3--*魔王ミーツ勇者*--
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「さってと………どうすっかな…………」
皆様こんにちは。いやこんばんは?
とりあえず辺りは暗く夜と言っても過言ではない時間です。
猿に良く分からない事を言われ絶賛混乱中の自分ですが、そんな事を置いといて何とかしなければならない状態になっております何故なら……………現在、かなりの高さから自由落下中だからです。
困った…………
本当に困った…………
まず間違いなくこのままだと死ぬし、
生きてたとして、勇者とか恐いしそして何より、世界と言うか空間が俺を中心に軋んでるんです(泣)
何で!?あれか?魔王だからか?と言うか、体内にある訳分からん変なパワーは何!?元々ない物だから、すぐにわかったよ!
っと…………
落ち着こう?俺……
COOLにカッコよく…………
【さて聞こえるかの?】
「テメェ!!クソ猿!!どういうことだ!」
はい、無理でしたCOOLになりきれませんでした。速攻でキレました
【なんか怒鳴ってるみたいじゃが聞こえないのー】
「説明しろ!一体何が目的だ!」
【とりあえず、この世界における魔力を用いて使う魔術を三つほど貴様に刻み込むから後は適当にやれい】
「何言ってぅ゛…………がアアああああ!!」
痛い!
痛い!痛い痛い痛い痛い!脳に直接書き込むと言う行為をされているのだが頭の中を手で掻き回されている様な感じで、頭がおかしくなりそうな程痛くて、俺は思わず叫んでいた。
とりあえず、決めた・・・・・・・・
猿殺す
絶対に殺す
例え神が赦そうが、俺が赦さん、この世に生まれたことを後悔させながら殺してやる
【使い方はわかったの? 生かすも殺すもおぬししだいじゃ!ああ後この世界に召喚された勇者はおぬしの世界出身の者で『西の大陸イズレチィシア』の祈祷巫女に呼ばれた存在じゃから】
「・・・・・」
↑ あまりの痛みで声が出せない
【じゃあの、足掻き続けるがいい!】
何とか痛みから立ち直り自身が行うべき行動を考える
下を見ると、もうまもなく地球とキスすることになりそうだった、頭に刻まれた魔術とやらを実行する・・・それにより恐らくは助かる・・んだが・・・・少し・・・いや、かなり恥ずい
だって・・・ねえ?
俺18歳だよ?賢田とかに阿呆とかって言ってるクールキャラだよ?それがね?きつくね?これは?何の罰ゲームよ・・とか何とか言ってる間に死の危険がもう一度迫りつつある・・・・
「腹くくるか・・・・」
まず使うのは己にある魔力の封印する魔術、明らかに今、無意識で放っている魔力はやばい
自分が魔王ですと回りに選挙カーに乗りながら言いふらしているようなもんだ、なので魔力を抑える魔術を使用する
魔術というのは自分自身の魔力のみを用いて、神秘を引き起こすということらしい
これは大抵が無詠唱もしくは自分に合った単章節による言葉等をキーとし発動することで、日常生活などとも密接に関係している為、この世界ではポピュラーな魔力の使用方法らしい
ただ、残念なことに俺は神猿から規格外の魔力をもらったものの、生まれてこの方一度たりとて魔力の使用をした事がないので『無詠唱による』魔術の発動が出来ない
つまり・・・・いい年した奴が、いちいちなんか変な呪文を唱えないといけないのだ、先ほど腹くくるといったが、やはり抵抗が・・・・・いや・・・そうも言ってられんな・・・・
目を瞑り自分の心臓辺りにある自己主張の激しい丸い玉から出ている魔力を誘導する
「・・・・・A chain My life(我が人生を鎖で縛る)」
イメージは核となっている丸い玉を鎖でがんじがらめにして、何週も何週も重ねて巻きつけて隙間さえないほど覆う感じ、すると世界が悲鳴を上げるほどの魔力が落ち着いた
初めてにしてはうまく使用出来たことに感動しながら、このまま2つ目に移る・・・・
魔力を血液のごとく体中に廻らし循環させながら俺だけの神猿から貰ったキーを唱える
「Over Drive(奔れ)」
瞬間、視力が良くなり視野が広がる、1秒が10秒に感じるほど体感速度が速くなる
まるで自分の体が自分のものではないと錯覚するほど異常な身体能力の上がり方だった。
「はは!スゲエ!」
思わず笑い声があふれる、そしてそのまま俺は『湖に』落下した・・・・・
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「ゲハッ!ごほっ・・・・・死ぬかと思った・・・・・・」
結果から言えば俺は生きていた、魔術による身体能力強化の恩恵によって、あの高さからのノーロープバンジーからみごと生還した、ナイス!魔術!とりあえず湖から這い上がる。
「びしょ濡れ・・・風邪引く前に何とかしないと」
今の格好は、死ぬ前に来ていたTシャツにパーカーでジーンズにブーツという格好なのだが、湖に落下したせいでびしょ濡れである。
そして良く確認すると白いパーカーは赤黒くなっており青色のジーパンは黒色に変化していた、今一理解できない現象だが恐らくは猿がやったのであろう
周りが明るくなりだしていたので視線をむけると日が昇り始めたのか、朝日が湖より顔を出し始めたのを見ることが出来た、それはとても神秘的で綺麗だった
だが、それ以上に朝日をバックに黄金色に輝く剣を構える『彼女』があまりにも美しく俺は目を奪われていた。
それが猿に仕組まれた出会いだったのかは分からない、しかしながらこの出会いがなければ俺はけっして笑うことは出来なくなっていただろう。
書き直して投稿
2013年4月29日




