二十三
気晴らしにあらすじを読んでみたら、『崩壊』の二文字から『ゲシュタルト崩壊』を真っ先に連想してしまいました……。
え? 意味なんて知りませんよ。
「それにしても変な体のつくりをしてますね! 金属片を刺しただけで体調が良くなるなんて、人間ですかっ?!」
「オレは人間だし、さっきのはれっきとしたオレの部品だ」
「それ人間って言いません」
それにしても死ぬかと思った。いや、今思い出すとうっかり走馬灯が……。ん、そういえば二度目に『生まれた』時の記憶が蘇っていた気がする。なんか、全体的にふわふわしてたなー。あれが病室かー。いや、目覚めた時も病室だったけど、人が沢山いたからそこまで病室とは思えなかった。自分の部屋だと思ってた。
千夜、髪短かったな。なんか肌とかもろ見せてる服だったし。
「おやっ、もうこんな時間ですか!」
「この部屋に時計なんて存在しない」
オレの体内時計は夜明けから大体二時間前後と告げている。朝食の時間だ。
「わかってないですねっ!」
「なにがだよ」
その呆れたような言い種はやめて欲しい。あと態度も。お前上下関係とか無視するくせになんで敬語なの? イラっとくるんだけど。
「まあいいです、私はもう行かないといけないのでっ!」
「そうか、引き留めて悪かった」
「いえいえお気になさらずに!」
そう言うと、信長は懐から何かを包んだ布を取り出す。包まれていたのは下駄、なる履き物だった。運動靴と下駄を履きかえると、信長は真っ直ぐオレの部屋の窓へ向かう。
「――っておい、何してる」
「窓から飛び降りようとしていますっ!」
「そうか、じゃあその前にお前は何をする?」
「ええ、布団を土足で踏みますね!」
「窓の外に投げ飛ばしてやろうか?」
笑顔で言ったが、笑顔が引き攣っているのがよくわかる。
「お兄ちゃん、笑顔がとても気持ち悪いです」
「いいからさっさと出ていけ!」
無理矢理ベッドを脇にずらし、窓を指差しながら叫ぶ。
「えー、強制されると行く気がおきないですー!」
そう喚きながら信長はオレのベッドにうつ伏せに倒れる。
「……あ、お兄ちゃんの匂い……」
「聞こえてるぞ」
「いやん」
こいつ……、投げるか? 体中に武器を仕込んでるらしいから重いかもしれないが……。今オレなら、きっと――。
「お兄ちゃんって、顔は悪くない方ですよね! 垂れ目と三白眼の組み合わせが無ければ!」
「遺言はそれだけか!」
遺言って言うか捨て台詞じゃねえか! 墜ちろ!
「垂れ目のくせに生意気であーっ! すいませんでしたっ! きゃー!?」
信長は窓から逃げたのだった。
後垂れ目は信長も一緒だ。アホ。
今日の23時に新連載始まります。始まると思います。
息抜きですねー。日常系で、ブギウギとは全く関係ないと思います。




