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史上最高のサキュバスと契約を結んだのは良いけれど、何か思っていたのと違うのでチェンジしたいんですが……え、もう遅い?  作者: 釧路太郎
夜のちょっとエッチな時間

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第五話 体重

 魔法を使った痕跡を残すことがないかいりの不思議な魔法は人間では絶対に感知することが出来ない。そう断言するのは小悪魔と天空の民のエースであるゆきのだ。

 人類が知覚出来ないのだからまー君はわけもわからず何度も何度も吹っ飛ばされていたし、その答えを探ろうとしてもたどり着くことが出来ない。人間である限り、どんなに強くなっても限界というものがあるという話である。


「かいりちゃん自身も気付いていないけど、その魔法って自分の思い通りに使えてないよね。攻撃が当たった時に自動で発動しているって感じだし、空振りだったとしても十回に一回くらいの割合で発動してるっぽいよね。だから、かいりちゃんは演武が終わった後に凄く疲れているときもあるってことなんじゃないかな」

「それって、日常生活を送る上でも不便な事ばかりだと思うし、ボクのところで鍛えなおしてあげようか?」

「人間が悪魔界で修行するなんてやめた方が良いよ。食べ物だって空気だって人間にとって毒なんだから、おとなしく天空世界で修行したらいいんじゃないかな。あたしの先生がまだ生きてるっぽいし、その人に鍛えてもらえば無駄に魔法を使うなんてことはなくなると思うよ」


「それか、修業はせずにこのまま変わらない生活を送るかですね。私もかいりちゃんと同じ普通の人間なんでわかりますけど、知らない世界で一人修行するなんて無理だと思いますよ。どれくらいの期間になるかも不明だし、大人しくここで普通の生活を送るのが一番じゃないですかね?」


 三人の話を聞いたかいりは悩んでいた。自分が疲れやすいのは体質なのかと思っていたのだが、その原因は知らない間に魔法を使っていたかららしい。自分で確かめたわけではないので確実にそうだとは言い切れないが、思い当たる節はところどころに存在していた。


「かいりちゃんの場合は魔法を自分の意志でコントロールすることによってさまざまなメリットが生まれると思うんだ。その一つが、体重が一定の値になるってことだよ。今まではちょっとしたズレみたいなもんで体重が凄く上下してたと思うんだけど、今は朝晩で体重をはかってもそんなに大きく変化してないんじゃないかな?」

「そう言われたらそうかも。でも、体重の変化と私の魔法に何の因果関係があるって言うのかな?」

「一言で言っちゃうと、かいりちゃんは魔法によって体重が増減しているってこと。体重を変化させる魔法なんて今まで誰も実戦で使おうなんて思わなかったかも。かいりちゃんの場合も意図的に実戦で使ってるってわけじゃないのはわかるけど、発想は大事だよね」

「かいりちゃんの魔法はあのまー君も気付かないからね。そもそも、戦ってる最中に一瞬だけ体重を変えるなんて発想には至らないのが普通かも。そう考えると、どんなに強くたってまー君も普通の人間でしかないんだなって思っちゃった。イザーちゃんはその点どう思うのかな?」

「私は戦闘に関しては素人なんで違う面からアプローチさせてもらうけど、体重を変化させてるとまー君の上に乗った時に絶対逃がさない状況を作れるようになるんじゃないかなって思ったよ。だからこそ、しっかりと修行をして自分の意志でまー君を押さえられるようにしとくべきだと思う。無責任に聞こえるかもしれないけど、自由自在に魔法を使えるようになってパワーアップして帰ってきたかいりちゃんが見たいな」


「これはボクの勝手な想像でしかないけど、かいりちゃんの魔法を制御できたとしたら、身長ももう少し伸びるのかもしれないよ。今まで何か行動するたびに体重が増減してたってことだから、それから解放されるってことは体にかかってた負担もなくなるってことだもんね。でも、身長が伸びるような年齢でもないのは気のせいかな」

「年齢のことは言わないで。別におばさんってわけじゃないし、まだまだ成長途中だもん」


 身長ではなく胸の大きさでマウントをとるかいり。

 ただ、誰一人としてその挑発に乗ることはなく、淡々と話は進んでいった。


「つまり、まー君に攻撃した瞬間だけかいりちゃんの体重が増えてたってことなんだよね?」

「そう言うことだよ。ボクの見立てだと、まー君があんなに吹っ飛ぶってことは、ミサイルよりも威力があるってことだから相当な体重になってたんじゃないかな」

「でも、あの時のまー君は攻撃に耐えようってつもりじゃなかったと思う。だから、小悪魔ちゃんが思っているよりもかいりちゃんの体重は増えてなかった可能性もあるんじゃないかな」

「私はまー君が向かって行ったことも関係してるんじゃないかって思ったよ。まー君がかいりちゃんに向かってる力がそのまま跳ね返ってるだろうし、そうするとそこまで体重が増えてなくても吹っ飛ばせそうな気はするんだよね。まー君は自分が思っているよりも強い衝撃が来たからこそあんなに吹っ飛んだってことだと思うよ。そうじゃなきゃ、まー君はしっかりと足に力を入れて吹っ飛ばないように耐えてたと思う」

「みんな当たり前のように受け入れてるけど、こんなに小さくて可愛らしいかいりちゃんの体重がそんなに変化するとは思えないんだけど。それって、体に負担あるんじゃないかな?」


 イザーちゃんの言ったかいりの体にかかる負担という事を誰も考えていなかった。

 いつも攻撃の後は疲れていると思ってはいたが、実際にどれくらいの負担がかかっていたのかは誰も調べようとはしなかった。

 急に不安になったゆきのは天空世界へ連絡をし、小悪魔は悪魔界へ戻ってしまった。


 取り残された愛華とイザーちゃんはかいりとスイーツの話をして気を紛らわせていた。

 イザーちゃんはそこまでスイーツが好きではなかったけれど、余計なことを言ってしまって不安にさせたという負い目があるため話に加わることにした。

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