四十四話 貧民街の仲間達
パリーンwwwwwwwwwww
チートバインドがファルシュに着弾した瞬間、ガラスの割れるような音がした。
チートバインドの効果音だ。
「く・・・そ・・・『天命の山火事』が・・・」
呟きながら、奴は落ちていった。
飛翔円周斬は打ち上げ攻撃で、今俺は上空5メートルから落下しようとしている。
レベルがあがってるし、普通に落ちても大丈夫かな。
グキッ!
あ。
なんやかんやでファルシュを倒して、奴は今気絶しているぜ。
一応監視してはいるが、多分暫くはこのままだろう。
寿命を生け贄に強化した代償なのか、体のあちこちが黒ずんでいて、髪が白髪へと変色してしまっている。
一応落ちてたヒモで縛っておいたけど、縛り方なんて知らないのでユルユルだ。
「えぐっちゃん遅ぇな」
決着から体感で五分くらい経っただろうか、負けているという事はないだろう、と思ってはいるが、正直ちょっと不安だぜ。
確認しに行きたい気持ちは山々だが、ファルシュ戦で魔力はカラカラだし、体力の回復を終えていないから、今行ってもすぐバテて足手纏いが関の山だろう。
ここは信じて待つしかないようだ・・・。
「おーい界人ー!!!」
ん?えぐっちゃんか?ボーッとしてたら終わったようだ。
えぐっちゃんの状態は、ダメージを受けてはいるが、鎧が防いでくれたのか大した傷ではなさそうだ。
「えぐっちゃん、終わったのか?」
「いや、まだ終わってない。グランツさんの中からあの悪い奴を取り出すことには成功したんだけど、どっかに逃げられた。多分こいつの肉体を乗っ取りにまた戻ってくるはず」
といいつつ辺りの警戒を始めた。
あの黒い蜘蛛はスピードが速いから、油断したらファルシュがまた蘇るかもしれないって事か。
正直三度目とかボスキャラじゃあないんだから勘弁してほしいぜ。
「界人、なんとな~く気配を察知したよ」
「おk、近くにいるんだな?」
しかし、どう探しもどこにもいない。
と、その時、ボコッという音が後ろからした。丁度ファルシュが倒れている辺りだ。
「界人!!床を開けて来たんだ!!!」
「な、なるほど!って事は」
『ククク・・・また蘇ったぞ!!』
ファルシュの額には黒い結晶が浮き出ている。
「ダメだったか・・・」
「でもえぐっちゃん、確かコイツの肉体って・・・」
『ぬぅ、もうボロボロになっているではないか・・・。使えない』
「界人、ここまでボコボコにするとか酷い、髪が白くなってるし・・・」
「いや違うから!俺そこまでしてないから!!なんか障壁で自爆してただけだから!
そのあとは向こうから特攻バフしてきただけだから!」
『フン、仕方ない、もはや生き残る事を考えるしかないか・・・『魂の人形』
奴が魔法を使うと、ファルシュの肉体が立ち上がった。もう死にかけだったはずだが・・・?
「今のは魔力で無理矢理動かしてるだけだよ、あんまり長くは動けないだろうね」
「あ、そうなんだ」
『なんという事か・・・。『幻朧』まで封じられているぞ・・・。
クソ、消費は激しいが・・・ッ走るしかないな!!』
「あ!待てコラ!!」
「界人掴まって、『飛翔』!!」
えぐっちゃんの手に掴まると、体が浮き始めて、ファルシュを追い始めた。
建物内を疾走するファルシュを追う事数分。急に奴が歓喜の声を上げた。
『フフフ・・・!やったぞ、これで安心だ・・・!!』
「界人!あれは!」
「!!」
奴が走っていく先にはスラムの住人が20数名といた。
えぐっちゃんのパワーなら蹴散らすことが出来なくもないだろうが、その間に逃げられるかもしれない。
『おい!お前ら!!私・・・俺を助けろ!!』
「しょうがない・・・界人ここは一気に突っ切る」
ところが。
「「ガルムを殺したのはテメーだなァ!!!」」
「「二度と騙されるか!!」」
なんとスラムの住人達が、一斉に武器をファルシュに向けたのだ。
『な、なに!?お前ら、誰に楯突いて・・・』
「ごちゃごちゃうるさいのよ、ぶっ飛ばすわよ」
「そうだぜ!!調子のってんじゃねー!」
「あ!あれは!」
「シルフに下っ端Bじゃあねえか!!!」
「界人!私達を置いて戦うなんて酷いじゃないの」
「スラムの仲間たちが騙されてたのはもう大丈夫だぜ!俺らが教えたからよ!!」
『チッ!魔力が勿体無いというのに!!『カオスフレア』!』
「おい!シルフ!B!アブねぇぞ!?」
慌てて叫ぶが、二人は逆に前に出る。
二人どころか、その仲間達全員を覆い尽くすサイズの炎だ。しかもなんか黒い。怖い。
やばいぞアレ、どうするんだよ・・・?
と心配したら、彼らの後ろから眩い光が。あ、あれは?
「『ホーリーブラストX』」「『ライトニングブラストV』」
「な、なんだ!?光の発信源は2つで、近づきながら徐々に光量が増していって」
「界人!あれはもしかして、ケインさんとグランツさんじゃ!?」
黒い炎をものともしないであろう強大で太いビーム光線が、廊下を埋めて撃ちだされる。
ファルシュに向かって飛んでいっているのはいいが・・・。
「えぐっちゃん、このままだと俺らも巻き込まれるような」
「大丈夫・・・じゃない?」
俺に聞いてどうする。
質問に質問で返すなと学校で教わらなかったのか?
そして、ビームは炎を上書きして、そのままファルシュを飲み込もうとする・・・。
『クソがああああああああああああ!!!!!『カオスシールドX』!!』
しかし、奴が大きく手を広げると、黒いバリアが展開され、奴の身を守った。
ちなみにそれでビームが俺らに当たらない。
そして、ビームが撃ち終える頃になると、砂埃で奴の姿が見えなくなっていたが。
「・・・生きてんのか?」
煙が晴れると、そこには無傷のファルシュが。額の結晶が心なしか小さくなっているように見える。
『カスのような力しか持たぬニンゲン共が・・・。だが、この程度問題ない・・・』
「黙ってやがれ!!!『玉砕拳』」
『ヌッ!!』
煙から突如現れたBのパンチに、ファルシュは驚きつつも手の甲できっちりガードを行った。
『舐めるなァ!!』
「うぐうッ!!」
そのまま殴り飛ばされるB。ファルシュのパワーが高すぎるような・・・。
「界人、あいつって今魔力で動いてるから、肉体をフルパワーでかつ魔力の補助付きで戦える状態なんだよ」
そういえば聞いた事がある。人間は無意識に力をセーブしていて、実際の50パーセントしか発揮できていないって。
そしたら、(ファルシュのパワー ×2)+魔力 って事になるから・・・。
うーん、まともに戦ったら勝てないな。
すると、下っ端Bが叫んだ。
「俺がただやられるためだけに殴りかかったとでも思ったのか!!」
『なんのつもりだ?』
「こういうつもりよっ!!!」
うお、下っ端Bにトドメを刺しに行こうとしたファルシュの背後に、シルフが。
「『fァィャ・・・」
だが奴の本体は結晶だ。
力いっぱい叫んだ。
「額の黒いのを狙え!!!」
「!!『貫通撃』!!」
使おうとしていたファイヤーボールを解除し、ナイフで刺突攻撃を繰り出したシルフの一撃だが。
『遅い!!』
なんとファルシュがナイフごと握り潰した。
「これは囮よ!!『ホーミングスロー』!!!」
「俺もだぜ!!『曲射』!!」
『えーい、さっきから!!面倒くさいッ!!!』
と、シルフが、咄嗟に石を額に投げつけた。ん?下っ端Bが射った矢の先端にも、似た感じの石が・・・。
「界人、ありゃあ魔撃石だ」
「マジで!?」
『こんな石ころでダメージが通るかァ!!』
「「起爆!!」」
カッ!!という光と共に、魔撃石が爆発を起こした。
今更ですけどやっぱり第位1~3話の文章がかな~り適当だったのでやっぱり直した方が良いんでしょうかね。
結構迷っているのですがどうしたらいいでしょうか?
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