17話 レーヌの日記1
レーヌは机に向かい日記を書いていた。
彼女は必ず就寝前に日記をつけるのだ。
外交で役立つ時もあれば、治癒術の勉強に役立つこともある。
彼女には欠かすことのできない日課であった。
今日、ヴェルフが帰ってきました。
ヴェルフは何もできなかったと落ち込んでいるようですが、生きて帰ってきたことを今は喜びましょう。
そう言えば、お父様に私の初めての家臣だと紹介しようとしましたが、彼を遠くから見た父は立ち止り「ヴェルフリッツに似ている」と言っていました。
お父様からは、兄は優秀で素晴らしかったという話を聞いていましたが、なぜか父の顔は嫌な物を見るように歪んでいました。
お父様は兄のことを思い出したくなかったのでしょうか?
そう言えば、母が私に残してくれた治癒術教本に気になる一説を見つけました。
母が研究していた内容のようですが、今までは私は気にも留めていなかったのですが、これはヴェルフの魔力の淀みを治療するために役立ちそうです。
彼のお陰で新たなことに興味をもてたことは私にとっていいことだと思います。
ヴェレーナお母さまの様な治癒術師を目指すなら、お母さまの残した研究を読み解くことも大切でしょう。
ヴェルフが万全の状態となれば、私達にとって大きな力になるはずです。
そろそろ夜も更けてきました。
外交の準備や、治癒術の勉強もしなければなりませんが、今日は休んで寝ようと思います。
我らがウェストヘイルに永遠の平和がありますように。




