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史上最高のサキュバスと契約を結んだのは良いけれど、何か思っていたのと違うのでチェンジしたいんですが……え、もう遅い?  作者: 釧路太郎
夜のちょっとエッチな時間

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第四十二話 パンツを脱いでお尻を見せてください

 男色家の集団に襲われたとしてもまー君の力であれば何の苦もなく返り討ちにすることが出来るのだが、男色家たちが自分の部屋で何かをしていたという事実が残るという事には耐えられそうになかった。

 ただそこにいただけで何もしてないと言われたとしてもそれを信じることなどできないし、何もしていなかったとしてもそこに集団で存在していたという事自体が悪夢でしかなかった。

 そうならないためにも、二人のお尻にホクロがないといけないし、二人とも右寄り左の乳首の方が大きくあるべきだし、頭を撫でられてうれしいと思ってもらう必要があるのだ。


 ただ、今の状況でゆかのパンツを脱がせることは難しいことは間違いないし、だからと言ってゆいの方から脱がせるというのも違う意味で負けたような気がしていた。

 ゆかのパンツの紐をくわえたまま力をどれだけ入れてもパンツが食い込んでしまうだけで紐が解ける様子は一切なく、何が間違っているのかもわからないままであった。ゆいが解くとスルスルと抵抗もなく結び目が解けているのに、まー君がくわえた時には固定されているオブジェのように形を変えることすらなかった。


「それ以上頑張ってもお兄ちゃんにはお姉ちゃんのパンツを脱がせることなんて出来ないかもしれないよ。もしかしたら、全宇宙の意志によってお兄ちゃんがお姉ちゃんのパンツを脱がせることを拒否しているのかもしれないね。さすがのお兄ちゃんでも全宇宙の意志には逆らえないってことなのかな」

「そんな事に全宇宙の意志を統一されたくないな。でも、本当にそうだとしか思えないくらいガッチリ固定されているように思えるんだよね。どうして俺にはゆかちゃんのパンツの紐を解くことが出来ないんだろう?」

「どうしてって言われても、私にもわからないよ。ゆいちゃんもわからないよね?」

「ゆい、全然わかんない。でも、お兄ちゃんがどうしてもって言うんだったら、私から先にお尻を見せてあげてもいいよ。ホクロがあるかじっくり確かめてくれていいんだからね」


 まー君の心はまたかき乱されていた。

 ゆいの言葉に従って先にゆいのお尻を確認するのも一つの手だと思う。そうしてしまえば流れでゆかにも自分でパンツを脱いでもらえるのかもしれないし、その過程で乳首の確認も出来るかもしれない。

 それに、自分でパンツを脱いでお尻を見せてくれたことに対してお礼として頭を撫でることも出来ちゃうのではないだろうか。

 一石二鳥どころか、一石三鳥にも四鳥にもなってしまうのではないか。

 そう思ったとき、この男は自分の信念を貫き通すという意地を張らずに柔軟な思考をもって大局を制する道を選んだ。


「そうだね。いつまでも自分の意地を通すこともないよね。一人でなんでもすることよりも、みんなと仲良く行動することでしか得られない何かがあるかもしれないね。だから、ゆいちゃんにはお願いしちゃおうかな」

「うん、わかったけど、お兄ちゃんは私に何をお願いしようとしているのかな?」

「だから、お尻にあるホクロを確認させてもらいたいってことだよ」

「それはわかってるんだけど、私は何をすればいいのかな?」

「えっと、俺にお尻を見せてほしいってことなんだけど」

「それはわかるけど、今もこうしてお尻は見せてあげてるんだけどな」


 ゆいは四つん這いになってお尻をまー君に向けている。

 と言っても、パンツをはいているのでお尻にホクロがあるかの確認は出来ていない。パンツに収まり切れてない部分にはホクロがないという事はわかっているので、今はまだ見えていない部分にホクロがあるという事を確認すればいいだけの事なのだ。

 パンツを脱いでほしいと言えば済むことなのだろうけれど、その一言を言うことに対して心の中のまー君が躊躇してしまっている。たった一言を言うだけで全てが解決するはずなのに、どうしても言えない何かを感じ取っているのかもしれない。


「どうしたのかな。お兄ちゃんは今の状態じゃ満足できないってことなのかな?」

「そう言うことになるんだけど。お尻を見せてほしいな」

「ええ、お尻ならこうして見せてるでしょ。これ以上何を見たいのかな?」


 四つん這いになったままお尻をフリフリと振ってアピールをしているのだが、まー君は左右に揺れるゆいのお尻を無意識のうちに目で追ってしまっていた。そのことに気付いているのはゆかだけなのだが、特に何かを言うことはなかった。


「そうじゃなくて、お尻を直に見せてほしいな」

「お兄ちゃんが見たいって言うんだったら見せてあげてもいいんだけど、そのためには何をしたらいいかな?」

「何をしたらって、それはお尻が直に見えるようにしてくれたらいいってことなんだけど」

「うん、それはわかったんだけど、そのためにはゆいは何をしたらいいのかな。お兄ちゃんはゆいが何をしたらお尻を直に見ることが出来ると思うのかな?」

「えっと、それは……」


 まー君が何を言うべきかは本人も理解している。

 理解しているからこそ、その一言を伝えることに躊躇いを感じてしまっている。

 だが、その一言を言わなければいけないと納得はしているのだ。

 納得はしているのに、その一言を言うことに対する葛藤は凄まじいものがあったのだ。


(パンツを脱いでお尻を見せてください)


 どうしても、その一言を言えない。

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