第47話 下手な考え
修正情報
登場人物のほとんどが敬語だとものすごく読みにくいことに気づきました。そのためギルド内での会話からキャラ付けして修正しています。
第41~
シロキのソーシャに対して少しラフにしました。
ソーシャに猫キャラ、猫の獣人のキャラ付けをしました。
何事も起きずに一週間が経った。
経ってしまったといってもいいかもしれない。結局のところ事件について何もわかっていないのだから。
いや、市場に毒がばらまかれているわけではないことが分かったのは十分すぎる収穫ではあるのだが、精霊のことを秘密にしていくため、公にはできないが。
ギルドに行くとソーシャさんが受け付けてくれた。
「こんな事件が起こっているんニャから、顔くらい出すニャ。ランクを上げたとたんにいニャくニャられたら心配するニャ」
Dランクになってから顔を出していなかったので、ギルド側からしてみれば心配もするか。
まさか、ギルドを疑っていたので依頼を受けていませんでしたなどと言うわけにもいかない。
「大きな町に来たのは初めてなんで、いろいろ周っていたんだよ」
適当に答えたが、それは事実だった。
実際に市場だけではなく、武器屋、防具屋、道具屋、その他もろもろ探索した。
武器防具に関しては、今あるものよりいいものがそろっていたが、新調するには流石に金がたりない。それに今の武器以上のものを持っても宝の持ち腐れだ。肉体強化の魔法を使わないでたたかえる相手が適正な敵であり、それを相手にするには今の武器で十分だった。
薬剤関係はゴコウさんに仕込まれたため、よいものがそろっているようには見えなかった。ただ、ゴコウさんの品物を扱っている店だけは質が良かったが。
「……生きていたニャらそれでいいニャ。今日は依頼を受けに来たのかニャ?」
「ああ、そうだな。Dランクに常時出されてる依頼……。それとEランクの依頼も見せてほしい」
「DとEの常時依頼ニャ?」
「あとできればCランクの依頼も見せてもらえますか?」
「見せるだけニャらいいけど、受けれニャいけどいいのかニャ?」
「ああ、一度見ておきたい」
疑問に思いつつもソーシャさんは依頼を確認し、メモをしてきてくれた。
「流石に大きな町だからか、大量に依頼があるな」
わざわざ俺に通じるよう日本語で書いてくれていた。
「ですね。ここにもゴブリン退治なんかがあるんですね。流石G。どこにでもいますね」
そしてそれを平然とアドも読んでいる。アドもソーシャも俺が思っているより賢いようだ。
机の上に並ぶ依頼を眺める。Dランクの依頼だけでも20以上の数が並んでいた。
Cを含めると50を超える。Eを含めればさらに増える。
「これをみてどうする気ニャ? まさか首を突っ込む気かニャ?」
「むやみに事件に首を突っ込む気はないんだが。ただ……」
「ただ?」
「Dランクを狙っている以上、ランクを上げた時点で首を突っ込んだようなもんなんだよな。いまさら避けようとするなら町を離れるかランクを上げるかしかないんだよ」
「それもそうだニャア」
しかし、どうするべきか。
ギルドへの疑いは晴れていないが、このままだとどちらにしろ怪しまれてしまう。
なら安全に依頼を受けるためにここで説明してしまったほうがいいか。
「俺たちがやろうとしてるのは、犯人がどうやって冒険者を狙っているのか推測しようとしてるんだよ。普通ランクなんて分からないからな」
ギルドでもない限りという言葉は飲み込んでおく。
「実際町でランクを見分けてみようと思っても無理だったしな」
町ですれ違う冒険者のランクを見定めてみようとしたが、無理だった。高ランクと低ランクの見分けはることができる。ランクが上がれば報酬が上がりいい武器、いい防具を手に入れる。泊まる宿や食事のグレードもアップする。
低ランクではその逆だ。
だが、DとEとの違いは分からない。
金がなくても食事の質を落とさない者がいれば、装備の質にこだわる者もいる。その差がわずか故になおさら見分けられない。
「街中で冒険者を見分けるのは不可能と思ったわけだ」
「それで依頼を見に来たのかニャ? でも依頼だけでどうやってそれを見分ける気ニャ? ギルドも被害にあっている冒険者が同じ依頼を受けてないか調べているニャ」
「まあ見つかればいいか、くらいの気持ちでいるだけだからな」
簡単に共通点が見つかるくらいならギルドがすでに見つけているはずだ。
とはいえ、冒険者側から見て何かあるかもしれない。
まずはランクごとに並べて眺めてみる。
「パッと見、大きな違いがないな」
予想外に、ランクが違っていても同じような依頼が並んでいた。
村の時と違って魔物の生息地が混在しており、Cランクの依頼にもゴブリンの依頼が混ざっている。Eランクが相手にするようなゴブリンであっても、その周辺に危険な魔物がいれば、低ランクの冒険者に頼めないのだろう。
そういったランクをまたがる仕事がほとんどであった。
しばらく眺めてもこれといった進展はなかった。
「……まあ、一回依頼を受けてみるか」
このままでは何も進まないとあきらめて、Dランクの依頼を一つ受けてみることにしたのだった。
大変お待たせしました。週二回更新したいといいつつ二週間更新していないという……。
本当に申し訳ないです。




