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史上最高のサキュバスと契約を結んだのは良いけれど、何か思っていたのと違うのでチェンジしたいんですが……え、もう遅い?  作者: 釧路太郎
夜のちょっとエッチな時間

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第二十二話 お兄ちゃんはカス

「お兄ちゃんはやっぱりカスなんだ。さっきもカスだったし、本当にカスが好きなんだね。でも、カスじゃ私に勝てないと思うんだけど、それでもいいのかな?」

「大丈夫。これから俺が逆転する可能性は十分にあるはず」


「普通に無理じゃないかな?」


 ゆかは花札においてもまー君を圧倒していた。まー君が欲しい札を的確に集めつつ、自分はそれなりの役を作って得点を重ねていく。十二戦のうち十戦目で勝敗は五分五分なのだが、十一戦目と最終戦で大量得点を獲得しなければまー君の惨敗は確実なのであった。


「お兄ちゃんはカスばっかり集めてるけど、お姉ちゃんみたいに特定の役を狙ったりしてないの?」

「狙ってはいるんだけど、もう少しというところでゆかちゃんに取られちゃってるんだよね。その結果、カスでしかあがれてないってことなんだと思う」

「こんなことは言いたくないんだけど、お兄ちゃんってゲームに向いてないんじゃないかな?」

「そんなことないと思うよ。ゆかちゃんが強すぎるだけだと思う。俺だって普通に強い方だと思ってたけど、所詮は井の中の蛙だったってだけの話さ。俺がゆかちゃんに勝てるとしたら、普通の戦いとかになっちゃうと思うけど、さすがにそれは大人げないと思うんだよね。だから、何か俺が勝てそうなゲームとかないかな?」


「どうだろう。そんなのあるのかわかんないかも」

「お兄ちゃんが勝てるゲームは、知らないかも」


 まー君の頭脳をもってしても幼女二人にゲームで勝てない。ゆかとの勝負を見ていたゆいも急成長し、まー君との戦いにおいて圧倒的な成長を遂げて圧勝してしまっていたのだ。

 将棋も花札もオセロも五目並べも双六もモノポリーも七並べもポーカーも神経衰弱も何一つ勝てるモノはなかった。まー君の心のライフはほとんど残っていなかった。


「お兄ちゃんがこんなに雑魚だなんて知らなかったよ。もっと手ごたえがあるのかと思ってたんだけど、そんなことなかったんだね。凄い強いって聞いてたけど、それって戦う事しかできないってことなのかな?」

「そう言うのじゃないと思うよ。お兄ちゃんは強い方だと思うんだけど、お姉ちゃんの方が強かったって話だよ。二人のやり取りを見てた時に思ってたんだけど、お兄ちゃんは結構やる方だと思うよ。最初のうちは私じゃ勝てなかったから凄いんだなって思ってたんだけど、お姉ちゃんとやってるのを見るとそうでもないのかなって思えてきちゃったもんね。もしかしたら、お姉ちゃんって凄い強いのかな?」

「そんなことないよ。私よりもずっとずっと強い人なんてたくさんいると思うし、お兄ちゃんが雑魚なだけだよ。私たちよりも大人だって思ってたみたいだけど、やっぱりお兄ちゃんはまだまだ子供なんだね。自分のことを大人だと思っていたお兄ちゃんも現実を見つめ直すことが出来て良かったんじゃないかな。いくら虚勢を張ったところで、お兄ちゃんは私たちよりも弱い雑魚ってことで決定したんだよ」

「お姉ちゃんはお兄ちゃんの事からかいすぎだよ。いくら何でもそこまで言ったら弱虫のお兄ちゃんが可愛そうに思えてきちゃうでしょ。お兄ちゃんだって健気に頑張ってきたんだよ。お姉ちゃんみたいに直観力も論理的思考能力も俯瞰的視点での観察も出来てないだけで、才能と努力だけで戦ってきた普通の頑張り屋さんなんだからね。そんな無駄な努力ばかりしてきたお兄ちゃんのことを悪く言うのは良くないと思うよ。お姉ちゃんが凄い人だってわかってもらえただけで、私は嬉しいんだからね」

「さすがにそれは言いすぎだと思うけど、言われても仕方ないところはあるよね。次はどんな勝負でお兄ちゃんと戦えるのかなって思ってたけど、これ以上何をやってもお兄ちゃんが勝てるようなものはないかもしれないね。そろそろ帰らないといけない時間になっちゃうと思うんだけど、お兄ちゃんは最後に何かやりたいゲームとかある?」


 さすがに言いすぎだろ、それ以上言われたら泣いちゃうかもしれない。まー君はそう言いたい気持ちをグッと堪えて、自分が勝てるゲームが何かないかと思考を巡らせた。今までにないくらいに過去の記憶を振り返り、絶対に勝てるゲームを探し出そうとしていた。

 だが、そんなものは見つかるはずがなかった。


「じゃあ、お兄ちゃんの負けは確定ってことでいいよね。でも、最後に一つだけゲームをして楽しい気持ちで帰ろうね」

「お姉ちゃんも私もお兄ちゃんと遊べて楽しかったよ。だからこそ、最後にお兄ちゃんにも楽しい気持ちになって帰ってほしいなって思ってるんだよ」

「ありがとう。なんか、元気が出てきたよ。二人のその気持ちにこたえられるように、精いっぱい努力するよ」

「努力なんてしなくても大丈夫だよ。お兄ちゃんは自然体な気持ちで私たちの質問に答えて正解してくれたらいいだけだからね」


 今まで経験したことのない程の焦燥感が嘘のように消えた。ゆかとゆいのまっすぐな笑顔を見てまー君の気持ちは幾分和らいだのかもしれない。

 そのようなまー君の変化を感じ取ったゆかとゆいも嬉しそうにまー君を見つめ、簡単な質問を投げかけた。


「私とゆいちゃんの共通点として正しいのは次のうちどれでしょう?」

「一、右よりも左の乳首の方が大きい」

「二、二人ともお尻にホクロがある」

「三、お兄ちゃんに頭を撫でられると嬉しい」


「「ど~れだ?」」

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