第三話 マッドサイエンティストVS六点魔王
はじめまして、大森林総史です。
本能寺の変の黒幕って誰なんだろう?
そんな疑問から、歴史パロディを書いてみました。
宜しければ、お読みいただけると嬉しいです。
ピカッ!!
光が消える。
コヨミと、のだおぶながは未来へと到着した。
「着いた!」
「うっぷ……気持ち悪い……」
のだは、ふらふらしていた。
そこへ拍手しながら近づいてくる老人がいた。
「おおっ!!」
「成功じゃ!」
「おじいちゃん……」
白衣。
ゴーグル。
怪しい笑顔。
どう見ても怪しい。
「おお! その人が織田信長か!」
のだが眉をひそめた。
「違う」
「む?」
「わしは、『のだおぶなが』じゃ」
「同じじゃろ」
「違う」
「どこが?」
「名前が違う」
「それだけかい!」
コヨミがツッコんだ。
すると二人は睨み合う。
「なんじゃこの老いぼれは?」
「なぬ!?」
じいちゃんの眉が跳ね上がる。
「わしは六十歳じゃぞ!」
「わしは五十じゃ!」
「なにぃ!?」
「十歳も若いわ!」
「精神年齢は同じじゃろうが!」
「なんじゃと!?」
火花が散った。
「子供の喧嘩ね……」
コヨミは呆れた。
その時だった。
のだが周囲を見回した。
「さて」
「ん?」
「ここはどこじゃ?」
「約四百五十年後です」
「しょーこは!?」
「証拠?」
「証拠じゃ!」
コヨミは机の上の教科書を持ってきた。
「ほら」
のだは受け取る。
ページをめくる。
「ふむふむ」
さらにめくる。
「おっ」
さらにめくる。
「おお」
さらにめくる。
そして固まった。
「ヒデ(豊臣秀吉)とヤス(徳川家康)は似ておる」
「はい」
「このブサイクなのは誰じゃ?」
「あなたです」
「は?」
「あなたです」
「全然似ておらんぞ!」
コヨミは教科書と本人を見比べた。
「いや」
「うむ」
「そっくりです」
「嘘じゃ!」
「本当です」
「嘘じゃ!」
「あなたの子孫も面影ありますよ」
「うぬぬぬ……」
のだは悔しそうだった。
その時。
自動ドアが開いた。
ウィーン。
「ぬおっ!?」
のだが飛び退く。
ウィーン。
「閉じた!?」
ウィーン。
「また開いた!?」
ウィーン。
「また閉じた!?」
コヨミはため息をついた。
「自動ドアです」
「妖術か!?」
「科学じゃ!」
じいちゃんが胸を張る。
「未来すごい!」
「じゃろう!」
「わしも作りたい!」
「作るな!」
コヨミが止めた。
その後も、
スマホを見て驚き、
テレビを見て驚き、
電子レンジを見て驚き、
のだは、完全に田舎から出てきた人状態だった。
そして。
ふと、のだの動きが止まる。
「なぁ」
コヨミを見る。
「なんです?」
「わし……」
「はい」
「どうなったことになっておる?」
部屋が静かになる。
コヨミは少しだけ真面目な顔になった。
「本能寺で亡くなったことになっています」
「そうか」
「はい」
「ずっと?」
「四百五十年くらい」
「長いのう」
のだは苦笑した。
そして教科書を見つめる。
「みっちゃんは?」
「明智光秀ですか?」
「うむ」
「敗れて亡くなりました」
「そうか……」
のだは窓の外を見た。
しばらく沈黙が続く。
そして。
「よし!」
突然立ち上がった。
「切り替え早いですね」
「落ち込んでも仕方あるまい!」
のだは笑った。
「わしは生きておる!」
「そうですね」
「ならばやる事は一つ!」
コヨミも頷く。
「本能寺の変の真相ですね」
「うむ!」
じいちゃんも立ち上がる。
「面白そうじゃ!」
「おじいちゃんは留守番」
「なんでじゃ!?」
「絶対ややこしくなるから」
「否定できん!」
三人は顔を見合わせた。
こうして。
本能寺の変最大の謎。
黒幕探しが始まる。
そして次なる目的地は――
最大の容疑者。
明智のみっちゃんの元だった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次話は8/17 20:00に投稿予定です。
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