第二十四話 お泊り会
次回はRDO内の話やります!
全員がヘッドギア持っているという…まぁ、いいかな?
一応もう二人ほどお泊り組が増える予定です。もちろん女の子です、そして双子です!
「はぁ、あんまり騒ぐなよ?」
「まぁまぁ、そんな冷たい事言うなよ~」
「そうだよぉ~、みんなで楽しく騒ごうにゃ~」
「……」
おい、確実に一人乗る気じゃない奴が混じってるんだけど。そこまで拗ねるのか、ただ髪の毛切っただけで。まったく、こんなにヘソ曲げるんならいっその事丸坊主にすれば面白かったかな。
時間的にさっさと朱里を拾って昼飯の買い物をしないと、人数が増えたから昼までに間に合わなくなる。
更衣室のドアをノックして朱里を呼んでもらう。
「朱里ちゃん、あおちゃん先輩が呼んでるよ~」
「え、ちょ、ちょっと待て~~」
何やら中でドタバタと音が聞こえる。
いや、そこまで急がせるつもりはなかったんだけどな。
ドタバタが収まると、ドアが勢い良く開く。朱里がスポーツバックを肩にかけて、制服姿で立っている…何か違和感を感じたけど、まさかな。
「…朱里、いくら急いでるからって、女としてどうかと思うぞ」
「ほえ?」
朱里の後ろに指を指すと、朱里が俺の指先に視線を移す。すると、部員の一人がピンク色の布を手に持って掲げている。
数秒朱里がフリーズした後、静かにドアを閉めた。
「お、おまたせ…」
「よかったな、早めに気が付いて」
「う、うん…」
♦
「朱里、顔赤いけど大丈夫か?」
帰り道、朱里の様子に気が付いた竹が顔色を見る。
まあ、ついさっき恥ずかしい思いしたばっかりだからな。でも、俺が気付いてよかったと思う。もしも竹や槐にばれたら立ち直れないだろうな。
「だ、大丈夫っすよ。少し張り切って走りすぎただけ…だよ」
「…ほう、超体力馬鹿のお前でも疲れる事があるんだな」
「ちょ、酷いっすよ深谷先輩!」
「そうだそうだ~ひどいぞ深谷~。乙女心が分かってないぞ~」
槐の言葉に朱里と秋保が反論する。
でも、槐の言いたいことも分かる。だって、フルマラソンを走っても全然余裕があるからな。まさに超体力馬鹿の名に相応しい。
「…俺、こっちだから」
「おう、忘れ物すんなよ!」
「昼は作っておくから心配すんな。あと、宿題は忘れるなよ槐ちゃん」
槐は荷物を持ってくるために、一旦家に帰るようで分かれる。後ろ手に手をヒラヒラ振りながら、角を曲がって見えなくなる。
竹は俺の家の先だし、秋保は荷物持ってきてるし問題ないだろう。
「昼飯の希望有るか?」
「はいはい!オムライスで!」
「あぁ、美味いよな葵のオムライスは」
「ほうほう、それは食べてみたいにゃ~」
「オムライスか…それなら簡単だし、良いかな」
卵は昨日買ったばかりだし、ご飯も炊いてある分と冷凍している分を使えば問題ないだろう。
♦
「ほほ~、結構大きなお家ですなぁ~」
「なんだ、秋保は葵んち初めてか。てっきり来た事あるかと思ったぜ」
「そういえば、竹以外は家に来た事ないな…」
今考えれば、朱里と鈴が友達を呼ぶという事も無かった気がする。もちろん、俺はいろいろあるから人を呼ぶ事は無いし、アリスは友達いないし…
「適当にくつろいでおいてくれ」
「おぉ、ソファーフカフカや~」
竹はいつも通りにソファーに座ってテレビを見始める。秋保は部屋の中をキョロキョロと見回している。別に珍しくないだろうに。
リビングには誰も居なかったし、二人は部屋でまだ寝ているのだろう。
「…朱里は二人を起こし来てくれ」
「ほいほ~い」
朱里が二階に駆け上がるのを見て、昼飯の準備をする。
今日はバターライスのオムライスだ。炊いてあるご飯と冷凍してあるご飯を耐熱のボウルに移して、バターを入れてレンジで温める。
付け合わせにサラダとコーンポタージュを作る。ポタージュは朝に作っていたもので、サラダは切ってドレッシングを和えるだけなので簡単だ。
温まったご飯に刻んだパセリを混ぜて、皿に盛る。卵はかき混ぜて少量の生クリームと塩を加えて焼く。
半熟のトロトロの状態でバターライスの上に被せて、デミグラスソースをかける。
「おぉ~、いい匂いですな~」
「おぉ、美味そうだな」
「はいはい…椅子が足りないし、リビングに持って行ってくれ」
そういえば考えてなかったな。家の食卓には椅子は五脚しかない。まぁ、部屋数は問題ないし飯の時はリビングを使えばいいか。
支度を終える頃に携帯が鳴る。
「どうしたんだ、槐ちゃん」
『どうもこうもねえだろ。お前んち知らねえんだけど』
「あぁ、竹の家は知ってるだろ?」
『あぁ』
「竹の家に行く途中にカフェあるだろ?その隣の家だ」
『おう、分かった』
電話を切ると、階段を下りてくる足音が聞こえる。
「おはよぉ~~」
「おはようじゃないぞ、顔洗ってこい」
「ふぁ~い」
「あ、じゃあ私が手伝ってあげるにゃ~。フヒヒ…」
なにやら怪しい笑みで、鈴の後を追う秋保。まぁ…友達だし大丈夫だろう。いや、大丈夫だよね?
「ふにゃ~~~!?」
あぁ、大丈夫じゃなかったみたい。
♦
「もぉ、酷いよ秋保!」
「いや~ごめんごめん。寝ぼけてて面白かったから、つい…ね?」
「ほら、お前ら騒いでないで座れよ」
鈴が秋保により大ダメージを受けた後、無事に槐も来たので飯にすることに。因みに、アリスはいつの間にか自分で起きて来てソファーで本を読んでいた。
男三人と女四人という大所帯で食事をするのは久しぶりだな。
「ほぉ、結構美味そうだな。だれが作ったんだ?」
「俺だけど?」
「…野郎の手作りか。まぁ、美味けりゃいいけどな。でも、すずとか作らないのか?如何にも何でもできそうじゃねえか」
「…そうか、槐。お前は自殺志願者だったのか」
「は?どういう意味だよ?」
槐以外のその場に居た全員は知っているのだ。鈴の壊滅的な料理の下手さを。
「そうだ、いい機会だ。晩飯の一品は鈴に作らせるかな」
「「「やめて!いや、結構マジで!!」」」
「自分でも下手なのは自覚してるけど、そこまで言われると流石に凹むんだけど」
「まぁまぁ、それは後で決めればいいし。んじゃ食うか」
「「「いただきます!」」」
玉子は、フワトロの食感で、バターライスも程よい塩気があって美味い。デミグラスソースは隣のカフェ直伝のもで、濃い味でありあがらサッパリとした後味だ。
「美味い!」
「うんうん。これはお金取れるレベルにゃ~」
「…まぁ、なかなかいけるな」
皆言葉少なに黙々と食べている。
作る側としては、美味しそうに食べてもらえるのが嬉しいんだよな。
さて、午後はどうするかな…




