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C7.appx3 こんにちは、拾われた者です。その3

― 拾われた者改め、転生者視点 ― 静かにマジ泣きした後


 グズッ、グズッ・・・


俺がぐずってる間も“死の象徴”はじっと待っていてくれた。

名前・・・なんだっけ?

今にも命を取られてしまう!って恐怖しかなかったが、何とも落ち着いた良い人(?)じゃないか。

そうだ、敬意を込めて呼んで見よう。


「あの、先生って呼んでもいいですか?」


「はい?・・・何故また先生なのでしょう?」


「ああ、いや!お嫌なら止めておきます!」


「いえいえ、構いません。

 そうですか・・・生前は人との交流を余り持たなかった私が・・・先生・・・。」


クスクス笑う先生は、ミイラみたいな見た目で表情は良く分からなかったが、とても嬉しそうに見えた。


「えっと、では先生、早速質問があります!」


「ええ、どうぞ。」


「俺はほっとくと死ぬ!ってどういうことでしょう?」


「そうですね・・・順を追って説明しましょうか。

 今の貴方には見ることも感じることも出来ないでしょうが、この世界の大気にはマナと呼ばれる特殊な力で満ち溢れているのです。

 しかしそれは大きすぎる力でして、マナを糧とする我々魔族は別として、全ての生命を変容させてしまう程なのです。」


「それで俺は俺で無くなってしまう、と?

 そんなんじゃ生物は存在出来なくなるんじゃ・・・?」


「確かにそうなのですが、とてもとても旧い時代にこのことを憂いた者が居たのです。

 その者は、生きとし生ける全ての生命に加護を与えました。

 マナの変容の力から身を守る加護を。」


「ということは、加護無しって呼ばれてる俺には加護が・・・無い?」


「察しがよろしいですな、左様、転生者には加護がないのです。

 ですが、永遠に、と言うわけではなく、徐々に加護をその身に宿す事が出来るようです。」


「どれ位でですか!?」


「さぁ・・・それは何とも。

 大魔法協会の秘匿事項ですので。

 いずれ送り届ける、と言うのは貴方の安全を考えて、のことでもあるのです。」


はぁ~~~~~~。

自分でも分かり易いと思える程の、安堵の溜息をついた。


「先生!次に大事な質問があります!」


「はい、どうぞ。」


「折角なので前世の記憶を活用してこの世界で上手くやって行きたいです!」


「例えば?」


「この世界に無いだろうマヨネーズという調味料で料理革命!とか!」


「えっと・・・マヨネーズはありますよ?」


なん・・・だと・・・!?

なんであるの!?


「この世界には何百人と言う転生者が居たと伝えましたでしょう?

 マヨネーズが何時からどういう経緯で存在するかは知りませんが、転生者の知識からもたらされたとしてもおかしくは無いでしょう?」


「では醤油は!?チーズは!?アイスクリームは!!?」


「全てありますな。

 ・・・と言うか作れるのですか?」


仰る通りですが!それよりナンテコッター!!!

再び四つん這いで何処からどう見ても見事なまでの絶望ポーズを取る。

それを先生は(多分だけど)困ったような微笑で見つめているのだった。


・・・ませんでした(苦笑)。

彼にはデスロードと同じく、説明要員になってもらう予定です。

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