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史上最高のサキュバスと契約を結んだのは良いけれど、何か思っていたのと違うのでチェンジしたいんですが……え、もう遅い?  作者: 釧路太郎
人魔共闘の章

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第二十七話 勝利者インタビュー後半

 世界中を敵に回してしまっているはずのまー君に向かってブーイングをするのは当然だと思っている人たちも、インタビュー時に限ってはおとなしく聞いていたし、人によっては我慢出来ずに笑っている場面も見られた。それについて咎めるようなものはいなかったけれど、我慢して我慢して堪えきれずに笑っているのなら仕方ないという風潮もできつつあったようだ。


「決め技になったのは三角締めでしたけど、アレって狙ってたんですか?」

「格闘技をやっているような相手だったら難しい場面でしたけど、かいりちゃんに関してはいつどのタイミングでもどんな技でもフィニッシュまで持っていけるって自信はありましたね。俺のことを押さえてる手もそんなに力が入っていなかったですし、ちょっと楽しようと思っておいてるような風にも感じられましたからね。あの腕をとって関節を決めることも出来たと思いますし、後ろに回り込んで足首をがっちり固めるってことも出来たと思いますよ。他には、上下入れ替えたりなんかも出来たんじゃないですかね」

「確かにそうかもしれませんね。でも、見てた人の大半はあのままかいりちゃんが決めちゃってくれてもいいって思ってなんじゃないですかね。全く効いてなかったとはいえ、見ている側としてはまー君がやられていると思っても仕方ない状況だったし、私も何度かと目に入ろうかと迷ったところはありましたよ」

「でも、止めなかったってことは、零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)さんの本能は俺が負けるとは思ってなかったってことですよね?」


 全ての視線が零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)に集中しているのに、まー君の質問には答えることはなかった。

 しばらくの間続いてしまった沈黙を打ち破ったのは、意外なことに天空の民だった。


零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)さんにも立場ってもんがあると思うんで、あんまりいじめないで上げてくださいね。多分ですけど、あの場面で零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)さんが試合を止めたと仮定しても、まー君以外は誰も抗議しないと思いますよ。だって、まー君が負けてくれたら伝説のサキュバスであるイザーちゃんとうまなちゃんの濃厚な絡みが見れるってことですもんね。未成年のお友達を除いてみんなが幸せになる事なんだし、誰も零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)さんを責めたりはしないと思いますよ。ですが、安易にそう言うことに走らなかった零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)さんを褒めてあげましょうよ。見せかけだけの勝利よりも、本当の勝利を得たいと思ったんでしょうし、零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)さんの中に存在する格闘家としてのプライドもまだまだ健在だったってことなんですよ」

「そう考えると零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)さんは男ですね。ちょっとだけ味方変えようかなって思いますもん」

「今までと印象が変わったってことですか?」


 天空の民の質問を奪うかのように愛華が割り込んできたのだが、話に割り込まれた天空の民は不快な思いはしていなかった。むしろ、聞いてみたいと思っていたけれど、それを聞いてしまうことが零楼館乳首郎(れいろうかんちくろう)に対して失礼に当たってしまうんじゃないかと考えて躊躇していた。

 それを何のためらいもなく聞いてしまう愛華には少しだけ感謝していた。


「まあ、変わりますよね。この戦いが始まる前に話した時と今では全然違いますよ。今はちょっと、良い感じに柔軟になってるエロおやじって印象ですから」

「それは当たってるんじゃないですかね。と言っても、ムッツリな感じであまり人に言いたくないようなエロさですけどね。解説席に天空の民さんがいてよかったって思ってるくらいですもん」

「天空の民さんもエロそうな感じはしてますけどね。戦いよりもそっち方面の収集をしに来たんじゃないかって思う程度にはカバンが膨らんでるようですからね。何が入っているのかは聞きませんが、ちょっとした空き時間でもソレを探すことに全力を尽くしているって言うのは、いい事なんでしょうか?」

「誰から聞いたか知りませんが、地元に帰る際のお土産として購入している者もあるので、全部が全部私の物ではないという事だけ付け加えさせてもらいますね。どんな時でも空き時間を見つけて仲間のために努力して集めてますからね。それと、全年齢版もちゃんと集めてますよ」


 全年齢版もちゃんと集めているというのは、規制版も集めているという事を自白しているようなものだ。

 誰もがそのことに気付いていたのだけれど、まー君を倒せる可能性が人類よりは高いと思うので何も言わなかった。言えなかった。言わせてもらえなかった。


「解説の時に聞こうと思ってたんですけど、今聞いちゃいますね。ズバリ、天空の民さんの仲間の中にはまー君を倒せそうな人材っているんですか?」

「俺はこう見えても下層域に所属する戦えない民なんです。逆に、俺たちの頂点にいるエースは凄く強いですよ。歴代のエースが束になってかかってきても勝っちゃうんじゃないかってくらい強いんですよ」

「そのエースの方って、ここにやってくる予定はあったりします?」

「一応あると思いますよ。正確なことはわかりませんが、俺の連絡帳に新しい予定が書きこまれちゃってるんですけど、これはエースがこの週末にはやってくるってことだと思います」

「週末が今から待ち遠しいですね」

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