（改訂版）東京晩夏　-　労働基準監督官　本橋瑛士　-

　人は皆、働く。労働の現場で起きる様々な問題の最前線に立つ労働基準監督官の日常を描く。
　東京労働局杉並署の労働基準監督官である本橋瑛士は、ある日ビル工事現場で発生した墜落事故の調査を担当することになった。被害者は三次下請の黒本組所属の作業員で、最近までホームレスだった老年の男、陣内。安全対策が万全だった足場からの墜落に、本橋や現場に居合わせた杉並東警察の刑事桐生は疑問を持ったが、結局労基、警察ともに事件性がない典型的な死亡事故と結論づけた。しかし、その事故の背景には…。
　一度公開した作品の改訂版です（圧縮したうえ、細分化して連載。）。NOVEL DAYSにも投稿しています。