三十五
説明回です。すっごい説明回です。
ほとんどが意味の分からない説明です。
オレは無意識のうちに人を真似てしまう『クセ』がある。
オレが生まれ持った『クセ』。母親の胎内にいたころから持っていた『クセ』。
死んでいった人々を真似てしまう『クセ』。
この『クセ』は面倒なことに、他人の技や仕草だけでなく、超能力までも真似てしまう様なのだ。
オレはどうやら、父親の『何もできない』という超能力を真似てしまったようで、生後半月で『生きることもできない』状態になってしまった。
ちなみに、この『クセ』にはいくつか条件と言うか、縛りのようなものがあるらしい。早苗さんや千夜と一緒に考えてみたところ、いくつか重要なことに気付けた。
まず、『その能力の持ち主と、能力を見ていなければならない』。理解はしなくていいようだ。
次に、『死後三日後に真似る。生死は知らなくてもよい』。一体どれだけふざけたクセなのだろうか。
そして、『真似た超能力は常に一つだけ稼働している』。稼働ってなんだよ、オレどこまでロボになっちゃったわけ?
最後に、『真似た能力はある条件下の中で使うことが出来ない場合がある』。例を挙げるなら、『何でもできる』体質の千夜が近くにいる時に『何もできない』能力が打ち消される、という事だろう。後は知らない。
体質は真似られない、わけではないけど、検証はしていない。する気もないが、おそらく何処かで真似ている可能性もあるかもしれない。もしかすると、四方山の体質も真似ているかもしれない。が、うっかりすると脳味噌が沸騰してしまうかもしれない。変なところで人間味のある体だ。
オレは一度ならず、二度もこの世に生まれたと教えられた。一度目は母親の体内から。二度目は、特殊な溶液の中から。体を三週間でここまで改造してくれたようだ。鉄片を体の各所に刺し込むことで身体機能を変化させることができるそうだ。これのおかげで、千夜が近くに居なくても『生きることが出来る』。原理は聞いてみたけどさっぱりわからないので忘れた。
『進化とは退化と言っても差し支えはない』とか意味わからなかった。
改造目的は、『人』を『人』にすること。今思い返してみると、苦笑しかできない。
狂っているとしか言いようがない。だが、オレはその狂った医者に救われた、狂った人間なのだ。当然オレも狂った存在なのだろう。
ともあれ、オレは狂った医者に命を拾ってもらった代償として、狂った存在にさせられた、ということだ。
木箱の上に寝転がりながらオレは物思いに耽っていた。
川辺川との戦いからおよそ三年。三途の河に両脚突っ込んでしまうまで不知火に鍛えられた結果、今まで以上に体を自由に動かせるようになった。
体術については本を読んで覚えろと言われ、形見として分厚い本を渡されたが、難しい文字が沢山あって読むのを諦めた。挿絵だけなんとなく理解はできるから問題ないだろう。
川辺川の刀、『慈愛刀・仙流』だが、これも形見として受け取った。彼女が言うには、もっと別の形でオレと川辺川が出会っていたら良い友人になれたそうだ。
もし、どこかで間違えていたのなら。
どこかでこの世界が間違っていたのなら、こんな現在はなかったのかもしれない。オレと川辺川が殺し合いをする過去なんてなかったのかもしれない。真っ黒に塗りつぶされたような、不安しかない未来はないのかもしれない。
そう考えると、やはり日本を救わなければと思ってしまう。
どうしたら日本を救えるかわからないけれど、オレなりに頑張ってみた結果、壁にぶち当たった。物理的に。
そういえば中国と近畿の境目に馬鹿でかい壁があったのを忘れていた。
というわけで、オレは今壁をどうやって超えるか考えている。泳げないので海は渡らない方向だ。
チリン、と。
鈴の音が聞こえた。
中国と近畿の地方境。そこにそびえ立つ壁に一番近いスラム街の一つにオレはいる。
「やれやれ……」
もう、人を斬るのに抵抗が無くなってしまった。
夜のスラム街は今日も静かだった。
弐騎継のクセは体質ですが、作者はそれについてよく理解できていません。
なので、説明しようとしてもよくわからなくなってしまい……。
本当に申し訳ありません。
それにしても、日本語って難しいですね!(逃げた




