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聖都に向かう船上の生徒、雪布留……


 ゴゥンゴゥンゴゥン……

 微妙な振動と、かすかな駆動音。巨大船特有の雰囲気の中で雪乃フルエレは夢と現実のはざまにあった。


「ん、んーー~~」

(あれーベッドの上で寝てる。気持ちいいなあ……)


 ギシィ

 雪乃フルエレはふかふかのマクラとベッドとシーツの感触に満足して笑顔になってしまう。

 ゴゥンゴゥン

 しかし微妙でかすかな振動と音が……


(ヘンだな、確か訳のわからない事が起こって、逃げて来て? あれー)


 しかしついにここまで来た顛末に疑問が頭をもたげてしまう。


砂緒(すなお)に助けられて……? 砂緒っ」


 がばっ

 遂に雪乃フルエレは目を覚まして突然起き上がった。


「目覚めたかい雪布留(ゆきふる)


 ビクッ

 声がして良く見ると、ベッドの横の机には。


「シューネさん!? え、ココどこなのっ」


 目の前に居たのが砂緒では無くて、神聖連邦帝国重臣貴城乃(たかぎの)シューネだと分かり、髪の毛が逆立つ程驚く。



「どうしてっどうしてシューネさんがいるの?」

「ここは私の大型船Ⅱの中だ。君は危うく命を落とすか遠い【まおう軍】の地に連れ去られる所であったが、警戒していた私に助けられたのだ。感謝したまえ」


 フルエレは混乱した。


「ありがとう助けて頂いて。でもこの船ってどこに向かっているの、ユティトレッドの港ですか?」


 キョロキョロした。


「安心して下さい、この船は順調に東に神聖連邦帝国の聖都に向かっていますよ」

「そう、聖都に……ってエエーーーーーーーッッ」


 フルエレはまたまた飛び上がりそうな程驚いて大声を出す。


「先程から派手に動いているが、危うく胸がはだけそうになっているぞ、目のやり場に困るのだがね」


 ぺろーん

 言われて何事かと下を向いた所、自分のパピヨンちゃんのドレスがビリビリに破かれている事に気付く。危うく男性の目の前でほぼ丸見え寸前であった。しかもシューネは目を逸らす処か、眼球が固定された様に見ている。


「キャッ」


 フルエレはま〇っちんぐマ〇コ先生の様に、胸の前で両手を組んで赤面して隠した。

 ぎゅっ


「済まない済まない、しかし気絶している間にレディの着替えをさせる訳にも行かないし、他の船員になるべく君を見せる訳にも行かないのでね」


「おろして下さい!」

「おろす訳には行かない、今や順調に内海を東に進んでいるからね。それよりも着替えは船内メイド服がいいかい? それとも女船員服の方が良いかな?」


「じゃあメイドさんで」

「ふふっその方が可愛いよね。待っていなさい」

「はーい、大人しく待っていまーす!」


 にこっ

 フルエレは笑顔で手を上げた。

 スッ

 シューネは部屋の外に出て行く。



 カチャッ

 数分待ってからフルエレはドアを開ける。

 ギクッ

 一秒で部屋を監視している船内警備兵と目が合った。


「お戻り下さい、監視する様に命令を……っえ? 姫乃殿下!? うっっ」


 警備兵は軟禁されている謎の乗客が敬愛する姫乃ソラーレである事に驚く。しかもビリビリに破けたドレスからは胸の谷間処では無い白い膨らみが。すぐに赤面して横を向いた。


「そおですっわたくしは姫乃です。今すぐ私を内魔艇(うちまてい)置き場につれて行きなさい!」

「内魔艇置き場、艇庫ですか? あのお部屋を出られてよろしいのですか、シューネ様が絶対に出すなと……」

「わたくしの命令が聞けませんか? シューネは……わたくしを汚らわしい手で、ううっ」


 ギクーンッ

 警備兵は探ってはいけない愛欲を想像して卒倒しそうになった。


(そんな関係だったん!?)


「こらっ出すなと言ったはずだが?」

「も、申し訳ありません何も見ておりません」

「そうだ、貴様は何も見ていない。警備を続けろ」


 コキーンッ

 警備兵の目はおかしくなった。


「ハイ、何も見ておりません。警備を続けます」



 バタンッ

 フルエレは連れ戻される。


「万が一船が沈んだ時の為に鍵を開けていたが……今度から閉めて行くよ」

「私にも魅了(チャーム)を?」(縁起悪い事言わないでよ!)


「貴方にはそんな事はしませんよ。ここに着替えがある、どうぞ着替えて下さい。それと貴方はまだ魔道学園生徒の雪布留(ゆきふる)です。くれぐれも気をつけて下さい」


「私をどこに連れて行く気ですか?」

「聖都に行ってもらいます」

「では私のフリしてたのは噂の姫乃さんですか?」

「見ていないので私にも分からぬ、聖都に戻って事実を確かめるのさ」

「同盟に戻れば良いじゃない。でなきゃ砂緒やセレネが助けに来てくれるわ」


 ふっとシューネは笑った。


蛇輪(へびりん)は格納庫にある。彼らは来ないよ」


 ガーン

 フルエレは打ちのめされた。


(そ、そんな……砂緒)


 最近勝手し放題だった雪乃フルエレは途端に不安でいっぱいになった。


神聖連邦帝国

挿絵(By みてみん)

まおう軍地域

挿絵(By みてみん)

 ~今後の展開~

このまま雪乃フルエレは聖都に連れていかれ貴城乃シューネに姫乃ソラーレの代わりにされてしまいます。そして再会する知人達に束の間ホッとするも常にセブンリーファの同盟が心配なフルエレ。

残された砂緒とセレネ達は、フルエレの行方を心配しながらも姫乃に同盟の女王に成り代わってもらいます。そして始まる宿命の時、まおう軍との戦いに姫乃は同盟女王フルエレとして参戦します。姫乃の命は無事なのか!?


これの他にもう一個書いてるヤツがあるのですが、そっちが最終回に向けてPVがダダ下がりなので、そちらも見て頂けると幸いです。何卒お願いします。

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