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親友の弟で姉の親友のわたしたち  作者: りなる あい
第二章:

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2-1. 君、なんか他の子と違うね 

(✳︎綺夏視点)


 同じ学部の友人に誘われて、大学生と社会人が集まって地域創生について意見を交わすイベントへ行くことになった。このイベントを主催している会社の社長さんは、何と…大学4年生の人なんだとか!ビジネスを学びたい学生や、意欲の高い学生から、とても人気のあるイベントらしい。


 普段ならきっと興味がなくて行かないのに、その時は行ってみようと軽い気持ちで了承した。


 会場に着くと、学生と社会人合わせて50人くらいが集まっていた。参加者の席が振り分けられていたから、わたしは自分の席を探した。


 あった…!


 自分の席を見つけ安心していたら、


「君も同じグループ?俺、筋崎大学3年の須藤真彦(すどう まさひこ)。よろしく」


「よろしくお願いします。至誠館大学1年の(つるぎ) 綺夏(きな)です。こういうイベント、初めてで緊張してます。よろしくお願いします。」


「初めてなんだね。それにしても、苗字も名前も珍しいんだね」


 とても爽やかで、感じのいい3年生の人が隣の席だった。優しそうな人と同じグループで安堵する。


「そうなんです。同じ苗字と名前の人に、今まで会ったことないです」


「だよね?つるぎってどんな漢字を書くの?」


 コミュニケーション能力が高くて、どんどん自分の話をしてしまうわたしがいた。わたしもこんな風に、自然と質問から相手のことを引き出せる人になりたいな。

 同じグループの中には社会人の方、他の大学生の方がいて、全体的に男性の方が多い印象だったけれど、女性も意外と多くて驚いた。これまでにない新しい環境と挑戦に、わたしは少し興奮気味だった。


 イベントが無事に終わって、出口で友達を待っていたら、


「剣さん、お疲れ様」


「まささん、お疲れ様です」


「まだ帰ってなかった。会えてよかった。」



 須藤真彦(すどう まさひこ)さんのことを、イベントではまささんと呼ばせてもらっていた。急いで下に来てくれたみたいだった。少し安心した表情を向けられて、わたしも笑顔を返した。


「どうしたんですか?」


「いや、あのイベントの中で、剣さんのことが気になったんだ。他の子と違うなっと思って。瞳がキラキラして輝いてる人だなって。」


 ストレートな言葉にドキッとした。


「そんな風に思われてたんですね。嬉しいです。ありがとうございます。まささんも、頭の回転が早くて、みんなとのコミュニケーションも取られていて、存在感を放っているなって感じてました」


 わたしは素直に思ったことを伝えた。こんな風にコミュニケーションが取れたらって思ったのも事実だったし。


「もしよかったら、連絡先、交換しない?またこういうイベントに参加したいなって思ったら、情報シェアするよ」


「いいんですか。ありがとうございます。ぜひ情報、教えてほしいです」


 連絡先を交換していたら、友達が出てきた。


「きなこ〜!お待たせ。あれ?イベントで知り合いになったの?」


「そうなの。筋崎大学の3年生のまささんだよ。」


「こんにちは。至誠館大学1年の野崎美華(のざき みか)です。」


須藤真彦(すどう まさひこ)です。野崎さんも一年生なんだ。意識高いんだね。じゃあ、剣さん、連絡するね。今日はありがとう。気をつけて帰ってね」


「ありがとうございます。ではまた」


 大学3年生って、もうこんなに大人なんだ。気遣いもできて、話もうまくて素敵な人だったな〜。


「ちょっと、きなこ、あの人、いい感じの人だったじゃん。連絡先聞いてきたのって、向こうから?」


 美華はまささんのことが気になるみたい。


「そう、同じグループの人だったんだけどね、入り口らへんで美華を待ってたら、急いで出てきてくれたみたいで。目がキラキラしてて、気になったからって。」


「え〜なにそれ!そんなこと言われたら、嬉しいね。しかも、連絡先聞くって、脈アリじゃない?」


「うん、そう言われて嬉しかった。脈アリかどうかは、まだわからないけれど…こういうイベントの情報あったら教えるねって言ってた。」


「何言ってるの〜。そんなの、連絡先を聞くためのただの口実じゃん!きなこ、自信持って!もしまささんと何か進展があれば、すぐ教えてね!」


「わかった。今日はお疲れ様。また明日ね」


 美華と別れて、家に帰ってくると、メッセージがきていた。このアイコン、誰だっけ?不思議に思ってタップすると、まささんからのメッセージだった。

 もうメッセージを送ってくれた!丁寧な人だな。


『今日はありがとう。

さっきのイベントで会った、須藤真彦です。

素敵な出会いに感謝だよ。


いきなりなんだけど…

予定が合えば、今度会えないかな?

もっと剣さんのこと知りたいなって思って。

もし嫌じゃなければ、お願いします。


今日はお疲れ様。おやすみ』


 このメッセージを読んで、心臓がバクバクし始めた。いい人かもって思ってたら、まささんもわたしのこともっと、知りたいって思ってたんだ。


 嬉しい…


 どうやって返信するか、一旦お風呂に入りながら考えよう…


 お風呂から上がって、ケータイと睨めっこが始まった。


『まささん


メッセージありがとうございます。

今日のご縁、嬉しかったです。


わたしも、まささんとまたお話しできたらって思ってました。


まささんも、ゆっくり休んでくださいね。

おやすみなさい』


 わたしも直球すぎるかな…でも、仲良くなれるといいな…って思っちゃってる自分もいる。ダメ男は卒業する!次は浮かれずに見極められたらいいな…


 久しぶりのトキメキに胸が躍っていた。


 そういえば…あと数日でちなつの誕生日だ。プレゼントも買ったし、渡すのが楽しみだな。当日、いつ会えるのか確認しておこう。


 寝るのが惜しいくらい、わたしの心はワクワクでいっぱいだった。



【潜在意識の視点から紐解く『第2-1話の答え合わせ』】


①「新しい世界への挑戦」が思考の枠を広げる

普段なら行かないイベントへ軽い気持ちで参加した行動は、潜在意識が「新しいステージへ進む準備ができた」サインです。潜在意識では、枠を飛び出す行動が新しい出会いや現実の変化を引き寄せると捉えます。


②「大切にされる自分」の設定(前提)が浸透中

思輝くんに大切にされた体感や「自分責め」を手放した経験を経て、綺夏の潜在意識は「私は大切に扱われて当然」という前提に上書きされています。だからこそ、まっすぐ好意を伝えてくれる素敵な人とのご縁が素直に引き寄せられました!

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