オリヴィアの魔法教室
今日はシルフィー、ついに“魔法デビュー”です。
魔法の世界だけど、習うのは……意外と大変かも?
家族のわちゃわちゃ成分も多め!
・・・
勉強したくない!
めんどくさいよ。魔法なんて。
もし術式覚えるだけとかだったら僕は授業をほっぽり出して……行く場所ないじゃん(詰み)。
どうしよう。ベッドから出たくない。
むぎゅ
背中から温泉と熱したツタが絡みついてくる。
「シルフィー頑張ってね。」
父の言葉が僕の心の虎を猫に変えた。
しょうがないな。
1日だけだからね?
わかってるよ。教えてもらってる分際でこの言い草はないって。
でもね。
本能と論理は別なんだよ(真理)。
・1時間後・
「あらためておはようシルフィー。起きてきてえらいぞ。」
やさしいな。お母さま大好き。
そうじゃなくて、暗記だけはやめて。魔法の概念よ簡単であってくれ(杖振りかざせば終わり希望)。
「この前コットンから言われた通り、この世界では戦えない者は不利。はっきりいって弱肉強食だ。」
コットンさんよりはっきり言うじゃん。彼ぼかしてたよ。
弱肉強食かぁ。
戦いたくないよ。
「という事で今日は魔法を教えていくぞ!安心しろ。分からなかったら手取り足取り教えてやる。母を信じるがいい。」
やるしかないのかぁ。
それで一体魔法はどう使うの?
「シルフィー。そもそも魔法とは何か知ってるか?見たことあるか?」
「わからないよ。もしかして吸血鬼が変身したやつとか?」
「うむ。あれは元をたどれば魔法なのだが吸血鬼族の固有能力に近いな。魔法というのはだな……魔力、いや、体内の魔法の粉をだな……外に出して使う術だ。」
めっちゃ砕いてくれるじゃん(やさしい)。
「つまり手を向けて気合入れればいいの?」
「そういう出し方をする者はいる。だが魔力の出し方は人それぞれだ。だがそのやり方はおすすめだ。」
なるほど、もしかして指とか目からも出せるのかな?
「お前の言う魔法は例えばこれだな。」
母が手のひらを庭のその辺に向けると。
カチコチカチ
大きな氷の塊がでてきた。
え?
すごい(小並感)。
「それどうやってやるの?」
「この魔法はアブソリュート273はだな、手のひらで魔素、じゃなかった、魔子を合成、つまり合体させて……特殊な魔分子を……」
母の目がどこか泳いでいる気がする。
どうしたんだろう?
「まぁ詳しいことはフィオに聞いてくれ。」
丸投げするの?(驚愕)
パパ。あとで聞きに行きます(フィオの耳が同時刻にはねたのであった)。
「とにかく手のひらに冷却のイメージを伝えるんだ。そしてそのイメージを投げるようにして放つ。」
そういわれても、そもそも手から魔・・・粒子?的なやつがでるとか知らなかったし。
とりあえず己の身体を信じてやってみる。
「ふんんんんん~」
凍れ。
凍れ。
冷蔵庫・・・じゃ足りないから
液体窒素並に凍れ。
「イメージを手に流し込むんだ。」
心と体が繋がっているようないいかただけど、あまりしっくりこないよ。
・3分後・
「つかれた。」
集中力がきれた。
「今日はここまでにするか。」
めんどくさい。
疲労から来るこの感情が身体全体を駆け巡る。
(この感情を手から発射できたらいいのに。)
帰り際にお母さまがつくった氷に手を向けてみた。
ドゴォォォン
「シルフィー。オリヴィア。大丈夫?何があったの?」
家から出てくる父の目が丸くなっているぞ?
今の爆発はいったい?
「大丈夫だ。フィオ。今のはシルフィーの魔法だ。」
「そんな。子供の威力じゃないよ。」
「やったなシルフィー。成功だ。」
本当?
喜んでいいやつ?
出来て当たり前とかいわない?
誉められた時ってどう反応すればいいかわからないよ。とりあえず笑っておくことにした。
むぎゅ
父が抱きついてくる。
「やったね。僕も君の歳でここまでできなかったよ。」
「本当にすごいぞシルフィー。」
なんで僕の粗探しをしないの?
僕はこういうときダメな所を指摘して完全になったら褒められるのかと思った。いつも(昔)と違う対応に少し罪悪感を覚える。
「ちょっと壁、壊しちゃった。ごめんなさい。」
「いいんだ。その程度、また直せばいい。」
「そうだ。オリヴィア。せっかくだしお祝いしようよ。」
「ふっ。それはいいな。」
ただ今は疲れた。
僕は睡魔に任せて、二度寝することにした。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
今回は“初めての魔法”と“家族の支え”がテーマでした。
シルフィーの才能の垣間見える回でもありましたね。
果たして彼女はどう成長するのか?
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