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Rise Doll Online  作者:
第一章 Play Game!
25/56

第二十五話 お泊り会 Ⅱ

始まらなかったりもする。

次こそはRDO内の話です。

トーナメントです。アオが無双する予定です。


「さてと、飯も食ったことだし。俺は一旦家に帰って荷物持ってくるわ」

「おう、いってらっしゃい」


 皿を洗いながら、適当に返事を返す。

 他の奴らはソファーに座って、テレビのニュースを何気なく聞いている。


「お前ら、暇だったら宿題少しでもやっとけよ」

「「「えぇ~~~」」」

「え~、じゃないだろ。結構な量の宿題が出てたはずだぞ?」


 渋々といった感じで、皆は宿題に取り掛かる。今回連休と言う事でかなりの量の宿題が各教科から出されている。これじゃ連休と言う名の宿題地獄だろう。

 うちの学校は結構偏差値が高く、テストの点がかなり内心に響くのでこのように休みの日でもサボらないようにと、宿題が大量に出される。


 俺はぶっちゃけやらなくてもいいが、暇つぶしにやったら十分で終わってしまった。今は様子を見ながら、皿洗いや洗濯などの家事をやっている。

 少しすると、大きなバッグを持った竹が戻ってくる。


 アリスも頭は良いのだが、日本語が苦手なので現国に手間取っている。

 鈴、秋保、竹は普通に頭がいいので普通に進んでいる。朱里は脳筋なのでかなり悩みながらやって、時たま槐に間違いを指摘されている。槐は意外や意外、学年トップクラスの秀才なのですでに宿題は終わらせているらしい。



「だぁ~~、もうダメっす~」

「だらしねぇなぁ。やっぱりお前は脳筋か」

「もぉ、深谷先輩酷いっすよ。少し頭がいいからって…」

「まぁ、朱里はもう少し勉強頑張んないとね。もうすぐ中間テストだしね」

「あぁ~~、考えないようにしていたのに…」


 大体一時間近く経った頃に、朱里が根を上げた。まぁ、一日で全部やれっていう訳じゃないし、今日はこのくらいで良しとしようか。


「しょうがない、今日はこのくらいにしておくか」

「賛成っす!!」

「そうだね、このペースなら問題なく終わりそうですし」

「んじゃ、遊ぼうにゃ~」

「遊ぶのか…何すんだぁ?」

「…RDOだろ。確か今日からユーザーイベントがあったはずだぞ?」

「何かあったっけ?」

「確か…ダリアの闘技場を使ったトーナメントだな。上位三人には賞金もついてるらしいぞ」 

 

 何やらイベントがあるらしい。

 なんでも、大型ギルドの「銀剣騎士団」が主催するイベントらしい。ゴブリンの王を討伐して、第二の町であるダリアで新しく追加されたシステムがギルドだ。

 このギルドは団長一人と副団長一人、団員五人が居れば作れて、人数が集まり大きくなると専用のギルドホームが与えられたり、いろんな恩恵が得られるらしい。

 今回のイベントの主催である「銀剣騎士団」は最大ギルドらしく、今は総勢三百人前後の団員が居るらしい。


「それは、やるっきゃないでしょ!」

「まぁ、いいんじゃないかにゃ~」


 竹が携帯をいじっている。どうやらRDOの掲示板を見ているようだ。


「えっと…参加は自由で、参加料が一人五千D。受付が三時からで、初めは大人数でバトルロワイヤルをして、最後まで残った人でトーナメントだってさ」

「それは…燃えるっすね!」

「へぇ、結構面白そうだなぁ」


 どうやら全員乗り気のようだ。というか、ここに居る全員ヘッドギア持ってるんだな。てか、持ってきてるんだな。


「まぁ良いだろう。そうなると問題は部屋割りか…」


 この家は一階に俺とアリスの部屋、客間が一部屋。二階に鈴と朱里の部屋に両親の寝室に客間が一つあるのだが、流石に部屋数が足りない。寝泊まりだけならどうとでもなるが、ヘッドギアを使うのに有線のネットが要るのだ。何でも、有線は安定しているので万が一無線が切れたときの予備の回線として安全上必要らしい。

 勿論、無線は問題ないのだが、流石に有線は一部屋に付き一つ分しか取っていない。しかも、ヘッドギアの性質上、ルーターを使って増やすことも難しいのだ。


「しょうがない…向こう使うか」

「向こう?」

「まぁ、付いて来れば分かるさ」



「…お隣さん?」

 

 俺たちが今居るのは、神木家の隣の表札のかかっていない大きな門がある豪邸の前だ。


「何でお隣さんなんっすか?」

「あぁ、ここ俺の家だから」

「「「…は?」」」

「正確には俺個人の持ち家だな」


 頭に?マークが浮いている皆を放っておいて、ポケットの中から古いカギを取り出し門のカギ穴に差し込み回す。

 ガチャっと音がして、門のカギが開く。そのまま門を開いてだだっ広い芝生の庭を分断するようにある石畳を歩く。


「お兄ちゃん!私達、何も知らないんだけど」

「ん?そりゃ、言ってないからな」

「この豪邸が葵個人の所有物件って…」

「あはは~、すっごいにゃ~」


 この家は元々知り合いから譲ってもらった家なのだ。しかし、数人で住むには大きすぎるためにここは使わない事になったのだ。

 一応税金などの諸々の維持費は俺が払っているので問題ないが、年に数回仕事でしか使わないのももったいないので、いい機会だし使おうと思ったのだ。


 広い庭は裏の森も含めて私有地で、庭は特に思いつかなかったので隅に数本の桜の木を植えて全体を芝生にした。

 建物は洋館のような佇まいで、三階建ての煉瓦造りの壁は落ち着いた赤茶色だ。

 大きな扉を開けると広いホールになっており、中央階段があり、二階まで吹き抜けの空間はシャンデリアも有り、かなり豪華な雰囲気だ。

 

 一階には食堂と調理場、談話室、露天風呂がある。二階には大部屋と中部屋がそれぞれ二部屋づつある。三階は個室が七部屋ある。


「…なんか、映画とかで見る豪邸みたいですね」

「アイ、でも、広いから、掃除が面倒そう」

「なんかもう…驚く気力すらないな」

「にゃはは~。広すぎて落ち着かないねぇ~」

「大部屋は二階だ。トイレは各階の階段の傍に有るからな。一応二階の大部屋でいいだろ、行くぞ」



「うっわ、広いっすね」

「おぉ、ベッドのスプリングが凄いにゃ~」

「ちょっと、秋保あんまりはしゃがないの」


 女子三人衆は興味津々で部屋の中を見ている。アリスだけは静かに窓際のベッドに腰を掛けている。

 大部屋はベッドが四台と大きなクローゼットに丸テーブルがある。この部屋なら有線の数も問題ないだろう。


「んじゃ、あんまり暴れないで静かにしてろよ」


 四人を残し、もう一つの大部屋に向かう。

 もう一つの大部屋では、大人しくテーブルに着いている男二人が居た。こういう所は女の方が直ぐに対応するんだな。


「何やってんだよ」

「あぁ!?お前がこんな所に放り込むからだろぉ」

「まぁ、その…なんだ。落ち着かないんだよな」


 言いたいことは分かるが、そこまでそわそわされるとは思わなかった。

 部屋には高そうな絵画や花瓶などの調度品が揃っているので、普通の人は落ち着かないんだろう。


「はぁ、まあいいや。有線はベッドの脇にあるから使ってくれ。ベッドは好きなところを使えば良いし、テーブルにエアコンのリモコンがあるから適当にやってくれ」

「なぁ、鈴達はどうするんだ?直ぐにINするのか?」

「じゃないか?連絡ならINしてもできるだろうし。さっさとINすればいいんじゃね?」

「あぁ、そうするよ」



 皆がINしているであろう時、俺は一階の調理場に居た。


「さてと…見事に何もないな」


 大型の常務用の冷蔵庫には非常用の水があるだけで、夕食の置かずになりそうな食べれそうなものは何もない。まぁ、当たり前か…


 食堂の反対側の露天風呂を覗く。露天風呂は木々に囲まれた石造りの大きな浴槽だ。お湯を入れる事もあまりないのでそこまで汚れていない。


「ここはざっと掃除してお湯を張るだけでいいか…」


 ホールに戻ってきた時に、不意に端末に連絡が来る。

 見ると仕事の部下からの連絡だった。そういえば、携帯の番号は教えていなかったな。


「もしもし」

『もしもし、俺です俺!』


 騒がしい、若い男の声だ。


「すいません、俺って名前の知り合いはいませんので、失礼します」

『ちょ、待ってくださいよ。俺です、みなとですって』

「なんだ、お前か…んで、何の用だ?」

『少し相談がありまして…』

「そうか、俺は今忙しいから頑張れ。じゃあな」

『ちょ、待ってくださいよ、切らないで下さいよ!?』

 

 焦っているのか、早口になっている。やっぱり此奴はからかうと面白いな。


「手短に用件だけ言ってくれ」

『えっとですね、娘達を預かってもらいたいんですけど』

「娘って…彩芽あやめ彩華あやかだっけ?でも、急にどうしてだ?」

『仕事っすよ、仕事。少しの間、海外に行かなくちゃいけないんですけど。向こうでも結構頻繁に移動するんで、出来れば娘達には苦労を掛けたくないと思いまして。葵さんなら俺も妻も安心して任せられますし…どうでしょう?』


 娘達を預かってほしいか…此奴には仕事で無理を言う事もあるし、恩を感じないわけでもない。


「しょうがない、分かったよ」

『本当ですか!?助かります!それで、明日のお昼にそちらに送りますんで、お願いします。あ、すいません…』


 何やら後ろで誰かと話しているようだ。ってか、もしかして仕事中に掛けてきたのか?まったく、仕方のないやつだな。


『すいません。それじゃあ、明日からお願いしますね!』

「あ、ちょっと待て…て、切れてるし」


 まぁ…二、三日人が増えるだけだ、問題なはいだろう。

 端末をしまいながら、夕飯の献立を考えるのだった。


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