飛んで来た矢が全て上空へ軌道修正され、吹っ飛んだ。
「ふん、この景色とそれを観光する者に迷惑をかける事はワシが許さんッ!!」
そう叫んで、老人がさらに杖を振る。
「『フロートフィールド』『魔力の・・・』!」
「なっ!?」「これは!?」「身体が浮いて・・・?」
杖が指した先にいた大量の軍隊の足元が今度は白くなった。
そして浮き上がる敵達。これには結構困惑しているっぽい。
それはした張本人は別の技の準備に取り掛かっているようだぜ。
「ヌッ!?盾兵前方!第六策!!!」
慌てたように叫ぶ敵のトップの声。
どうやらそいつは軍団の奥にいるようで、ここからは見えない。
「盾兵!!第六・・・チッ、アンシルだッ!!!」
あんしる?と疑問に思った時、老人が声を張り上げた。
「『・・・より風を求めん』『竜の嵐』いいいぃ!!」
そして、老人が杖を大きく振り抜いた・・・。
「「「『アンチシールド』!」」」
そして、敵軍団が大嵐に呑み込まれたッ!!
「いや、違う!?」
どうやら直前に発動したアーツで防御をしているようだ。
ガガガガガガ、と鉄を削るような音がする。
「なるほど、防御技か・・・!」
しかし、虚しくもその盾は嵐によって破壊されてしまった。
「「「ぎゃああああ」」」「なにがおこってやがるう!」「「ひえええ!!!」」
そして、嵐の後には何も残らなかった・・・。
ハイ嘘です。
実際は敵の三割がダウンした感じに見えるぜ。
残りは大丈夫そうだな。
あと嵐みたいな技だったから物理的なダメージ自体はそこまで大きくはないようだ。
だが、指揮系統がめちゃくちゃになったっぽい。
そして、我に帰ったらしい冒険者や護衛達の誰かが叫んだ。
「おし!!ジジイの作ったチャンスに続けぇ!!!」
「う、おおお!」
「「うおおおおおおおお!!!!!」」
「「「「「「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」」」」
砂煙を上げて敵に突進していく味方達。
士気は最高!一気にカタをつけてやるぜ!!!
「おい貴様」
へ?
うおっ!?
ぐへえええええ!!??
なんだ、突進していこうとしたらいきなり横腹から殴り飛ばされたぞ・・・!?
ゴロゴロと転がって、近くの茂みに入ってしまった。
「いてて・・・くそ、なんだってんだ!?」
腹を見ると軽く血が出てきていた。
「うお、めっちゃいた・・・くもねぇえな、アドレナリンって奴か?」
殴り飛ばされた方向を見ると、黒い布で全身を隠した男がこちらに走ってきていた。
急いで立ち上がり、剣を構える。ああ、魔力もちゃんと付与しておいて、っと。
「助けは・・・期待できそうにないな」
チラリと冒険者たちを見るが、敵軍団の方と戦っていて誰もこっちに気がついていないようだ。
そしてさっきの「おい貴様」という声、どうやら敵のトップのようだ。
なんで俺を殴りつけてきたんだ・・・!?
「死ね」
「なっ!?」唐突に背後から声がして、反射で姿勢を低くする。振り返ると、俺の頭があった所には鉄の爪が生えていた。
どうやらコイツは篭手に爪を生やした武器で戦うらしい。
とりあえず振り向いた勢いで回し蹴りを食らわせる。
ガッ!
くそ、爪で防がれた、靴がちょっと切れちゃったじゃあねえか。
急いで距離を離す。
そして思ったことを口にした。
「危険な武器を使いやがって、お前いつからそこにいた?」
「・・・意識を離すからそうなる」
おう、まさか返事が貰えるとは思わなかったぜ。
そう、コイツはさっき俺の後ろにいつの間にかワープしていたのだ。
意識を離す・・・ちょっと味方の事を考えた隙のこうなったってことはずっとコイツを見ていなきゃいけないっぽいようだぜ?
いや、あんまし鵜呑みにするのもよくねぇか。
「不意打ちの必要もないだろう」
「うおおお!!!」
今度は普通に突進してきた敵に対し剣を振り下ろす。
スカッ!
立ち止まって避けられた。そして急に加速し、斬りかかってきた。
無理な体勢だからガードできそうにない・・・そういう時は!
「『飛翔円周斬』!!!」
「ムッ!!!」
一気に敵を切り上げてやるぜぇ!!!
「『十字防御』」
敵は爪をバッテンに構えて防御。
うっ、くっそ硬え・・・が、目的はそこじゃあない!
「ぬおッ!」
「打ち上げ効果が付いてるんだぜ!!!」
受け止めたガードごと叩き上げてしまえば問題はないぜ!
「く、今日はいやに浮いてばかりだ『スクリュークロー』ッ!」
そのまま上空で追撃をしようと思ったら、向こうが空中で横に縦回転をしながら爪をぶん回して来やがった。
「『ダブルスラッシュ』」
上昇と切り上げの相乗威力!さらに切り下ろしじゃあ!
ガン
「いってぇ!?」
くっそ、手が痺れる・・・。
ダブルスラッシュとかいうアーツの癖にノックバックが強すぎて中断されちまったぜ。
だが、向こうも顔をしかめている辺り、こっちだけがダメージを受けたって訳じゃあなさそうだぜ。
くそ、一旦着地するか。
とりあえず今ので距離がちょっとだけ離れたから、形勢を立て直そう。
とと、意識はあいつに向けなきゃな。また不意打ちされたらかなわねぇ。
「『クローショット』!」
「なっ!?」
いきなり爪を射って来やがった!?
あ、いや別に爪がロケットパンチみたいに来た訳じゃなくてだな・・・。
なんか先端から魔力かなんかでできた爪モドキを飛ばしてきた感じだ。
回避ィ!!
横にステップして避ける。
「ふん」
「なっ!?」
しまった!?気がついたら奴が懐に・・・!?
「なんでだ、意識は殆ど離してな・・・」
「フン、正しくは目だ。敵の虚言を信じるとは・・・」
は、腹に新型魔力を仕込んで・・・!
「死ね!『貫通撃』」
パリーン!!!
わ、割れた!!!
うぐッ!?
「死んでない・・・今度は腹ではなく心臓を抉ってやろう。『ツラヌキの加護』」
くそ・・・序盤に腹パンされてたのに、また攻撃されたぜ・・・。
だが、心臓はヤバイぞ・・・!
よし、ここはアレを使って防御だ・・・!
「カァッ!!『貫通撃』」
「うおおおお!!!!!!」
鯖威張るナイフでガードだああああッ!!!
サバやめろ!「SINI☆TAKU☆NAI」みたいな顔するな!イラッとするから!
さっき咄嗟に亜空から取り出したおいたが、果たしてガードは出来るのか・・・?
いや、やってやるぜ!
ガン!!!
「よし!守った!!」
「そうかな?」
グチュッ!
「なっ!?」
グチュグチュ!!!
敵の爪によって俺の鯖威張るナイフに大穴開けられそうになっている。
このままだと貫通する・・・!!
「フンッ!!!」
「うわああああ!!!」
くっそ!ヤバイ!!
や、奴の爪が俺の心臓に直進し・・・!!
ガキン!!!!
うお、何かにぶつかったぞ!?
そういえば何か胸ポケットにしまっていた気がする・・・!
「その程度で・・・」
パリン!!
「止められると思うな!!『貫通撃』」
くそ、また突いて来やがる!!!もうダメだ、オシマイだ・・・!!
・・・。
恐怖で目を瞑ってしまったが、痛みは一向にやってこない。
・・・?
チラリと目を開けてみると、敵は・・・。
っ!誰かと戦っているぞ!
あれは・・・!
「騎士隊長さん!?」
「はああああああ!!!!」
身体が半透明で青白いが、あれは紛れもなく騎士隊長だ。
なんでここにいるんだ・・・!?
「くそ、『スクリュークロ―』!!」
敵が飛び上がり、回転しながら斬りかかる。
「はッ!!」
それを騎士隊長差さんは剣で弾き返す。
「せりゃあああッ!!」
そのまま神速の連続突きをお見舞いしている。
「まだだ、『インファイト』おおおおお!!!」
敵がアーツを使い必至に剣を弾き、躱すが、騎士隊長さんの超速の突き連打にどんどん劣勢に。
「トドメだ!!!」
「終わる訳にはああああああああああああ!!!いかねえええええ!!!」
騎士隊長が敵の身体を蜂の巣のように見えるほど穴を開けまくる。
叫びながら、敵は血を流す。
「う、まさか・・・こんな所で・・・終わるとは」
「いや殺しはしないさ。話を聞きたいからね」
そして、騎士隊長が剣を敵に突きつけると、敵は両手を上げてこう言った。
「わかった、教えてやるよ・・・。・・・嘘だぜ!凶暴化アアアアアア!!!!」
そして大きく口を噛んだ。口の中に何か仕込んでいたのか!?
「ふん」
敵の体が赤くなり、巨大化した瞬間・・・。
騎士隊長が腕を切り飛ばした。
「うぎょああああああああああええええええ!!」
さ、さっきに奴とは思えないくらい正気を失っている・・・!凶暴化の効果か!?
「じねええええええ゛!!!!」
「おい待て!」
「あっこっちくんな!」
何故か騎士隊長を無視してこちらの方に走ってきた。
勝てないと踏んだのか・・・。ある程度の知能は残っているっぽいぜ。
だが、それでも冷静さは欠いているはずだ!
「おらっ!!!」
剣を振り下ろす!!しかし、敵はそれを壊れかけの爪でガード。
好機とみたのか、肩で突進をしてきたぜええ!!!
アーツのレベルが上がった予感ッ!
「『トリプルスラッシュ』ゥゥッ!!!!」
アーツの利点は無理な体勢でもノータイムで使えることだッ!!!
一気に三回だッ!!切り上げて振り下ろしてまた振り下ろすッ!!!
ズシャ!ズシャ!!ズシャア!!!!!
「ま゛ダおワ゛わん゛ン゛ん゛!」
なああにいいい!!!???
身体を斬られながら突進してきたッ!?
「うげぇ!」
そのまま一気にふっとばされる。
うおお、身体に力が入らない、受け身取れるかな・・・。
「ぞのマま゛おぢデじね゛ぇ゛!!!」
え?思わず吹っ飛びながらも下を見る。
やべっ、崖だ!
そういえば、ここ崖あったぜ!気がついたら追い詰められていたのか!?
「し、新型魔力を・・・!足場を作るんだ!!」
スッスッ!!
「あ、焦って失敗したぞ、落ち着け俺ェ!!」
障壁!障壁!!!
「ああ、ダメだ、蒸散したッ!!くそきちんと固めて・・・!ってうわあ!?」
め、目の前に地面があああ!!!!ここまで落下してきたら、このまま足場張っても意味ないじゃねえかああああああ!!!!!!
「死にたくねぇ!!!落ちたくねえエエエエ!!!!!!」
・・・!!!!!!!
え?生きてる?
ふわ~って感じがある・・・。
「ホレ小僧、後で200G払うんじゃぞ・・・!!!!」
た、助かったあああああ!!!!
久々の戦闘回でした。
やっぱり戦闘回って書くの楽なんですよね。
これから全部戦闘回にしようかな・・・(手抜き




